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80.ピパイロ岳(北部日高/1917M)伏美岳1792M
新雪踏みしめ伏美岳からピパイロ岳へ!雪上テント泊もまた楽しい
【@伏美岳登山口→5合目→伏美岳頂上(C1)】
 8月9月は悪天続きで予定していた山泊縦走は全てキャンセルを余儀なくされた。全くツキのないシーズンとなったが、10月に入りようやく天気が安定してきた。そこで、遅れを挽回するべく写真撮影をかねた伏美岳・ピパイロ岳山行となった次第である。しかし、今時の山は下は紅葉で秋全開でも上は冠雪し冬の装いである。上でテント泊ともなれば基本的に冬装備ということになる。そんな訳で背の荷は私が27キロ、静子が20キロほどにもなってしまった。出来ればピパイロ岳直下でテント泊し、1967峰まで足を延ばしたいと思っていたので早めに伏美岳登山口を出発する。最初はウォームアップよろしく平坦地を行くが、電光を切りながらの尾根登りが始まると2人して辛さに悲鳴を上げる。救いは周囲の鮮やかな紅葉と落葉を踏みしめながらの登行という雰囲気くらいか。キツイ傾斜に耐えかね幾度となく休む。「休みまくる」と言ったほうが適切かもしれない。超スローペースでダケカンバ帯を上がって行くと高かった左手の妙敷山、背後のトムラウシ山が徐々に目線に近づいてくる。9合目手前付近からは登山道に雪が現れる。左手に札内岳も望めるようになってきた。ヘロヘロになりながらハイマツの中を上がって行くと待望の伏美岳頂上である。予定より1時間も遅れてしまった。北日高の大展望を楽しんでいると年配の7名パーティが鈴の音ともに到着する。私達の大きなザックに感心し「これ何キロあるの」「背負わせて」などと言いつつ写真まで撮る始末。遠慮がないというか、図々しいというか、中高年パワーに圧倒される二人であった(私達も中高年そのものだが‥)。伏美岳まで1時間も予定をオーバーするという事態に直面した私達、ここであっさり1967峰を諦め、伏美岳頂上でテント泊し翌日ピパイロ岳ピストンがベターであると判断。早速、山頂窪地にテントを設営する。雪はあるが土はまだ凍結しておらずペグはしっかり利いている。冬用の外張りを被せ周囲を雪で覆う。快適な夜が過ごせそうである。今回の山行は夕景撮影も目的のひとつであり、西ピークに三脚立ててシャッターチャンスを狙う。ピパイロ岳の左に沈む太陽をバッチリ撮ることが出来たが、アーベントロートはさほどでもなかった。翌朝のご来光に期待することにする。夜は満天の星空と月、十勝平野に点在する町の灯り、山頂テント泊の魅力に浸りつつ眠りにつく。
【A伏美岳頂上(C1)→ピパイロ岳→伏美岳頂上(C1)】
 2日目はご来光撮影で始まった。5時を過ぎると十勝平野の端が薄っすら赤くなる。右の十勝幌尻岳、左の剣山がシルエットとなって美しい。靄の中から光があふれ出すように太陽が顔を出す。ほどなく十勝平野を柔らかな光が包み込む。なんとも荘厳な景観である。期待したほどのモルゲンロートは見られなかったが、まずまずの写真が撮れたはずである。日の出前、テント側では意外な発見というより出会いがあった。周囲をハイマツで囲まれているのだが、その根元を移動する小動物がいる。何だろうと思って良く見ると真白なイタチではないか。体長20センチほど、愛嬌のある顔で尾の先だけが少し黒い。テント側まで近づいてきたのをみると警戒心も乏しいようである。感心ばかりしていて写真を撮るのを失念してしまった。なんとも情ない。
 朝食の後、気持ちも新たにアタックザックひとつでピパイロ岳に向かう。前日の重い荷に比べれば空身のようである。前回は8月、ガスの中を辿った尾根道だが、今回は登山道を雪が覆っている。が、天気は最高で周囲の眺望を楽しみながらの尾根歩きはほとんど夏同様のペースである。ダケカンバが朝の光を浴び、産毛のように輝いて見える。実に美しいのだが写真に撮るとどうもピンボケのように写ってしまう。1546コルまで来ると遠かったピパイロに近づいた事を実感する一方、背後の伏美が遠く高くなり、復路を考えるとやや気が重くなる。なだらかな起伏を二つほど越えると水場のコルで、一息入れた後、1730標高点への登りにかかる。ここは登山道がぬかるんでとにかくスリップしまくってしまう。笹や木の枝に掴まりながらようやく1730コブに立つ。ここからはピパイロ川源頭を右手に見ながら最後の急登である。積雪が膝下ほどまであるが、ぬかるみをスリップしながら登るよりは格段に楽である。周囲の山々に励まされながら上がりきるとピパイロ肩で、山頂標識もはっきりと視界に捉えることが出来る。小さなテン場(当初の予定)から一登りすると岩だらけのピパイロ岳山頂である。伏美岳から2時間30分、ほぼ予定通りである。ここからは伏美岳を上回る大眺望を満喫する。北東カールと北カールを抱いたエサオマンの雄姿、その上に一際高い盟主カムエク、雄大な幌尻と鋭角的な戸蔦別、夏に歩いた北戸蔦別から1967への稜線、そして名峰1967と、書き出すときりがなくなってしまう。見た目、ピパイロから1967までは伏美・ピパイロ間に比べ起伏も少なく距離も近いようで、2時間あれば楽に行けるのではないだろうか。稜線上の登山道も筋状に見え、来季は再チャレンジしたいものである。ピパイロ岳の西肩も中々容がいいのと、その左側に1967峰の北隣(北西)で尾根続きになる1857ピークがあるが、この山が存在感を放っていたのが印象的だった。夏に1967峰から北に延びる明確な踏み跡がガスの中に見てとれたことを思い出す。もしかするとルートがあるのかもしれない。とにかく登高意欲が掻き立てられる山である。冠雪しているのは双耳峰のチロロ岳までで、ペンケヌーシや芽室岳、剣山はまだ茶色肌を見せている。が、あと1月もすれば山域全体が雪に覆われる。その頃の情景は一層魅力的で険しさもまた増すことだろう。白き世界に思いを馳せながらピパイロ山頂を後にする。
【B伏美岳頂上(C1)→5合目→伏美岳登山口】
 復路は伏美岳まで2時間15分、前回バテた経験が生かせたようである。伏美岳到着の後、テントを撤収しパッキング作業にとりかかる。テント場が日陰のため期待したほどテントは乾いておらず残念。特に、グランドシート部は雪でベチャベチャ状態になってしまった。ま、土で汚れるよりはいいかと納得する。パッキングは何度しても上達しない。ブツは減ったはずなのに窮屈さはほとんど変わらない。まだまだ訓練が足りないらしい。全ての作業を終えようやく昼食にありつく。山では久々のラーメンで、これがやや濃い味付けで疲れた身体にはなんとも美味しい。 
 空腹を満たした後、再び重いザックを背負い下山を開始する。下る一方なので気は楽だが、足腰への負担はむしろ大きくなる。加えて8合目くらいまではぬかるんでスリップしやすいので慎重に足を運ぶ。私達の下山を待っていたかのようにガスがかかりはじめ視界が落ちる。幸いガスは薄く、そこを抜けると眼下に十勝平野が再び広がる。リズミカルな鈴の音が山中に響く。呼応するかのように鹿の鳴き声が妙敷山方向から聞こえてくる。動物達も今は冬支度といったところだろうか。モノトーンのダケカンバ林を下るとトムラウシ山や妙敷山が高く見えるようになり、フルカラーの世界に舞い戻る。ニタナイ川の水音が聞こえてくるようになると登山口は近い。1合目の標識を右に見ながら下り、ほどなく方向を東に転じるとクールダウンにはぴったりの平坦な登山道に出る。小さな沢を横切り1泊2日の山旅を無事に終える。
 日帰山行も勿論いいけれど、赤く染まる山々、荘厳なご来光、ぐっと近づく(感じがする)星空。山頂や稜線でのテント泊の素晴らしさを実感させられた山行であった。
■山行年月/天気
2003.10. 8/快晴
   10. 9/快晴
■同行者
静子
■山行形態
新雪期登山
■コース(往路/帰路)
伏美岳
  
コースタイム(2日目)
伏美岳山頂出発
地点分岐等 時間
伏美岳 6:15
Co1546コル 6:45
水場のコル 7:20
ピパイロ岳 8:45
9:30
水場のコル 10:20
Co1546コル 10:50
伏美岳 11:45
13:15
五合目 14:15
伏美岳登山口 15:10
所要時間 8:55
総所要時間 12:55
18時00分自宅到着
コースタイム(1日目)
4時00分自宅出発
地点分岐等 時間
伏美岳登山口 5:35
五合目 7:30
伏美岳 9:35
所要時間 4:00
伏美岳山頂テント泊
外張装着テント 影伏美
ピパイロ岳 ダケカンバ斜面
Co1730から東望 伏美岳を背に
ピパイロ東肩 頂上から伏美岳
西肩と1857P 西肩と1967峰