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Vol.25 上海6時間レース(2015年WEC第7戦)
★ジャンル レース
★月日 2015年10月30日(金)〜11月01日(日)
★場所 上海インターナショナルサーキット(中国)/ 1周5.451キロメートル
★レースカーデータ@ トヨタTS040HYBRID2015年仕様 1号車
★ドライバー ★予選結果 ★決勝結果
A・デビットソン、S・ブエミ、中嶋一貴 1分45秒776(LMP1 5位 +3.057) 総合6位(164周 −5Laps)
★レースカーデータA トヨタTS040HYBRID2015年仕様 2号車
★ドライバー ★予選結果 ★決勝結果
A・ブルツ、S・サラザン、M・コンウェイ 1分45秒962(LMP1 6位 +3.243) 総合5位(165周 −4Laps)

★思いつくままに感想など‥
2015WECも残すところ2戦。注目すべきはチャンピオンシップの行方である。前戦富士終了時点でのポイント争いは、ワークス部門(ポルシェ264ポイント、アウディ211ポイント)、ドライバーズ部門(ポルシェ17号車129ポイント、アウディ7号車128ポイント)ともにポルシェがリードしており、上海の結果如何でポルシェのワークスタイトルが決まる。上海で決めたいポルシェと最終戦まで持ち込みたいアウディ。両ワークスのガチンコ勝負は必至である。また、ドライバーズタイトルは1ポイントの僅差であり、こちらは最終戦までもつれ込む状況にある。特に、アウディ7号車は逆転して最終戦に臨みたいところで、エース・ロッテラーの激走に期待がかかる。昨年は、タイトルレースの主役だったトヨタ。今季は全く精彩を欠き、屈辱的なラップダウンレースが続いている。来季に向けて一筋の光明が見いだせるのか‥。三ワークスがそれぞれの戦略に基づき中国の地でバトルを繰り広げる。果たして、結果は如何に‥。
予選は予想通りというか、いつも通りというか、現在の力関係を反映した結果となる。ポルシェ#17、同#18、アウディ#8、同#7と続き、トヨタはポールタイムから3秒以上も離された5番手、6番手に並ぶ。ポルシェが叩きだしたポールタイムは昨年のそれを5秒以上も短縮する、驚愕の速さだった。ちなみに、アウディ勢は#8が+1.481秒の3位、#7が+1.926の4位と、ポルシェ#17からは大きな遅れをとり、予選タイムを見る限り苦戦を強いられそうだ。
決勝レースは富士に引き続くウェットコンディションで、4周のセーフティカー先導の後、リスタートとなる。直後に、アウディ#7とポルシェ#18が接触、敵失でトヨタは上位に躍進する。雨により、各マシーンのパワーギャップは縮小し、トヨタの2台も何とかついて行けるペースでレースは展開するが、次第に#2が遅れがちになる。順調に周回を重ねていた#1だが、開始90分ほどでスローパンクチャーに見舞われ、予定外のピットイン。中嶋一貴にドライバー交替する。レースが2時間を迎える頃、雨脚が強まり、コースのそこかしこで車がスピン。#2もブルツドライブ時にスピンを喫するが、僅かなタイムロスでレースに復帰しヤレヤレ。しかし、#1は最終コーナーでスピンしグラベルにつかまってしまう。自力脱出は不可能でオフィシャルのお世話になる。雨に強い中嶋一貴、富士の激走が再びみられると期待したが儚く潰えてしまった。ドライバー達がギリギリのところで闘っているのは分かるが、ミスをしては何にもならない。速さの無いトヨタにとっては致命的となるからだ。レース中、LMP1-Hクラスでスピンしたのはトヨタの2台だけ。このところ、ミスが目立つトヨタのドライバー。レースマネジメント能力が乏しいと言われても仕方がないだろう。#2に爆発力を期待するのは「ないものねだり」であり、この時点でトヨタの上海6時間レースは実質的に終わってしまった。TV観戦だったが、全身から力が抜けるのを感じていた。雨の降り続く中、ポルシェ2台とアウディ2台が接近戦を繰り広げるが、雨脚が弱まり、コースが乾きだしてくるとポルシェ勢が先行するようになる。トヨタ#1は最初にレインからインターミディエイト交換するも、コースコンディションは見た目以上にトリッキーで思うようにタイムが伸びない。コースラインが完全に乾いたのはレース開始5時間くらいで、各車ともスリックに交換、タイムをグイグイ上げてくる。こうなると、速さに勝るポルシェがアウディ勢を突き放しにかかる。予選タイムからすると、アウディは1〜2ラップ落ちでも当たり前だが、ノーミスで必死に同一ラップを刻んでいる。アウディは予選をフルアタックしなかったのかもしれないが、車そのもののウェットコンディション適性も高いのだろう。いずれにせよ、この辺りはポルシェの速さより、アウディのしたたかさやレース巧者ぶりが伝わってくる。流石に百戦錬磨の新耐久王である。トヨタにアウディ並みのスキルがあればとっくにル・マンなど制していることだろう。レース最終盤はポルシェ#17がトップを快走し、ワークスタイトル確定が濃厚となる。こうなってくると注目は2番手争いで、3番手のアウディ#7が必死にポルシェ#18を追走するが、フルコースイエローやピットストップでのロスタイムギャップ(ポルシェの給油時間が短い)もあり4秒差まで詰めるのが精一杯だった。結局、富士に引き続きポルシェがワン・ツーを決め、ル・マン24時間からの連勝を5に伸ばすとともに、復帰2年目にしてワークスタイトルを獲得した。同一ラップでアウディ2台が続き、トヨタは#2が4ラップダウンの5位、#1が5ラップダウンの6位でレースを終える。トヨタにとっては、願ってもないウエットコンディションで、各車のポテンシャルギャップは小さくなり、確かに、前半トヨタはその恩恵に浴したが、所詮、逆転できるだけの力はない。その意味では、最初から勝機は全くなく、一貴のスピンなど些細なことなのかもしれない。だが、トヨタには、したたかさとか粘りとか、戦略といったものが感じられない。淡々と走っているだけという印象を受ける。アウディとの予選タイム差を考えると、ほぼ、クリーンレースをした#2の4ラップダウンはいただけない。たらればはないが、#1がノーミスで走り切ればおそらく2ラップダウンほどでレースをまとめたはずである。マシン開発の失敗は確かに大きいが、繰り返すミス、非力なドライバーラインナップ、戦略なき凡走などが、今季の低迷に拍車をかけている。Vol.24でもふれたが、トヨタの来季に向けての課題はマシーンだけでなく、チーム全体のレースマネジメントがカギを握っているといっていいだろう。残るは最終戦のバーレーン6時間レースのみ。正直、今のトヨタに期待するものは何もない。屈辱的シーズンが早く終わってくれればと思う。なお、ドライバーズタイトル争いは、ポルシェ#17が155ポイントとなり、143ポイントのアウディ#7に対し13ポイントの差をつけた。
「来季は凄い車を用意する」とトヨタの関係者は言う。私もその言葉を信じたいが、ライバル達も黙ってはいないという情報を紹介しよう。先ず、ポルシェだが、12月に2016年仕様をシェイクダウンするようだ。サスペンション、エアロパーツ、エンジンなどの変更や軽量化がメインンで、全くの新車ということではなく「小進化」にとどまるという。ドライバーラインナップに関しては、F1ドライバーのマグヌッセンやモントーヤのLMP1テストを明らかにしており、連覇に向けて着実に準備を進めている印象である。一方、アウディは、来月末のモータースポーツプレゼンテーション(ミュンヘン)で2016年仕様のR18Eトロンクワトロを発表する予定だ。PUにはバッテリーアシストを採用し、放出エネルギー量は6MJもしくは8MJになるという。今季仕様車より更なる性能アップを図るライバル達。当然、トヨタもそれを織り込み済みだろうが、彼らの上を行けるだろうか。今季のように進化予測を見誤っては同じ轍を踏むことになる。ドライバーラインナップに関しては、モータースポーツサイトでA・ブルツの離脱が報じられている。真偽のほどは不明だが、2号車のドライバーは速さも意外性もなく、全員入替が妥当である。1号車なみのドライバーを揃えるのが基本だが、トヨタは先ず小林可夢偉の昇格を考えているようだ。加えて、バーレーンでサム・バード(現G・ドライブレーシング)のTS040テストを予定しており、その結果如何では彼の採用もありうるだろう。S・サラザンはラリーに専念すべきで、M・コンウェイはテスト・リザーブドライバーに格下げが望ましい。トヨタのドライバーラインナップが確定するのは来年2月頃なので、それまでは色々な動きが出てきそうである。ともあれ、フレッシュで爆発力のあるドライバーを起用してほしい。訳のわからない外人を採用するくらいなら、SGTで活躍するドライバーのほうがはるかに有能である。トヨタのWECオペレーションはオレカが担当しているらしいので、あまり期待はできないが‥