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188.知床岳(知床山域/1254M)
主稜線目前でホワイトアウト状態に「白き知床岳は本当に遠いなあ」
予想以上の積雪 前日は斜里側から遠音別岳の登頂を果たし、下山後、根北峠経由で羅臼に入り、買い物を済ませ夕方相泊市街に入る。強行スケジュールであることは充分承知しつつも、折角、知床まで来たのだからと知床岳山行を決める。ただ、天気予報は低気圧の通過で不安定らしく、山行に早くも暗雲が漂う。遠音別岳アタックを首尾よく決めた直後でもあり、私の中で強い拘りはない。翌朝の天気で判断することにする。前日同様3時過ぎに起きる。夜空には星が輝き、温かく風もないという全く穏やかな天気である。キャンセルの理由もなく、準備を整え出発する。カモイウンベ川まで海岸を歩くのだが、予想以上に雪がありラッキーだった。兼用靴で石の上を歩くのは辛いものなのだ。番屋が途切れると、見覚えのあるカモイウンベ川河口で、左岸の尾根にスキー担いで上がる。前日のものだろうか、スノーシューやスキーのトレースもある。それに、急斜面にもかかわらず鹿の糞も多い。
羆かと思われる 暫くはトレースを辿るが、次第に右(北)寄りとなっていく。知床岳へのルートは幾つかあり、方角としては、私が予定している尾根の北隣の尾根へ向かっているようだ。私にルート変更の考えはなく、トレースを離れカモイウンベ川165二股を目指す。前方に見える白い稜線、このまま好天であって欲しいと願うばかりである。やがて、右側から前述のトレースが合流してくる。ホッとする反面、右迂回に対する疑問を抱いてしまう。最初の小沢をやや北側のスノーブリッジを利用して渡る。このあたりのルートどりは前回の山行が役に立っている。快調なペースで165二股に着くと、そこにテントが2張。どうやら、前日アタックを終え、この日は下山だけのようでノンビリムードだ。私がいきなり現れたものだから「羆かと思った」と驚かれてしまった。一声かければ良かったと思いつつ右股を渡り登高尾根末端に乗る。ここは私が前回テントを張った場所で、何となく懐かしい感じがする。
硬雪軽量効果大 それにしても、前回は3月半ばで、3週間ほど早いのだが雪質や気温まるで違うのには驚かされる。これが当たり前なのか、それとも暖冬のせいなのか‥。前回は重い荷と降雪という悪条件もあり4時間を要したが、今回は75分。軽量ノンラッセルの効果絶大である。前出のテントパーティのトレースが明瞭で、ひたすらそれを辿る。Co400前後の急斜面を登り切ると、地形図474標高点で、辿りし方向を振り返ると太平洋が望める。キラキラと輝いているがどことなくスッキリしていないのは天候悪化の兆しだろうか。緩斜面を経てCo520からのきつい傾斜に耐えると森林限界で、登高尾根が目の前に迫ってくる。前回は悪天でここから引き返している。尾根に近づいてみると、傾斜はあるが高度感はあまりないように見える。ここでスキーからつぼ足にチェンジする。スキーをデポするのが一般的なのだろうが、綾線上の移動を考えるとスキーのアドバンテージは捨てがたい。片手で持って上がることにする。
深刻なトラブル 形の良い左(南)の862ピークの右奥に知円別岳と硫黄山が見えてくる。写真でも撮りたいところだが、実際に登ってみると、傾斜が予想以上にきつくその余裕がないのである。トレースにはアイゼンの歯型が明瞭に残っている。メンバーによってはザイルも必要なシーンである。ピッケルとキックステップで何とか登り切るが、ここでは緊張のせいか随分と消耗してしまった。傾斜が緩んだところで一息入れる。写真でも撮ろうと電源を投入するがカメラの反応がない。バッテリーを交換しても同じである。以前から調子が悪くなる時があり、騙しだまし使っていたが今回の事態は深刻である。下山するまで何度か試してみたが、ついぞ回復することはなかった。硫黄山がガスで覆われ出したのが気にかかる。主稜線までは緩やかな登りが続く。これが結構長く、歩けども歩けども主稜線に到達しないのだ。そうこうしているうちに、辺りが白くなりだす。左の1062コブも右の1159ピークも完全に見えなくなってしまった。
力なき者の決断 稜線方向の視界は30メートルくらいだろうか。天気予報からは、大崩はないが、短時間の雪の可能性もある。これに風などつかれたら最悪である。しばし思案するも、ガスはいよいよ濃くなり、その中に突入する勇気は湧いてこず、ここに至り撤退を決断する。撤退を決めたのはいいが、ルートをどうするか悩む。往路をそのまま辿るのが一番安全なのだが、この場合、スキーは担いで降りることになる。それも嫌なので右手の沢を滑り降りる。雪の締まり具合や気温から全層雪崩の心配はないと判断したが、あまり気分のいいものではない。急斜面なので転倒だけは避けなければならない。エッジを利かせた幅広スタンスで何とか往路森林限界上部に戻る。ここまで降りればもう難しいところはない。緩やかな下りの続く樹林帯をゆっくり滑り降りる。カモイウンベ川河口に戻る頃には遂に雨が降り出してきた。やはり撤退は正解だったと思いながら海岸線を相泊へと急ぐ。
■山行年月
2009.04.05(日)
■天気
晴/曇
■同行者
単独
■山行形態
山スキー
■コース:往路/帰路
カモイウンベ川
コースタイム
相泊市街車中泊
地点分岐等 時間
相泊 4:40
Co165二股 6:00
森林限界 7:45
撤退点 9:50
所要時間 5:10
撤退点 10:05
森林限界 10:25
10:45
Co165二股 11:20
相泊 12:15
所要時間 2:10
自宅午後4時25分到着
樹林帯から稜線 Co310から稜線
尾根から北望 GPSトラック