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Vol.15 サンパウロ6時間(WEC第8戦)
★ジャンル レース
★月日 2014年11月28日(金)11月30日(日)
★場所 インテルラゴスナショナルサーキット(ブラジル)/ 1周4.309キロメートル
★レースカーデータ@ トヨタTS040HYBRID2014年仕様 7号車
★ドライバー ★予選結果 ★決勝結果
A・ブルツ、S・サラザン、M・コンウエイ 1分18秒920(LMP1 5位 +1.244) 総合4位(248周 −1Laps)
★レースカーデータA トヨタTS040HYBRID2014年仕様 8号車
★ドライバー ★予選結果 ★決勝結果
A・デビットソン、S・ブエミ 1分18秒070(LMP1 3位 +0.394) 総合2位(249周 +0.170)

★思いつくままに感想など‥
2014年FIA世界耐久選手権もサンパウロ6時間レースでいよいよフィナーレを迎える。例年なら、ル・マン後、オースチンの前後に行われるのだが、今年はコース補修工事のため最終戦に組まれることとなった。ともすると、消化レース的な雰囲気となるのだが、今年の最終戦は様子が違う。第7戦バーレーンでドライバーズタイトルを決めたトヨタ(#8 A・デビットソン、S・ブエミ)がマニュファクチャラーズタイトルも獲得する可能性が濃厚であること、アウディ#1のドライバーでル・マン9回優勝のT・クリステンセンがこのレースで現役にピリオドをうつこと、ブラジルの英雄E・フィッティパルディがLM-GTEアマクラス(AFコルセ#61)からレースに出場すること等々、話題に事欠かないからだ。当然ながら、Jスポーツもバーレーンに引き続いてラスト2時間からゴールまでのレース終盤を緊急生中継すると発表。3回の公式練習と予選を完全制圧したのはポルシェだった。ポルシェ#20と#14がフロントローを独占し、2列目以降にトヨタとアウディが交互に並ぶグリッド順となった。コースが舗装改修されたこともあってか、ポルシェのポールタイムは昨年のそれを2秒以上も短縮した。迎えた決勝レース、ポルシェ#20がポールショットを決めるが、アウディ#2がパワーダウンし最後尾まで後退するという波乱の幕開けとなった。直ぐにトヨタ#8がポルシェ#14をパスし2番手に上がる。トップを行くポルシェ#20を追うが、その差はジワジワと開いていく。逆に、ポルシェ#14に激しく攻められるシーンが続く。守勢一方のトヨタ#8だが、S・ブエミは流石にチャンピオンだ。巧みに追撃をかわし彼の最初のステイントを終える。これに対し、トヨタ#7は全くトップグループに付いていけず、離された5番手走行となる。速さが発揮できないのであれば、せめてミスなくドライブしてほしいがそれもままならない。A・ブルツもそろそろ引退時かもしれない。トヨタの2台の走りの差は、レース戦略や車の個体差というよりもドライバーラインナップの差だと思う。この辺りは来季に向けての課題だろう。序盤はポルシェ#20がファステストラップを刻みながらレースを支配するが、中盤に入るとダブルステイントを選択したアウディ#1が2番手に進出。ポルシェ#14とトヨタ#8が3位を争う展開となる。しかし、#8はGTEアマクラスのマシンと絡んでスピンし4位まで後退する。一方、#14は#1をパスし、#20の背後まで追いあげるが、右リアタイヤのパンクでピットイン。一時ポジションを落とした#8だが、ハイスピードで追い上げ、ポルシェ勢に追いつき、トップを奪取する。序盤快走の#20はペースが上がらず後退、終盤にかけては#8と#14のトップ争いとなる。後方では、#7が3位までポジションを上げるものの、#20の進路妨害したとして痛恨のドライブスルーペナルティを受ける。問題のシーン、トヨタ#7もコースオフしており、トヨタにメリットはなかった。厳しすぎるというか、誤った判定というべきだろう。私の眼にはレーシングアクシデントに映った。最後のピットイン、ポルシェ#14はラスト50分で入り給油のみだったのに対し、トヨタ#8はラスト40分で入りフルサービスを行う。これにより、トヨタ#8の1分近いマージンはなくなり、ポルシェ#14に逆転を許してしまう。ギャップは16秒ほど。トヨタ#8は必死に#14を追うが、ラスト27分で6位走行中のポルシェ#20が最終コーナーの立ち上がりで大クラッシュ。フェラーリも絡んでコース上は騒然とした雰囲気となる。当然のようにSCが導入され、レース終了まで解除されることはなかった。結局、ポルシェ#14が初優勝を飾り、トヨタ#8が2位フィニッシュとなる。3位には勇退レースとなったT・クリステンセンのドライブするアウディ#1が入り、トヨタ#7が4位でレースを終える。この結果、トヨタは30ポイントを獲得し、ドライバーズタイトルに引き続きマニュファクチャラーズタイトルも決めることとなった。日本のメーカーが耐久レースにおけるワールドステイタスのチャンピオンシップを獲得するのは初めてで、トヨタにとっても歴史的なシーズンとなった。理想を言えば、最終レースに勝利しタイトルを決めたかったところだが、今回ばかりは何としでも勝ちたいというポルシェの執念が勝ったというところだろう。ただ、勝つチャンスはあった。ラストピットで給油だけにしておけば確実にトップでコースに戻れたからだ。タイヤの摩耗が進んで選択肢がなかったのであれば別だが、先行されても逆転できると見ていたらそれは甘いのではないだろうか。計算上は逆転可能なギャップだが、オーバーテイクしにくいショートサーキットとポルシェの速さを考えると厳しいと見るべきなのだ。偶然にもSCランとなり差は1秒以内に縮まったが、そのままレース終了では僅かな可能性すら消えてしまった。詳細は分からないが、疑問の残るピット采配であった。だが、一般的には「高地におけるターボのアドバンテージ」が指摘されており(インテルラゴスサーキットは標高800メートル)、互角の走りを見せたNA(自然吸気)トヨタの戦闘力が極めて高いことも証明されたと言えるだろう。正に「敗れて強し」の印象である。
2014年WECシリーズも全ての日程を終えたが、トヨタを中心に来季に向けての課題などを考えてみたい。
トヨタの来季の課題はシリーズ連覇とル・マン24時間制覇である。より戦闘力の高いマシーンを用意するのは当然で、トヨタは燃焼効率の向上やバッテリの搭載、放出エネルギー量8MJ選択なども検討しているようだ。ここは技術力が問われるところで、ハイブリッド技術のパイオニアとして恥ずかしくない車を開発してほしい。次はドライバーラインナップである。今季は#8が優勝4回、2位1回、3位2回で、#7が優勝1回、2位3回、3位1回である。ガチンコで走って#7が先着したレースはない(バーレーン6時間は#8はオルタネータートラブルで30分ピットストップ)。両車の力の差は明らかで、アウディやポルシェがほぼ互角の走りを見せているのとは大きな違いだ。前述したが、これはレース戦略や車の個体差云々の以前の問題で、ズバリ、ドライバーの力量の問題である。このまま放置するなら、#8にかかるプレッシャーは大きく、チーム全体にとっても好ましくない。#7のドライバーラインナップの強化は必須課題である。この際、ブルツには引退してもらい、サラザン、コンウエイ、中島一貴でリスタートを切るべきだ。特に、中島一貴には「助っ人的」参戦ではなく、WEC全戦出場を基本として欲しい。TMGはそれを強く求めるべきだ。次に#8だが、デビットソンとブエミに引けをとらないドライバーとなるとかなり難しいと思われる。日本で混走レースを経験し速いところを見せているA・カルダレッリとかJ・ロシターがいいのではないかと思うが、ル・マン以外は2人体制で行くかもしれない。2人の速さと強さを打ち消すようなドライバー補強では元も子もないからだ。但し、ル・マンだけは補強しなければならないが‥。そのル・マンだが、今年のル・マン後に3台体制を問われたP・バセロンが「遅い車を3台揃えるより、速い2台の方がいい」と、否定的なコメントをしている。これはひとえにリソースを考慮しての発言だろうが、すでにポルシェは2015年ル・マンの3台体制とF1ドライバーの起用を発表している。チームマンタイのGTカーのドライバーによる919ハイブリッドテストドライブもしており、準備に抜かりはない。アウディも当然3台体制でくることを考えると、トヨタの2台体制はいかにも脆弱な感じがする。今季ダブルタイトルを獲得したご褒美として、ル・マンプロジェクトを格上げして、3台体制で臨んでほしい。その場合もドライバーラインナップが鍵となるだろう。ワールドワイドな企業ではあるが、紛れもない日本企業のトヨタ。ここは日本人ドライバーで固めて欲しいものだ。大嶋和也、平手晃平、伊藤大輔あたりはその最有力候補と言えそうだ。他チームで言うと、アウディはT・クリステンセン勇退の後補充だが、これはマルク・ジュネ辺りでおさまりそうだ。ポルシェは現行の6名体制に変わりはない。注目は復活する日産だろう。マシンは11月末にロールアウト(M・クルムがドライブ)しているが、ドライバーは明らかにされていない。予定では、来春のマシーン公開時に発表するとされているが、噂ではN・ハイドフェルド(レベリオン)、B・セナ(アストンマーチン)、S・サラザン(トヨタ)などの名が上がっているが定かではない。特に、サラザンについてはトヨタが放出しないだろう。トヨタを離れたと言われているN・ラピエールとも接触を持っているというから、こちらは現実味がありそうだ。日本人ドライバーの起用もありそうで、松田次生や本山哲、柳田真孝などにはオファーがありそうだ。日本で活躍する外人ということになれば、R・クインタレリやJ・P・オリベイラということになろう。以前、日本で日産車をドライブしていたB・トレルイエ(現アウディ)にも声がかかっているとかいないとか(笑)。いずれにしても、ストーブリーグは例年になく暑くなりそうな予感がする。