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158.表大雪プチ縦走(旭岳2290M/北鎮岳2244M/比布岳2197M/安足間岳2200M)
久々の縦走は秋色に染まる山肌と悠然とした山神=羆に圧倒される
【@RW姿見駅→旭岳→裏旭キャンプ指定地】
 3年振りの表大雪縦走、今回は前年秋に紅葉のトムラウシ山を一緒に登った小山さん(仮名)と再びパーティを組むこととなった。5リットルの水、食料、テント一式、シュラフ等々。それにビール(500ml×2)を詰め込んだザックは20キロ超くらいだろうか。重みがズシリと肩に食い込む。久々の縦走装備に「上まで登れるか」との不安を抱く。紅葉客ですし詰め状態のロープウェイで旭岳温泉駅から姿見駅に向かう。日本一早い紅葉は三合目から五合目付近まで楽しめる。錦絵に染まる山肌だが、鮮やかさにはやや欠けるような気がする。これも厳しい残暑のせいなのだろうか。
 姿見駅から本格的な登山となるが、とにかく周辺は人で溢れている。膝の調子がパッとしないので、念のために薬を飲んでから出発する。単独ならまだしも、同行する小山さんに迷惑がかかってはいけないというのもある。石室辺りまで上がると登山者だけとなり少し落ち着く。ピークはガスの中だが、風があるのでやがて吹き飛ばしてくれるという希望的観測を抱きつつ歩く。荷が重いので自然と超スローペースとなり、後から上がってくる登山者に次々とパスされてしまう。体力・持久力の低下は否めず、小山さんに少しばかり恥ずかしい。上がるにつれて地獄谷方向からの風が強くなり、七合目付近で薄いアウターを着込み手袋をはく。右手にニセ金庫岩が見えると登山道は東から北に方向を転じる。ガスも完全にとれ青い空と大眺望が広がる。トムラウシ山を背に直下のジグを喘ぎながら登る。3時間を切れば上出来と思っていたが、2時間40分で頂上に到着する。重い荷を投げるように降ろす。荒涼たる地獄谷と白い噴煙、豆粒のような姿見駅舎、点在する沼。秋色景色とも相まって雰囲気はいい。
 ほとんどの登山者はここから下山するが、私達は熊ヶ岳とのコル、縦走路側の裏旭キャンプ指定地に向かう。植物のほとんどないガレ斜面で登山道も抉れが目立つ。滑落しないよう慎重に足を運ぶこと20分、テン場に到着する。早速、一番奥まった場所にテントを張る。ペグが容易に打てることが何ともありがたい。強風対策としてペグの上に大石を置く。30分ほどで小山さんの一人用と私の二人用テントの設営を完了する。夕食まで時間があるので後旭に登ることにする。風になびく草紅葉の奥のトムラウシや十勝連峰は少し霞んでいて墨絵のような景色である。東大雪の山々は西日を浴びて秋色を際立たせている。御鉢を取囲む山々、そして北大雪‥。全くキリがない大眺望である。僅かに残る旭岳の雪渓は細々ながら水流を造り出している。水を担ぎ上げる必要は無かったと思いつつ、30分ほどでテントに戻る。ほどなく小山さんが「羆が歩いている」と。見ると、旭岳の北東斜面を北西方向に移動中だった。直線距離にして50メートルくらいか。私達に気がつくと立ち止まり一瞥をくれるも直ぐに歩き出す。その悠然とした動きには圧倒されるばかりである。やがてその姿は旭岳の稜線上にシルエットとなって浮かび上がる。正に、山の王そのものであった。そのトレースを辿ってみると一本の筋らしきものがあり、どうやら獣道らしい。夕食の後、小山さんに寝酒のビールを付き合ってもらう。単独では味わえない時間が流れる。同じ世代で共通する話題も多いので、自然と話も弾む。8時過ぎにシュラフに潜り込む。
【A裏旭CS→北鎮岳→比布岳→安足間岳→当麻乗越→裾合分岐→RW姿見駅】
 2日目、そそくさと食事を取りテントをたたむ。縦走装備で8時間以上の行動時間となることに加え、帰路の運転もあるので早立ちを心掛ける。結果、6時過ぎにテン場を出発する。外は勿論零下で風も強いので薄手のロングパンツと手袋を履き、毛糸の帽子を被るという井出達である。朝日に染まる旭岳を背に間宮分岐まで上がる。ここから大きな御鉢を右に見ながら北鎮岳をめざす。御鉢平は赤石川の源流域だが、幾筋もの水流が織成す模様が美しく輝いている。霜柱の花が咲き、僅かな水が凍てつく登山道を淡々と歩く。エスケープルートとして中岳分岐からの下降を考えていたが、ペース、体調ともに問題なさそうなので、当初プランどおりいく。中岳分岐を過ぎると西風は一段と強くなり、時折、立ち止まり耐風姿勢をとるシーンも。中岳を過ぎ北鎮分岐まで来ると黒岳方面からの登山者と合流する。標高差にして100メートルほどを一気に上がり、北海道第2の高峰の人となる。が、ここも風は強い。小山さんから頂いたリンゴを丸かじりした後、比布岳を目指して山頂を後にする。荒々しい山容の上川岳や雲を被ったニセイカウシ、それに、深い谷を形成する白水川やリクマンベツ川が目を引く。ウラシマツツジが紅葉する鋸岳の南斜面まで回り込むと風は嘘のように無くなり半袖でもいいくらいだ。北鎮岳から1時間で平坦な比布岳の頂きに着く。巨岩の向こうに弧峰愛別岳を目にすることが出来る。赤茶けた安足間岳までの稜線と迫力モノの国立峰北壁、そこかしこに登山者の姿がある。愛別岳に立ち寄るかどうか少し迷う。私は2度上がっているが小山さんには未踏の山。時間に余裕があればと思っていたが、往復90分はやはり厳しい。次回のお楽しみということにし、安足間岳から当麻乗越に向かう。左手には旭岳から北鎮岳への連なりと紅葉に染まる裾合平が麓に広がっている。大塚山と小塚山が絶妙なバランスで配置されている。一方、正面から右手は高層湿原沼の平である。幾つもの沼が青色の水を湛え周囲の草紅葉が花を添える。当麻乗越まではダラダラとした下りで意外と時間を要する。岩だらけの登山道というのも少し消耗する。当麻乗越は国道交差点のような場所で、ここで愛山渓方面と裾合平・姿見池方面との道を分ける。多くの登山者が三脚を立てカメラを構える。紅葉シーズンならではの光景だろう。私達はそれよりも昼食優先である。初めてスパゲティを作ってみる。と言っても、沸騰させた湯に味付パスタを入れて5分煮るだけで出来上がりなので料理するというほどのものではない。味は中々で癖になりそうだ。小山さんは、朝出発前に用意した五目御飯というメニューである。
当麻乗越で大休止のつもりだったが、監視員から注意(高山植物の上に荷を置いていた)を受けたこともあって、昼食後直ぐに裾合平に向かう。泥だらけの登山道をジグを切って降りきるとピウケナイ沢で水量が多そうだ。石伝えに行けそうにも無いので浅瀬を選んでジャブジャブ行く。前回歩いた時よりは心なしか登山道も広がり抉れているような気がする。当然ながら木道も増えているのだが、木材を担いで運搬するのを目の当たりにしてただただ驚くばかりであった。羽毛状の毛を付けたチングルマの群落を過ぎると裾合分岐で、ここから中岳分岐へのルートが開かれている。ほとんどが中岳温泉までの登山者らしく何れも軽装である。ここからは1時間少々で姿見駅なので、気持ち的にはぐっと楽になる。ところが、軽くなったはずのサックの重みが肩に堪えだした。ウラジロナナカマドの鮮やかな紅葉と赤い実が気を和ましてくれる。小さなアップダウンに耐えきると姿見駅舎と池を巡る紅葉客が視野に入ってくる。山旅の終わりを実感する瞬間だが、満足感と心地よい疲労感で何とも言えない気分である。
 駅舎で登山靴を洗い寛ぐつもりでいたが、下りのロープウェイが90分待ちとのこと。慌てて外まで伸びる列に加わる。結果、40分ほど待たされたが3時過ぎには旭岳温泉駅に戻ることが出来た。
ゆったり温泉に浸かり山旅を反芻してみる。何より、お天気とメンバーに恵まれたことは感謝である。そして、前回は同じコースを妻と歩いたことも思い起こされた。下山後、テント泊のつもりが、予定を変更してペンション風のホテルに泊まったことも懐かしい。もしかすると、裏旭の羆は彼女がふざけ半分で見せてくれたのかもしれない。
■山行年月日
2007.09.22/晴
   09.23/快晴
■同行者
小山さん
■山行形態
夏道縦走
■コース:往路/帰路
RW姿見駅起点旭岳・北鎮岳・比布岳・安足間岳・当麻乗越・裾合分岐周巡コース
コースタイム(1日目)
午前6時30分自宅出発
地点分岐等 時間
RW姿見駅 11:20
旭岳 14:00
14:15
裏旭CS 14:35
15:40
後旭 15:55
16:05
裏旭CS 16:15
所要時間 4:55
コースタイム(2日目)
地点分岐等 時間
裏旭CS 6:05
北鎮岳 7:50
8:10
比布岳 9:10
9:40
安足間岳 9:55
当麻乗越 11:25
12:15
裾合分岐 13:00
13:10
RW姿見駅 14:15
所要時間 8:10
総所要時間 13:05
午後8時20分自宅到着
頂上から地獄谷 頂上プレート
裏旭テント2張 影旭覆うCS
霞む十勝連峰 小山さん撮影中
東大雪連峰 後旭から北望
朝日に輝く旭岳 白雲岳と東大雪
霜柱の花 御鉢平
黒岳と北大雪 北鎮岳と鋸岳
愛別岳 国立峰への稜線
裾合平の紅葉 沼の平湿原
大塚と小塚 ナナカマド