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156.小楽古岳(南日高/1365M)
短い沢も連続する滝と優しい源頭風景は遡行者の期待に応えるものだ
  シーズンインしても沢へ行けない日が続く。そんな時、タイミングよくganさんから沢行の誘いが入る。この際とばかりに休暇を取って同行させてもらうことにする。行先は、南日高楽古岳の南に位置する小楽古岳。但しこれは通称名で地形図には「1365」の標高が記されているだけである。ルートは日高側の幌満川支流のパンケ川を遡行するもので、超マイナールートと言っても過言ではなさそうだ。一体、ganさんは何処からこの沢を見つけてきたのか。沢屋ganさんの勘が働いたと言うしかない。
 ganさん達は前日中に林道終点まで入りテント泊だが、私は仕事を終えた後、BCに向かう。本当は適当なところで車中泊の予定だったが、勢いで行ってしまった感じである。幌満市街から30キロ弱、漆黒の闇を突いての林道ドライブはスリル満点でした。
 当日は3時に起床。簡単な打合せの後、4時前にBCを出発する。私が知っているのは、ganさん、クリキさんだけで、K山さん、K田さん、H川さんは初めてで、少し緊張感に包まれながら右手のパンケ川に入渓する。沢は荒れたところもなく第一印象はとても良い。直ぐに510二股、550二股と分岐に出くわすが何れも左に入る。分岐では地形図とGPSで現在地確認を忘れない。いつものことながら感心させられる。広い河原、平凡な沢歩きも600二股付近からは、両岸が狭まり傾斜が出てきて渓相が変化する。時々メンバーの口から羆避けの雄叫びが上がる。笛も鈴もない静かな世界が破られる一瞬である。BCから1時間弱で690二股に着く。ここで小休止。左沢の苔生した石が美しい。遡行を再開すると、沢は蛇行を繰り返すようになり、「何か出てくる」雰囲気となる。そんなカンがピタリ的中。小さな滑を越えて行った先行者から「滝だ!」との声が出る。10mだがここは右岸の涸滝を上がる。上流には小滝群がつづき、その奥には15mの滝が私達を待っていた。私が空身で右岸を上がる。沢は右に屈曲するが、その先には30mを超える滝のお出ましである。予想以上に楽しい沢を実感しつつ左岸を巻いて滝下まで戻る。途中、ロープを持って上がれば下降も楽だし、後続者の安全も確保できたのにと思ったものの、全ては後の祭りだった。結局、ここはクリキさんのロープの助けを借りる。ザックを背負うと微妙な身体の動きや体重移動が難しくなることを痛感する。前述した30m超の滝は左岸を高巻く。滝下から見ると直登出来そうな感じもあったが、その判断の甘さを高巻途中で思い知らされる。840p付近でも30mに出くわすがここは右岸を上がり、900pの10mは左岸を直登する。この付近には雪渓も僅かに残るが、遡行には全く支障はない。以降も小滝が連続するが、940pの10mではルートファインディングに差が出た。私とganさんは安全策で左岸を高巻くが、他のメンバーは左岸水際を直登する。ファジーなパーティ編成ならではの判断と対応と言うべきか。10m2段を越えると1010m二股でようやく核心部を通過したことを実感する。背後には辿ってきた沢筋が足下に広がり、ピンネシリやアポイの山群も望める。小休止の後、左股に入る。流石に水量は減るが、キツイ傾斜に加え落石の不安もあり右側から慎重に上がっていく。水流は1200を越えた付近で消失するが、源頭風景はとても素晴らしい。花オンチで名前など全く覚えられないのだが、コバイケイソウがそこかしこに咲き乱れている。出来るだけ負荷をかけずに遡行していく中年沢屋達。思わずほころぶ顔が何ともカッコイイではないか。しかし、この付近になると体力差が明瞭となる。私はもうバテバテで、この先厳しい藪漕ぎなどあったらどうしようなどと思ったくらいなのだ。当然ながら、やや離れた最後尾から付いていくこととなるが、天の助けはあるもので実質25分程度の藪漕ぎですんだのはラッキーだった。「あと30メートル!」と叫ぶganさんの声が力になるようなならないような‥(笑)。やがて、先行者から「着いたぞォ」との声が。遅れること5分以上だろうか、最後に登頂を果たし全員と握手する。楽古岳以南では広尾岳には上がっているものの、その時は新雪期だった。想像以上に豊かな楽古以南の山塊、キラメク太平洋と主脈を挟んで対峙する広尾と様似の街並、ほとんど初めてのロケーションに新鮮さを覚える。山頂の楽しみと言えば、やはり「安着ラーメン」ということになる。クリキさんがガスを用意しH川さんが調理する。私といえば、器とフォークを手に待っている。まるで子供のようで可笑しくなってしまう。ネギしか入っていない質素なラーメンなのだが、とにかく美味い。ゴチソウサマでした。
 1時間ほど山頂風情を楽しみ、9時に下山の途につく。遡行時の印象からは、懸垂下降の連続でかなりの時間を要すると見たが、結局、それはF2(10m)だけで、他は慎重なクライムダウンで降りきることが出来た。当初は、F2も高巻下降のはずだったが、私のルートファインディングがいい加減なため懸垂下降する嵌めになってしまった。ま、その責任を取った訳でもないが、私は少し意地を張って高巻下降したので、ロープを使わずじまいで終わった。練習を兼ねて懸垂やればよかったとの思いもチョッピリ。河原が広くなると、獣道をちゃっかり拝借したため下降スピードはグーンとアップ。正午前にはBCに戻ることが出来た。
 短い沢だが700mから1000mの核心部には10指に余る滝が連続し全く飽きさせてくれない。また、花数こそ少ないものの源頭風景も心安らぐものだったし、藪漕ぎが短いと言うのも魅力である。勿論、山頂からの眺望も言うことなし。本当にganさんのカンには驚くばかりだ。唯一欠点と言えば、奥深い林道ということだろうか。林道の状態は比較的良いとはいえ、夜中の単独走行は避けるのが賢明というものだろう。
 
 
690二股左沢 F1(10m)
F2上部の小滝 F3(30m)
高巻途中からF3 滑小滝の奥に滝
ピンネシリ山群 1010二股左沢
ミゾホオズキ 源頭を遡行
辿りし沢筋 楽古と十勝
懸垂下降(F2) トラックログ
■山行年月
2007.07.08(日)
■天気
快晴
■同行者
HYMLメンバー6名
■山行形態
沢登
■コース:往路/帰路
幌満川支流パンケ川
コースタイム
前日19時30分自宅出発
地点分岐等 時間
BC(林道終点) 23:00
3:55
690二股 4:50
1010二股 6:20
6:40
小楽古岳 7:55
所要時間 4:00
小楽古岳 9:00
1010二股 9:40
690二股 11:15
BC(林道終点) 11:45
所要時間 2:45
総所要時間 6:45
自宅午後3時40分到着