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172.1644ピーク(北日高/1644M)
遡行魅力は乏しいが初沢の緊張感はたっぷりで眺望も文句なしにいい
辛い燃料高騰 ガソリン価格高騰は自称沢屋にとっても辛い。どうしても近隣の山に関心が向く。北日高で適当な沢はないものかと地形図を眺めていた時、ルベシベ山が目に入る。日高側からのパンケヌーシ川五ノ沢ルートが一般的だが、ふと、十勝側から上がれないかと考えたのである。ただ、主稜線の西に位置しており、JCからは猛烈なハイマツ漕ぎを強いられる可能性もある。ダメならJC南の1644ピークでもいい、いつもながらのアバウトプランである。
 上美生の市街地から20キロ。ピパイロ林道は実にしっかりしており、地形図終点まで問題なく入ることができた。装備を整えた後、早速、ピパイロ川支流八ノ沢川に入渓する。初めての沢、緊張感に包まれる自分を感じる。勿論、GPSもダブルで所持する。

難所は出合に 少し下流に戻ると目的の左股沢出合(仮称A沢)である。出合付近の沢形は小さく、うっかりすると見逃してしまいそうである。それでもピンクテープが付いている。沢かそれとも釣りか‥。難所は出合にあった。2メートルほどの小滝を越えると奥に10メートルF1である。思わず「いきなりか!」とつぶやく。中段まで上がれば直登もできそうだが、取付が微妙だ。右岸は岩壁がせり出し、左岸はきつい傾斜の草付である。最初から冒険はできず、あっさり左岸高巻きを選択する。のっけからこの調子、この先何が待ち受けているのか、期待は高まるばかりだった。が、990二股までは落胆と試練の遡行となった。Co835左岸の大きなスラブが目を引く程度で何にもなし。おまけに、沢は倒・流木やブッシュに覆われ全く歩きにくいのだ。ペースは上がらず、鬱 蒼とした渓相に気分は滅入るばかりだった。
990二股から 出合から2時間弱で990二股に到着。水量は1対1、ここは右に入る。沢はようやくスッキリしだしてくる。Co1100の滑滝(10mF2)は右岸直登、Co1140の20メートル三段(F3)は右岸高巻き。一気に高度感が増してくる。1230二股は水量の多い左をとる。左股は大岩が積み重なる滝(5mF4)となって流入し、ここは右岸を直登する。水量も減り、源頭の佇まいだが、Co1285((F5)とCo1350(F6)で10メートル出会う。それぞれ右岸と左岸を低く巻く。好天の中、水飛沫を浴びながら遡行できる幸せを感じる。でも、時折、ゴロゴロという音がする。稜線での雷だけは絶対に避けたいところ。急変しないことを願わずにはいられない。振り返ると、辿りし沢筋と奥の美生ダムが見てとれる。背後に広がる十勝平野が心なしかもやって見える。たぶん、猛暑にうだっていることだろう。
ピーク南10M Co1495辺りで水流が消失すると、ほどなく藪に突入する。コンパスをピークに合わせひたすら直進する。背丈以上の笹藪と灌木を両手で掻き分け頭から突っ込む。沢靴が滑って思うように上がれない。ただ、ハイマツがないことは嬉しい誤算だった。格闘すること1時間、前方上方にハイマツが現れ、その奥に青空が見える。ハイマツを体全体で押すように稜線に出る。ピークは右(北)10メートルほどのところだが、その場にヘナヘナと座り込んでしまう。ピークダイレクトとはならなかったが、許容の範囲内である。ピークには倒れた三角点と色褪せたピンクテープ。比較的平坦でテントも1張はOKである。とにかく、眺望が素晴らしい。南ではピパイロ岳と1967峰が圧倒的な存在感を放ち、北ではパンケヌーシ(芽室岳西峰)と芽室岳だが、特筆すべきは、手前の1726峰だろう。その高さと鋭角的な山容において際立っている。
早々ルベ断念 さて、ルベシベへのルートはどうか。手前のピークに奥に頂上部を覗かせているが、道は険しく遠く感じる。時間に余裕があれば、と考えていたがやはり無理なようだ。そうときまれば大休止を決め込む。汗ばんだ体に心地よい稜線の風を受けながらランチタイム。ラジオも引き続く好天を伝えている。安心・安心。
 下降はルベシベ分岐(JC)経由とすべく稜線を北上しだすが、稜線上はハイマツの海で、下りといえども容易ではない。早々にギブアップし、右手の下降沢に降りることにする。何とも情けない。沢面に降りると、そこはブッシュもハイマツもない草原で、掘り返しがいたるところにある。そのまま降りていくと枝沢に導かれ、ほどなく予定の下降沢(仮称B沢)に合流する。
開けた下降沢 遡行沢の渓相から、下降沢も期待薄だったが、その先入観はすぐに訂正を余儀なくされた。とにかく、開けて明るい沢で、トヨニ左股沢を髣髴とさせる。Co1400で滑滝(8m)が現れると、以降は小規模な滑が断続する。上流を見上げると滑が輝いて見える。右岸の岩壁と左岸の草斜面、そして、ウォータースライダーのような流れ。雰囲気はあくまでいい。Co1305で2段10メートルだが、ここは右岸を巻き、トラバース気味に川床に降り立つ。Co1140で左から枝沢が流入してくる。水量はほぼ同じである。この沢、最大の見所はCo985二股の滝だろう。高さ10メートル、幅15メートルほどの幅広のそれである。美しさにしばし見とれる。午後の優しい陽ざしを背に受けながら淡々とした下降が続く。難しい場面はないが、水量が増加し川の傾斜が比較的あるので気は抜けない。うっかりすると、足元をすくわれてしまう。それでも3時間弱でCo790二股まで降りることができた。
増水とぬめり ホッとしたのも束の間、水量は更に増し、狭い河原の笹原や蕗原を漕ぐシーンが多くなる。苔むした岩などもあって緊張感を解きたいところだがそうはいかない。石のぬめりでスリップ、思わぬところでずぶ濡れにもなる。しかし、前方に木橋を見ると沢旅もエンディング間近である。橋の脇から上にあがると、そこは車の通行も可能な林道で、車止まで5分の距離だった。どうやら、林道は川を渡り、標高690付近まで延びているようである。
 今回も無事に舞い戻れたことに感謝しつつ沢装備を解く。遡行沢など、どちらかと言えばブタ沢に近いが、それは結果論であって、初沢固有のワクワクドキドキ感(緊張感)を溢れるほど感じることができた。やはり嬉しいものである。そして、1644ピークからの眺望は全く新鮮で、これだけでもお釣りがくるというものである。当初目的のルベシベ山は定番の五ノ沢ルートが無難かも‥。ただ、パンケヌーシ林道の状態があまり良くないのが気がかりだ。その他では残雪利用だが、その頃の沢は少し腰が引けるというのが正直なところだ。
GPSMAP60CSx 楽古川北東面直登沢(十勝岳)の失敗に懲りてGPSのダブル所持に踏み切り、本沢行がガーミン社MAP60CSxのデビューとなった。レジェンドと同じ条件での使用だが、トラックデータ(60CSx青、レジェンド赤)を見れば一目瞭然で、衛星電波の受信能力は明らかに60CSxが優れており、アンテナ精度の高さがうかがえる。レジェンドが遡行沢1250から1400、下降沢1300から1150付近で顕著な衛星ロスト状態を起こしているのに対し、60CSxは遡行沢1330から1380付近だけが電波ロスト状態であり、他は全く飛びがない。よく見ると、遡行沢出合直ぐのF1の左岸高巻きもしっかり把握している。舌を巻く精度といえよう。そうであるだけに、1350前後のロストの理由が見当たらないのである。今後、使用を重ねることで、傾向とか特性が掴めるのではないかと考えている。あと、視認性とかボタン操作については明確に向上したとだけコメントしておこう。
気になる1726 下山後、1726峰が益々気になりだし、カシミールで遡行ルートを検討中してみた。八ノ沢川810二股を左に入り、以降、1040二股、1080二股、1110二股、1370二股と、いずれも左股をとり、ダイレクトにピークに達するルートである。下降は、稜線を少し南下した所から下降し、左股沢820二股に流入する沢に入る。本流とは790二股で出合うが、820二股から林道終点までは、今回下降で辿ったルートである。
単なる机上プランに終わるか、それとも実現するのか、全ては私のモチベーション次第ということになるだろう。
■山行年月
2008.08.08(金)
■天気
■同行者
単独
■山行形態
沢登
■コース:往路/帰路
ピパイロ八沢左股沢A
ピパイロ八沢左股沢B
コースタイム
自宅午前3時15分出発
地点分岐等 時間
林道車止 5:05
A沢出合 5:15
990二股 7:00
7:10
1230二股 8:05
8:20
1644p 10:30
所要時間 5:25
1644p 11:15
1140二股 12:20
Co985滝 13:05
13:15
B沢出合 14:00
林道車止 14:45
所要時間 3:30
総所要時間 8:55
自宅午後5時45分到着
A沢出合F1 滑滝F2
A沢滝@ A沢滝A
源頭から沢筋 稜線から南望
倒れた三角点 西のルベシベ
稜線北望 下降沢と1726
開放的な下降沢 断続する滑
滑滝 2段10m滝
985の幅広滝 B沢出合付近
トラック60CSx トラックレジェンド