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157.二岐岳(北日高/1590.8M)
流木転石で遡行魅力はイマイチなれど難読図と藪漕ぎは一級品でした
 このところ土日の天気が良くない。生憎と言うか、幸いにもというべきか、仕事が入っているので悔しさは感じない。そんな折、ganさんから二岐岳沢行への誘いが入る。こうなってくるとどうも落ち着かない。無理やり休暇を取得し同行させてもらうことにする。但し、日高には大雨警報が発令されているので、当初プランの額平川ピラチシュウスナイ沢から千呂露川一の沢に変更するとのこと。剣小屋で合流しチロロ林道に向かう。が、先行するgan車は日高町千栄の林道入口をノンブレーキで通過するではないか。どうやら、天候回復を受けてのピラチシュウスナイ復活のようである。国道237号を疾走するgan車の速いこと、速いこと。正に天馬のようでありました(笑)。途中でganさんの車に同乗させてもらい幌尻岳へ向かう道路に分け入る。国道から約30キロ、ようやく車止めに着く。幌尻岳へ向かっているであろう登山者の車や送迎バスなど10台ほどが止っている。天気のせいだろうか、日曜にしては少ない気もする。
 林道を10分近く歩き極小さな沢を伝って額平川の川床に降り立つ。増水は全く見られずヤレヤレなのだが、ピラチシュウスナイ沢では何が待ち受けているのか。地形図からは豊かな水量ときつい傾斜、切立つ両岸がイメージできる。期待と不安が交錯するも、ganさんとヤマウチさんが一緒である。なんとかなるだろうと楽観視を決め込む。上流に向かって5分ほど徒渉を繰り返すと目指すピラチシュウスナイ沢出合で、5メートルほどの滝となって流入している。最初から緊張するシーンだが、ここはなんとか水際を直登する。しかし、水量は驚くほど少なく、直ぐに伏流になったりする。その代りという訳でもないだろうが、とにかく流木が多い。急峻で狭い沢筋、増水時には様相が一変するのだろう。ヤマウチさんの「ブタ沢にもグレードあるとしたらW級かX級か」とのジョークが笑いを誘う。蒸すような暑さの中をひたすら遡行する。「きっと何かが出てくる」との期待を込めながら‥。
 Co700で最初の滝(3m)が現れるころになるとようやく流木との闘いも収束に近づく。ここは右岸を、次のF2(3m)は左岸を上がる。鎮座する巨岩に函っぽい地形、雰囲気は徐々に良くなる。地形図Co760の滝がどんなものなのか、ドキドキしながら遡行していく。が、そこには何もないのである。航空写真による作図、その時は存在したのかもしれないが、巨岩で埋ったという可能性もある。仮にそうであったにせよ、20メートルを超えるような大きな滝が存在したとは考えにくい。肩透しを食らった感じは否めないが、まだまだ先がある。830二股は左をとり、Co900で3メートルの滑を越えるとF3(8m)に出会う。垂直で弱点は全くなし、即座に左岸を高巻くことにする。ここでバイルの助けをかり、先ず、ganさんが先行偵察。「よ〜し」との声を受けてヤマウチさん、最後に私の順である。落石が怖かったので、ルートを避けて待機しているとゴロゴロと音が。直径30センチほどの石が横を転がり落ちていった。ルート上にいたら直撃を受けていたことだろう。Co930付近のF4(5m)は少し微妙で、ヤマウチさんが果敢に直登アタックをかけるも、中ほどから上が厳しいようだ。ならばと、ganさんと私の上にヤマウチさんが乗り、ショルダーで突破を試みるが逆層で歯が立たないという。結局、右岸を巻いたのだが、実にアッサリとしたものだった。単独なら迷わず「巻き」だが、パーティ編成やその力量に応じてのルートファインディングがあって良いと思う。多くの選択枝を持つことは沢屋に限らず有益なことなのだから。Co1015で20分のスープタイム。
 F4から上には滝と呼べるものはなく、物理的な遡行は容易になるが、困難さを増すのは読図である。特に、1050二股付近ではその読図力に差が出た。1050二股の手前と思われる小分岐で、私は「高度計表示からは直ぐ上に見える二股を右に入る。」と。ganさんは「直ぐ下で右から沢が入っており、水量が少ないのは気になるが、地形図からはここが1050二股」と。そこで、ザックからGPSを出して確認してみると、そこは正しく1050二股だった。「迷ったらGPS頼み」の私としては、地形図を「読みきる」能力不足を痛感する。しかし、この右股、入って直ぐに伏流になってしまう。ここが源頭とも思えないが、念のために水を確保する。暫く上がると水流は再び現れるが後の祭りである。その水流も消失すると沢形も浅くなり、いよいよ藪漕ぎの始まりである。私達が目指したのは、ピーク直下南東稜線で、1270二股を右に入り真東にルートをとる。以降、細かい分岐が現れるも右、右と選択していく。大岩が作る分岐や左手には要塞の如く岩壁が立ちはだかり、思わず声が上がる。ここまで上がると、私は例によって超スローペースとなる。今回はかなり軽量化して臨んだが、体力差は如何ともし難く、二人にズルズルと遅れをとってしまう。ルート確認も億劫になり、ハイマツと格闘しながら後を追うのが精一杯。二人の姿はおろか、遂に声すら聞こえなくなってしまう。やがて、右手にポコが見えてくる。ルートが正しければピークは左に見えるはずだが、周囲に高みはない。とすれば、右手に見えるのがピークで、どうやら、詰めところでやや左よりのルートとなり、直下西肩に上がったようだだ。それにしても、二岐岳頂上直下は西側から南側にかけて崖状地形であり、西肩へ上がるにはピンポイントで抜けなければならない。沢屋のカンと偶然に感謝である。結局、二人に遅れること15分、ようやく頂上の人となる。テント一張ほどの空間と三角点標識があるだけで、赤テープすらない寂しい頂上風景である。ガスで眺望は全く得ることが出来ないが、晴れていれば北日高の高峰群を目にすることが出来るだろう。
 山頂ラーメンをいただき12時前に下山を開始する。下りは上りでとるはずだったルート、すなわち、南東肩から下降する。手強いハイマツ、こちらを登っても消耗したに違いない。尻餅をつきながら、落石に注意しながら降りていく。1300二股で往路に合流するも、異口同音「この分岐を選択するのは難しい」と。F4は右岸を巻き、F3は迷うことなく懸垂で下降する。後は黙々と流木処理していく。最大の難関は出合に待っていた。高さからして、私の10メートルロープで何とかなると思ったが、少し足りない。スリングを何本か足してみたものの、回収に不安が残る。ワイワイガヤガヤのあげく、ganさんの一声「ヤマちゃんの20メートルを使おう」で決着。沢登りも、諺通り「急がば回れ」がセオリーのようである。額平川から林道に上がると、霧雨から本降りとなるも冷たさは感じない。充分に遡行を楽しむまでに至らなかったが、おおよそ単独では踏むことの出来ないピークに立てたという満足感で高揚していたのだろう。
 だが、帰宅後、デジカメの画像をPCに取り込もうとして愕然となる。非情にも「画像データがありません」とのメッセージが。デジカメそのものの故障ではなさそうなので一安心だが、貴重な画像が消えてしまい残念!。そんな訳で、今回の沢行記は画像抜きになってしまった。
■山行年月
2007.07.29(日)
■天気
■同行者
ganさん、ヤマウチさん、俊一
■山行形態
沢登
■コース:往路/帰路
ピラチシュウスナイ沢
(額平川支流)
コースタイム
午前2時00分自宅出発
地点分岐等 時間
林道車止 6:00
ピラチ沢出合 6:20
830二股 7:30
Co1015 8:20
1270二股 9:40
二岐岳 11:15
所要時間 5:15
二岐岳 11:55
1300二股 12:35
830二股 14:05
ピラチ沢出合 15:30
林道車止 15:50
所要時間 3:55
総所要時間 9:10
自宅午後7時50分到着
■GPSトラックデータ