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175.1726峰(雪盛山)(北日高/1726M)
遡行魅力が乏しい渓相はピパイロ川水系に共通しているのかも‥
山容との乖離 前日のニタナイ川北面沢に引き続いての3時起き。我ながら好きだなあと思う。帯広で同行の谷本さんを拾いピパイロ林道へ向かう。今回はピパイロ川八ノ沢川東面直登沢を遡り1726峰に上がる予定である。私がこの山の存在を知ったのはルベシベ分岐南の1644峰に登った時である。天を衝くようなピラミダルな山容は充分過ぎるほどのインパクトがあった。下山後、その山が「雪盛山」と呼ばれていることが分かった。通称名と山容のイメージにギャップがあることは否めないが、何か意味があるのだろう。地形図上の林道終点に車を置き、更に奥に伸びる林道を5分ほど歩き、Co690付近から入渓する。膝や腰は大丈夫か、不安を抱えながら川原歩きをスタートする。790二股は右股の八ノ沢川本流をとると直ぐに810二股に行きつく。ここは二股というより、中洲ぽい地形で、うっかりすると右に入ってしまいそうなので、左の流れを意識して進むと自然に左股に導かれる。
バイルの発見 川原は比較的広いが、笹などのブッシュが生い茂り、見晴らしは良くない。加えて、蕗や笹がいたるところで根元から倒れ、直前まで羆が寝ていたような雰囲気なのだ。谷本さんと「羆近くにいるね」と言いながら、笛を頻繁に吹く。鹿の皮と毛が流木に引っ掛かっているのを見るに及んで、その思いは確信に変わった。川床に岩盤が現れ出すとほどなく1080二股である。左右とも傾斜の緩い階段状の滑滝だが、水量は目指す左股が多い。高度からしても「そろそろ何かが出てくる」、そんな期待感が高まるのを覚える。期待を満足させるほどではないがCo1150くらいまでは小規模な滑と可愛らしい滝が交互に出てくる。Co1150の小滝を左から上がった時だった。目の前にバイルが落ちているではないか。あまり使い込まれてはおらず、落としたのも最近らしい。取りあえず持ち帰ることにする。石の僅かな踏跡や巻道に人の痕跡を感じていたが、やはり遡行者はいたのだ。
唯一の大物は Co1230で唯一の大物(?)10m2段が登場するが、ここは下段を右岸から、上段を左岸から上がる。あとはCo1300でトイ状の流れが目を引く程度で、全く変化に乏しい沢である。Co1340で現れた二股で少し悩むが、先を行く谷本さんはしっかり読図し、右へ入る。1370二股ははっきりしたそれで、左をとると直ぐに水流がなくなる。それでも沢形は途切れることなく続き、笹で覆われてはいるが遡行は容易である。だが、この辺りからガスが濃くなり、上空からは強い風の音が聞こえてくる。冷えた体には少し辛い。Co1600付近からは沢形も斜面に吸収され、いよいよ藪こぎ開始である。敵は潅木と笹原。谷本さんに切り開いてもらったルートを喘ぎながら登る。笹にめっぽう弱いフエルト底、スリップした時の消耗は大きい。ハイマツはCo1690付近から現れる。それは谷側に枝を伸ばし、遡行者の行く手を阻む。負けじと脚力と腕力にものをいわせてヘルメットから突っ込んでいく。
ラーメンだね ハイマツを抜け出ると待望の北東側主稜線に出る。そこから薄い灌木をかき分け2分で頂上の人となった。テント一張がようやくの頂上スペース、生憎のガスで視界は50mくらいしかなく、自分が鋭鋒のピークに立っている実感が湧かない。イメージを膨らませ頂上での一時を過ごす。谷本さんがご馳走してくれたラーメンが体を温めてくれる。もうそんな時期なんだと思う。よく見るとピーク西側に薄い紅色のウラシマツツジである。季節は確実に廻っていることに想いを馳せながら下山準備にかかる。その時、拾ったバイルがなくなっていることに気付く。ザックに括りつけていたが、藪漕ぎ中に落としてしまったらしい。あのバイル持ち主には戻らぬ運命だったようである。
見事なブタ沢 下降も沢に入るまでは藪漕ぎを強いられる。藪漕ぎといえば、いつも谷本さんにリードしてもらいっぱなしなので、せめて下降のそれは私がということで先に降りる。ルートは南東面沢で、ピーク南側からダイレクトに沢を目指す。コンパスを南にセットし、ハイマツの海に繰り出す。下りといえども基本的に手強いものは手強い。体を預けバランスをとりながら泳ぐようにして進むのがコツのようだ。やがて植生は潅木と笹斜面に変わり、グーンとスピードアップする。Co1530付近で沢形を見る。コンパスの指示通り下れば出会うのは分かっているのだが、ピタリ沢形の始まりに行きつくのは嬉しいものだ。東面沢は充実感イマイチで欲求不満気味のふたり。下降の南東面沢で帳尻を合わせるべく期待に胸を膨らませる。が、全くない。何もないのだ。これほどのブタ沢は初めてである。この沢を遡行する選択肢もあったのだが、東面沢にして良かったとつくづく思う。
密かな満足感 790二股まで降りてしまうと気の緩みか、それとも前日来の疲れか、林道終点まで何度も胸まで水に浸かってしまう。沢では何が起こるか分からない。緊張感の持続と慎重な行動を自分に言い聞かせたものである。
さて、ピパイロ川水系だが、私は4沢を遡行・下降したが、鬱蒼とした沢が多く、手強い滝や滑もなく、面白みに欠ける傾向にあるようである。それでも、遡行情報の全くない十勝側から登頂したという意義は大きく、私自身密かに満足感に浸っていた。ちなみに、日高側からは、パンケヌーシ川八ノ沢ルートが定着していて、半ば登山道化しているらしい。そういえば、ピーク直下西斜面にはハイマツの刈込や明瞭な踏み跡が認められた。難易度は低く、登頂狙いオンリーなら八ノ沢ルートということになりそうだ。2日連続の沢行、結果的には優しいそれだったが、体力的な不安を抱える中での目的達成は喜びも一入である。同行し支えてくれた谷本さんに感謝したい。沢シーズンも残すところあと一月。3〜4回は入りたいがどうなることやら‥。
■山行年月
2008.08.23(土)
■天気
■同行者
谷本さん
■山行形態
沢登
■コース:往路/帰路
ピパイロ川八の沢川東面直登沢
同南東面直登沢
コースタイム
自宅午前4時15分出発
地点分岐等 時間
林道終点 6:00
Co790二股 6:35
Co1080二股 7:50
Co1370二股 9:00
雪盛山 10:55
所要時間 4:55
雪盛山 11:45
Co1410源頭 12:25
Co820二股 14:15
Co790二股 14:25
林道終点 15:05
所要時間 3:20
総所要時間 8:15
自宅午後4時50分到着
1180左股 1230二段滝
二段滝下段 1370二股
源頭の藪原 三角点と赤ヘル
ウラシマツツジ GPSトラック