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Vol.9 2014スパ・フランコルシャン6時間(WEC第2戦)
★ジャンル レース
★月日 2014年05月02日(金)〜03日(土)
★場所 スパ・フランコルシャンサーキット(ベルギー)/ 1周7.004キロメートル
★レースカーデータ@ トヨタTS040HYBRID2014年仕様 7号車
★ドライバー ★予選結果 ★決勝結果
A・ブルツ、S・サラザン、中島一貴 2分03秒177(LMP1 4位 +1.979) 総合3位(171周 +1`20.861)
★レースカーデータA トヨタTS040HYBRID2014年仕様 8号車
★ドライバー ★予選結果 ★決勝結果
A・デビットソン、N・ラビエール、S・ブエミ 2分01秒836(LMP1 2位 +0.638) 総合1位(171周)

★思いつくままに感想など‥
シルバーストーンから2週間、伝統のスパ6時間レースが行われた。コース長7.004キロ、コーナー数20、高低差104メートル、ロングストレート(オー・ルージュ等)‥。「世界でも屈指の難コース」と、評価は高く、第3戦ル・マン24時間レースの前哨戦としての注目度も高い。トヨタは2台ともレス・ダウンフォース仕様、アウディは#1と#2がハイ・ダウンフォース仕様で、#3がロングテールのル・マン仕様。ポルシェはル・マン仕様をそれぞれ持ち込んだ。ウエット後ドライの予選はポルシェ#14がPPを獲得。以下、トヨタ#8(+0.638)、アウディ#2(+1.301)、トヨタ#7(+1.979)と続く。ちなみに、トヨタのレスダウンフォース仕様は、ハイダウンフォース仕様に比べてヘッドライトが緩やかな立ちかたをしており、カマキリの印象はやや薄れる。

迎えた決勝レースは、「スパウェザー」とは全く無縁の快晴模様。完璧なドライコンディションでレースは行われた。ポルシェ#14がポールから快調なペースで逃げ、それをトヨタ#8が追う展開。一時は10秒以上にギャップが広がるが、次第に差は縮まりレース開始1時間40分、#14のピットインの隙にトヨタ#8が遂にトップに立つ。以降、#8はピットインでポルシェ#14にトップを譲るシーンが何度かあったものの、確実にギャップを広げ、ブエミから引き継いだデビットソンが連続してファステストラップを更新、後続との差を拡大する。ラストはラピエールが安定したラップを刻み独走態勢を築き、危なげなく開幕2連勝を飾った。トヨタ#7はマシーンバランスがイマイチのようで、最後まで不安定な挙動に悩まされ、アウディ#1との2位争いにも7秒及ばず3位フィニッシュに終わった。中盤までトップ争いを演じていたポルシェ#14は、電気系統のトラブル(衝撃のためシステムダウン)のためスローダウン走行となり、優勝争いから脱落、1ラップダウンの4位に終わる。ポルシェ#20は序盤のダンパー破損など、メカニカルトラブルで何度もピットイン、23位に沈んだ。アウディ#2は1ラップダウンの5位、ル・マン仕様の#3が2ラップダウンの6位に終わった。

ポルシェは確かに速いが耐久性の問題を依然として抱えているようだ。ポルシェのここまでの闘い方を、「流石にポルシェ」と評価する声が多いが、2012年のトヨタWEC復帰時の状況と比較すると、絶賛するのは過大評価というものだろう。アウディは開幕戦でモノコックまで破損するクラッシュにあっているせいか、車を壊さないように大事に走っているという印象だった。真相は#2はタイヤマネージメントを意識し、#3はデータ収集に徹した走りだったのだろう。スパの走りを見た限りでは、ル・マン仕様車のアドバンテージはあまり感じられなかった。アウディはハイブリッドパワー2MJを選択しており、6MJを選択したトヨタやポルシェに対しては、特に、ストレート速度で劣勢を強いられていた。高低差のあるスパなので車の特性が顕著に現れたようだ。アウディ#1とトヨタ#7が互角の走りを見せており、アウディとしては1台位ややレスダウン側にセットアップしたハイダウンフォース仕様をル・マンに持ち込むのも面白いと思う。ル・マンに向けて、ポルシェは耐久性と信頼性の向上が課題だし、アウディは「速さ」をどう獲得するかに尽きる。

スパでの圧勝劇でトヨタがル・マンの有力候補になったのは間違いない。#7に若干の不安要素を抱えるが、速さも信頼性も耐久性も一つ抜けている感じだ。マシーン的には「秘密兵器」の投入も示唆されており、更なるパワーアップが期待される。残りは人為的ミスをどうゼロに近づけるかである。特に、レース戦略が重要で、Jスポーツライブの中で中島一貴が「ル・マンではポルシェが脅威だ」と語っている。彼個人の意見なのか、チーム全体の共通認識なのかは不明だが、これは軽々というべきだろう。表面的なことに目を奪われてはいけない。ル・マンの勝ち方を知り尽くしているのはアウディであり、あらゆるノウハウを持っている。車の劣勢を挽回する秘策を必ず用意するはずだ。トヨタがミスでも犯そうものならそのスキをついてル・マンを制圧することだろう。ましてや、昨年のようなコンディションにでもなればマシーンの格差は圧縮・逆転する。昨年、速さにおいて、明らかに劣勢にあったトヨタ#8が、アウディ#1と#3を抑えて2位に入った例を持ち出すまでもないだろう。くれぐれも、主たる敵を見誤らないようにしてほしい。ドライバーに関しては、#8の3人がバランスがとれている。ブエミとデビットソンは相変わらずの速さだし、今季#7から乗り替わったラピエールもステディな走りを見せている。#7ドライブ時は「速いが危なっかしい」というイメージだったが、今季は大事なところでソツなくまとめている。チームの評価も上がったことだろう。一方、#7は中島一貴がトヨタのエースドライバー的走りを見せているが、ブルツは精彩を欠いている。サラザンが無難な走りを見せているだけに、ブルツの奮起に期待したい。彼が本来の速さを取り戻せば#7にはスイッチが入るだろう。