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コースタイム
除雪終点 4:10
林道終点  5:55
頂稜基部 9:10
 山頂 10:10
所要時間  6:00
山頂 10:20
頂稜基部 11:00
林道終点 11:50
除雪終点 12:25
所要時間 2:05
■山行年月
2019.02.27
■天気
晴時々曇
■同行者
単独
■山行形態
積雪期登山(山スキー)
■コース:往路/帰路
十四線川
林道ゲート 沢風景①
張り出す尾根 右岸の雪崩斜面
沢風景② 源頭間近
基部緩斜面  樹間から頂上
 
頭上にピーク 富良野西岳 
 頂稜風景 頂稜直下西面
頂上風景  西隣の1260峰 
北端から北望  北端から南望 
   
麓から布部方面 GPSトラック
471.布部岳(夕張山地/1338M)
沢詰めルートは新雪積もり快適環境も頂稜基部からは一転厳しい登行に
山の標高やエリア域こそ大雪や日高などに及ばないが、こと「個性」に関してはそれらをも凌ぐのが夕張山地だ。今回挑戦する北部の布部岳も例外ではない。東側から眺めると長い頂稜を持つゆったりとした山に映るが、富良野西岳辺りから見ると痩尾根の険しい山に見える。この山、富良野スキー場からゴンドラとリフトを利用して北の峰に上がり、稜線を南下するというルートが一般的らしい。だが、わざわざ十勝からの遠征でその選択肢はない。あえて東側の十四線川を詰めるそれとする。ルートは違うが、北隣の富良野西岳に上がった経験(十線川)から6時間前後は要すると見ていたので、午前4時過ぎに除雪終点をスタートする。あたりはどこが道路かわからないほど超平坦だ。適当に進んでいくと、暗闇の中に砂防ダムらしき構造物が現れる。その側のゲートを過ぎると、林道は明瞭となり無為の境地でスキーを運ぶ。固雪の上に5センチほどの新雪なのでラッセルは全くない。Co360の林道分岐を右に入り、半月を樹間に眺めながら快調なペースを刻むと、背後が明るくなってくる。林道終点(Co450)に着く頃にはヘッドランプは不要となり、作業道を経ていよいよ沢筋に降りてゆく。ある程度の情報はネット上から得ており、難しい所はなさそうだが、自分で確かめることが肝要だ。暫くは意外と発達した川原林を行く。水流は所々現れるが、スノーブリッジはいたる所にあり、沢はほぼ雪に埋まっている。沢中に朝日が差し込むと、平凡な沢風景も変化が訪れる(Co650)。右岸に1034峰北東尾根が大きく張り出し、その東斜面は植生の無い急斜面だ。雪崩リスクは大きく、事実、デブリらしき雪塊が落ちている。滑りにはいいが、雪崩リスクを考えると厄介な新雪だ。足早に通過し、尾根の張り出しを回り込むと、Co750二股で、ここは右に入る。ラッセルはやや深くなるが、沢風景は全く優しくなり、穏かな両岸斜面とも相まってスキー向き斜面となる。当初は適当なところから右の尾根に上がるつもりだったが、あまりの居心地の良さに源頭付近までそのまま詰めることにする。尾根上は風が強そうだが、沢中は平穏な世界だ。結局、Co1168の北で稜線に出る。少し上がると樹間に異様に白い布部岳が見え隠れする。頂稜基部にコンパスを切り直線的に上がってゆく。平坦でなだらかな疎林が広がり、いい雰囲気だ。Co1250の基部まで上がると、眼前に大きな頂稜が展開される。ここで、ここからのルートについて暫し検討する。ダイレクトに東斜面を上がるつもりだったが、張り出す雪庇と急斜面を目の当たりにするとつい日和ってしまう。何より問題なのが、新雪層だ。少しの刺激で崩れてしまうの可能性がある。熟考の結果、基部を北側まで回り込み頂稜に取付くことにする。基部を回り込むのも結構リスキーで、慎重にしかしスピーディに危険エリアを抜ける。黒々とした岩壁が凄みをきかせる。頂稜北側まで移動するとまずは一安心、ぼんやり見える富良野西岳もこの角度から見ると山の印象は全く違う。初めは素直に頂稜に取付くも、細く波打つ雪面は次第にスキーでの移動が難しくなる。雪庇の亀裂などもあり、直下西側斜面を上がることにする。こちらも急斜面でまともに西風を受けるが、植生はあり、雪質もグサグサでグリップは得られる。安全性を考えると確かな優位性がある。適当に進みながらアタリをつけて稜線に上がると、ピークを少し行き過ぎていた。戻って、GPSが示す頂上に立つと、足元のハイマツの枝にサインが付けられていた。風が強く地吹雪で眺望は利かない。10分ほどの滞在で下山を開始する。勿論、往路をそのまま戻る。西側に1260峰が良い山容を見せるが、その白さが何となく不気味だ。基部北側まで降りると安堵感が湧いてくる。小休止していると、板とストックがズブズブト沈んでゆく。新雪に覆い隠されていた亀裂に嵌ってしまったのだ。慌てて脱出し安全エリアに避難する。もう、そんな時期なのだと思う。それはこれから深く大きく広がってゆくことになる。基部東面には新しい雪崩跡が見られた。やはり、新雪層の崩れだった。Co1250基部からは緊張感から自分を解き放ち、滑りを楽しむだけだ。あわよくば松籟山への循環縦走という思惑もあった。時間的には充分間に合うが、翌日の登山を考えると欲は出すまい。往路のトレースは雪に埋まっているが、アバウトに滑り降りてゆくとコースサインを見る。それらを回収しながら沢源頭まで戻る。予想通りの雪質で楽しい滑りをプレゼントしてくれる。沢中では流石にハイスピードとはいかないが、滑降ラインに苦労することはない。沢下降でこれほどスキーのアドバンテージを発揮できるとは‥。気がつけばもう作業道という感じの下降ペースとなった。林道もクールダウンには最適の滑りを得つつ、麓から正午のサイレンが聞こえてくるともうひと踏ん張りという気分になる。砂防ダム付近まで戻ると、やはり雪がベタついてきて滑りにブレーキがかかる。振り返ると、松籟山から布部岳へのラインが春の陽射しに浮かび上がる。正面の1034峰は標高以上の存在感を発揮する。「松籟山登山の際に立ち寄ることも可能」、漠然とそんなことを思いながら除雪終点へ急ぐ。
今回も初山初ルートとなったが、おおむね想定内で山行を終えることが出来た。頂稜基部からの登頂ルートについては新雪層の崩壊リスクを考えると賢明な判断だったと思う。それ以外のシーンでは新雪が素晴らしい登行下降を用意してくれた。雪質が悪ければ印象も違ったものになったと思う。
下山後は「ハイランド富良野」で汗を流し、午後、旭川に向けて国道237号花人街道をひた走る。