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452.トヨニ岳北峰(南日高/1529M)
2年ぶりの南日高は雪は明らかに少ないが稜線散歩には最適な日和だ
沢の様子が激変 今回は、この時期定番ともいうべき南日高のトヨニ岳だ。道すがら、真っ白な日高の山並みが望めて気持ちが逸る。晴天の週末にも関わらず、トンネル側の駐車場は閑散としていて、車は僅かに4台という寂しさだ。吹き抜ける風が強く、稜線上の風が気懸りになる。登山は、ポン三の沢川の渡渉でスタートする。いつもなら、スノーブリッジを利して対岸に渡るのだが、今回は沢の様子が激変している。雪など全くなく、何かに抉られたようで、沢幅は広がり、川原林は消滅している。両岸に岩や雪塊、樹々などが打ち上げられ、堤防のようになっている。直線化した沢筋に折れた樹々がポツンと立ち、細い流れがつづく‥。土石流にでも襲われたような惨状だ。おそらく、先月上旬の大雪と雨、異常高温により、雪崩デブリが一気に流れ出たのだろう。堤防を降りるように沢床に降り、枝沢に向かうが、そこは高さ2メートルほどの垂直の雪壁で、木の枝を伝って何とか枝沢に上がる。アイゼン・ピッケルを出そうかと思ったくらいだ。枝沢は雪に埋まっているが、数箇所クラックが入っている。雪は適度に硬く、ツボにはピッタリである。右手の尾根に上がるつもりでいたが、笹がかなり出ているので、沢をそのまま詰めることにする。Co900付近を右に入ると傾斜は増す。確実にスッテプを切りながら天空を目指す。85分で主稜線Co1115に出る。第一印象は「雪が少ない!」だ。山肌がかなり露わになり、雪はくすみ白さはあまりない。例年との比較では、2~3週間ほど雪融けが早まっているのではないだろうか。降雪量そのものが少なかった可能性もある。下降点にルート旗を立て稜線北上を開始する。心配した風はさほど強くなく、雪庇も固雪で歩きやすい。クラックもほとんど見られず、稜線歩きには適時である。トレースも新旧あるが、アイゼンの歯跡がクッキリ残るのは今朝のものに違いない。
藪で難易度低下 トヨニ岳は、東峰と手前の偽ピーク(Co1470)を従え、正しく、屏風のような山容だ。その雄姿を眺めながらいくつかギャップを越えるとCo1251JPである。雪が付いていない稜線西側にルートをとればアイゼンは必要ないが、雪のある東側斜面を上がるのでアイゼンを履く。慎重に上部まで上がり、途中からトラバースして岩稜帯基部に出る。いつものことだが、ここには全く雪が付かない。アイゼンで岩場を通過するというのは本当に気を使う。ここから偽ピーク(Co1470)までは細尾根と急登が交互に現れるが、おおむね、雪庇上を上がる。稜線はかなり藪が出ているので、2箇所のナイフリッジもそれほど怖くはない。最悪、藪にしがみつきながら突破できるだろう。偽ピークから振り返ると、細尾根の奥に野塚岳から楽古岳までの山並みが一望のものとなる。いずれも、小振りながら、ピラミダルな山容である。トヨニ岳(南峰)までは緩やかな登りが続く。南峰直下で遭った登山者は、朝5時スタートでピリカヌプリを狙ったが、風が強いのでトヨニ岳で止めた、という。それほどの風とも思えず、勿体無い気もするが、あくまで個々人の判断であり、私にとやかく言う資格はない。東峰への支稜を右に見ると南峰のピークだ。主稜線北側の眺望が大きくひらける。南峰でのんびりするつもりが、気がつけばサブザックを背に北峰に向けて歩き出していた。風がやや強まるが、北上をためらうほどではない。南峰から見ると指呼の距離だが、コルを過ぎるとラクダの背のようなギャップがあり、たっぷり30分はかかる。北峰からはピリカヌプリや神威岳がグーンと近づく。ピリカヌプリ南西稜の春別山も中々の存在感を発揮する。稜線上は見た目、雪はやや多く付いているようで、同じ日高南部でも高度が上がった分、状況は違っているようだ。
レジャーシート もう9年も前だが、ピリカからの帰りヨレヨレになりながらBCに戻ったことを思いだす。頂上の枯木は心なしか、更に朽ちたような印象だ。2年前(2016年4月16日)は雪に覆われていたが、今年はウラシマツツジが姿を現し、基準点も露出している。自然の移ろいの確かさと気まぐれさを感じる。復路はトヨニカールと東峰が描き出すシャープな斜面やラインを見ながらの稜線歩きだ。力があれば、スキー担いでカールでの滑降を楽しむのだが‥。非力な自分を嘆くしかない。南峰でショートランチを摂り、12時過ぎに下山を開始する。登行時から2時間も経過していないのだが雪の腐り方は明らかに進んでいる。頻繁に踏み抜く訳ではなく、ワカンを出すまでもないのだが、アイゼンが軋むことはない。80分ほどで主稜線Co1115の下降点につく。ここでザックからレジャーシートを出して広げる。その上にドッカと座り込み急斜面に繰り出す。高度差300メートルを僅か4分で下る。恐るべしレジャーシートである。クラックの入った沢筋下部は慎重にツボ足で抜け、ラストの雪壁は笹藪を伝って降りる。無残な沢風景を春の穏やかな日差しが包む。そのミスマッチな光景に違和感を覚えつつ駐車場に戻りつく。
南日高、とりわけ、野塚トンネル界隈は、アプローチも良いので春山登山を手軽に楽しめるエリアだ。5月GWにかけて日帰りや稜線テン泊縦走などで賑わう時期である。ただ、前述したように今季は雪が少ないので、計画がある場合は、前倒ししたほうが得策だろう。雪庇を利用するつもりが、雪不足で藪漕ぎを強いられるといったシーンも充分に考えられる。もっとも、例えばピリカヌプリの場合は、一部に夏道があり、稜線上の踏跡や獣道が発達しているので、ハードな藪漕ぎはあまりないだろう。問題は、稜線までどう上がるかで、尾根北側に残雪があればいいのだが‥。
■山行年月
2018.03.31
■天気
■同行者
単独
■山行形態
残雪期登山
■コース:往路/帰路
野塚トンネル
ポン三の沢川 ルートの枝沢
稜線からトヨニ 稜線から東望
稜線Co1251
1251から南望
細尾根と偽P 南峰と北峰
 
南峰から東峰 コルから北峰
   
北峰頂上 ピリカへの主稜
   
 神威岳 春別山
   
 東峰とカール  帰路の細尾根
   
野塚岳方面 GPSトラック
コースタイム
 野塚トンネルP 6:50
稜線Co1115P 8:15
稜線Co1251JP  9:25
トヨニ岳 10:30
トヨニ岳北峰 11:10
所要時間 4:20
トヨニ岳北峰 11:20
トヨニ岳 11:50
12:10
稜線Co1115P 13:35
野塚トンネルP 14:05
所要時間 2:45