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尾根直下 尾根Co720付近
樹間に大槍南稜 平坦尾根Co740
尾根Co760 樹間に朝日が‥
急登中の背後 尾根Co1160
 
上川岳付近① 上川岳付近②
   
ニセカウ方面 愛別岳
   
 比布岳 鋸岳方面
   
上川岳付近③  天塩岳方面 
   
 愛別と比布 天幕山頂上 
   
チトカニウシ  天幕北東斜面
   
尾根下降P GPSトラック
451.天幕山(表大雪/1195.7M)
愛別岳日帰りアタックは無残な結果に、天幕山のピーク踏み面目を保つ
出発直後に難所 3月中旬を過ぎ、麓は急速に春めいてきた。珍しいことに、十勝より旭川方面の天気が良いので、久しぶりに表大雪に向かう。目指すは上川町の天幕山だ。天幕山と言えば、同町中越付近のそれ(摺鉢山、突角山とともに「上川三山」を成す)が想起されるが、それとは違う。もう一つの天幕山は、鋸岳北尾根上に位置しており、こちらの方が150メートルほど高い。ルートはリクマンベツ川と天幕沢に挟まれた尾根を辿るもので、登山口は「層雲峡オートキャンプ場」である。前夜、層雲峡温泉の公共駐車場で車中泊し、ドタキャンできないよう自らを追い込む。午前4時にスタートを切る。天幕山だけを狙うのなら、これほど早立ちする必要はない。実は、鋭鋒・愛別岳登頂をも視野に入れたプランだったのだ。勿論、辺りは闇に包まれ、頼りはヘッデンの灯のみ。西進すると、直ぐに目的尾根の東面に行き着く。地形図を見ただけで、何となくイヤラシイ感じはしていたのだが、想像以上に傾斜が強い。予定ラインに沿って100メートルほど高度を上げると、その先には絶壁が立ちはだかる。左に回り込むと、運よく沢形に出てそこを詰め尾根に上がる(Co720P)。カリカリとした雪面にエッジを利かせ、シールを利かせる。その結果、シール剥離が頻発し、摩擦による粘着力回復に時間を費やす。尾根の背まで標高差230メートル上がるのに80分も要してしまう。この尾根、北側の尾根末端に近づくほど地形的には優しそうだ。少し距離は伸びるが、安全面からも北側から取付くのが妥当と言えそうだ。何より、こういう微妙な地形は、事前偵察するくらいの慎重さが必要だろう。ましてや、全体的な目視確認が不可能な暗闇に、ヘッドランプの灯だけで攻め上がるのはリスクが大き過ぎる。無事に尾根に上がれたのはラッキーだった。ここからは、方向を南に変え、平坦な尾根を進んでゆく。
重雪が体力奪う 左後方の樹間に大槍南稜が望めるようになるが、小槍の険しさが際立つ。初めの内こそ、幅の広い尾根だが、Co753を過ぎると尾根形状がハッキリとしてくる。キツネやウサギ、鹿の足跡がそこら中に見られる。春を迎え、彼らの活動も活性化しているのだろう。雪質はやや重めで終始10センチほどのラッセルとなる。楽そうに思うかもしれないが、いま一つ踏ん張りが効かない雪なので、足早に進むことができない。Co805ポコを過ぎると右手の引金沢と登行尾根との高度差が少なくなる。天幕山にダイレクトに向かうなら、渡渉点はこの辺りになるだろう。若干の偵察を行い、登行尾根に戻る。尾根幅は次第に狭まるが、雪庇の発達や植生の変化などもなく、ごく優しい尾根歩きがつづく。Co886を越えると前方に壁が現れる。高度差200メートルほどの急登である。ラッセルも幾分深くなり、喘ぎながらのジグ登行が情けない。背後の樹間には天塩の山並みが遠望できる。その長大さには少々驚く。75分ほどかけて急登を登り切ると、再び尾根は平坦となる。右手の引金沢はほとんど斜面に吸収され、僅かな窪地が残るだけで、広大な平坦尾根が現れる。西方向へ1キロも進めば天幕山だが、目的はその先にあるのでそのまま南進する。左側のリクマンベツ川への急激な落ち込みを意識しながら、進路を大きく、緩やかに南西方向へ転じてゆく。雪がスキーに纏わりつくのもこの辺りからで、風邪気味のせいもあってかペースが上がらない。白樺主体の混合林の中をひたすら移動する。樹間に北鎮岳から鋸岳、比布岳、愛別岳への山並みが見え隠れするが、ビューポイントとなるとなかなか現れない。眺望へのストレスをため込みつつ歩くのだから、テンションも上がらない。Co1252のポコですでに9時30分を回ってしまった。愛別岳アタックも絶望的となる。
ポコにも見えず 広かった尾根が次第に収斂してくると、エゾマツが登場し、傾斜も僅かに増してくる。高下駄状態のスキーを引きずりながらそこを登り切る。天幕沢右岸尾根とリクマンベツ川左岸尾根がここで合流する(Co1370P)。正面に愛別岳がドーンと登場する。トドマツが邪魔をするが、まずまずの露出度だ。北東斜面は意外にも優し気に映る。尾根をCo1450付近まで上がり、天幕沢を渡渉し愛別岳に取付くのが良さそうなラインだが、それでも700メートル近い一気の登りが待ち受けている。往復3~4時間は必要だろう。時計の針は11時を指し、下降もヘッデン頼りになること必至である。そんな無茶はとてもできないし、体力的にもやや消耗が激しく、前向きになれない。獲得標高890メートルほどに7時間も要するとは‥。全くの想定外で、自分の力量に、正直、愕然としてしまう。愛別岳など夢のまた夢である。あとは引き返すのみ。ミニランチを頂きながら、暫し、眺望を楽しむ。比布岳から鋸岳、凌雲岳、上川岳などが日差しを浴びて輝いている。それはもう冬のものではなく、春の穏かさを漂わせている。比布岳北面のシャープな稜線と斜面は魅力的だ。視線を背後に転じると、右から、ニセイカウシュッペ山と南稜、チトカニウシ山、そして、天塩山塊と並ぶ。順光のせいでこちらの白には冬の名残がある。下りは天幕沢寄りの尾根がルートとなるが、地形図イメージよりも平坦で、尾根という感じではない。頻繁にコンパスを切りながら天幕山まで降りる。雪がベタつき、スキーの滑りが良くない。登り返しもなく、上からではポコにも見えないが、ここには三角点が設置されており、麓から見るとそれなりの山容なのだろう。
完敗にサバサバ 天幕山からは往路の登行尾根に戻るべく、引金沢に向けてルートをとる。目指すは登行時にアタリを付けておいたCo805南コル付近である。樹木が疎らな斜面が下まで続き、雪質が良ければ楽しいシーンとなるに違いない。スノーブリッジを利して対岸に上がる。渡渉点から尾根までは20メートルほどの登り返しとなるが、ベタベタ雪ではシールの出番はない。尾根上には溶けかけた登行時のトレースが残っている。完敗を喫したことで、悔しさや屈辱感はあまりない。むしろ、サバサバした感じに包まれながらそれを戻る。登行時にはなかった羆の足跡がトレースを横断している。彼らの目にスキーのトレースはどう映るのだろうか‥。ラストの急斜面は、ほぼ往路を辿ったが下部は沢を利用する。完全に雪に埋まっているので、こちらの方が安全で速いと思う。ヘロヘロ状態になりながら車に戻ったのが14時。普通、10時間の山行ともなれば、何がしかの成果というか、達成感を感じるものだが、今回に限ってはそれはない。出だしの急斜面で難儀したこと、雪が重く速いペースを刻めなかったこと、体調が万全ではなかったことなどが敗因だが、それらが全て解消されても愛別岳にとどいたかどうか‥。私の力量からすると1泊2日が妥当なプランである。ルートの状況がアバウトだが把握できたのが唯一の成果だろう。いつものパターンだが、「こんな時もあるさ」と自分を慰めるしかない。
★帰宅してGPSのデータをチェックしてみた。()内は直前の前天狗岳山行時のもの。所用時間は停止時間を含めて10時間(10h35m)、移動距離は平面19キロ(21k)、沿面39キロ(36k)、獲得標高890メートル(1200m)ほどである。単純比較はできないものの、獲得標高を除いては顕著な違いがない。35分の行動分を上積みしなければならないが、ルート特性や雪質、体調などを考慮すると、今回、極端に力が落ちた訳でもなさそうだ。山仲間のoginoさんが、ほぼ同じルートで愛別岳を日帰りしている。やはり、彼は超人なのだ。
■山行年月
2018.03.22
■天気
■同行者
単独
■山行形態
残雪期登山(山スキー)
■コース:往路/帰路
鋸岳北尾根
コースタイム
 層雲峡ACS 4:00
北尾根Co720P 5:20
北尾根Co805P 6:25
撤退点Co1375P 10:55
所要時間 6:55
撤退点Co1375P 11:20
天幕山 11:55
北尾根Co805P 12:45
北尾根Co720P 13:30
層雲峡ACS  14:00
所要時間 2:40