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437.十勝岳(南日高/1456.6M)
2日連続の途中撤退も「トレーニング沢行」と思えば気も晴れる
様相一変沢風景 楽古山荘には函館からの1パーティだけで、2階を占有しあづましい夜を過ごす。アタック日も全く良い天気で、朝から熱気が立ち込めている。前述のパーティは5時過ぎに楽古岳夏道をスタートしていった。私達の2日目プランは、コイボクシュメナシュンベツ川南面直登沢から十勝岳である。彼らに少し遅れて山荘を出るも、地形図を忘れたことに気づき一旦山荘まで戻る。ロスタイムは10分ほどだが、こんなのが後になって響くこともある。以前は歩きやすかった林道だが、すっかり荒廃し、背丈を超える笹薮もある。Co404で沢出合となるが、コイボクシュメナシュンベツ川も以前とはすっかり様子が変わっている。川幅は広がり、あるいは、幾筋にも分かれ、いたる所に流木の山が見られる。勿論、巻き道などはほとんど姿を消している。度重なる増水の影響だろうが、あまりの荒れように愕然としてしまう。自ずとペースは上がらず、Co530の南面直登沢出合まで90分近くもかかってしまう。周囲の緑と苔むした巨岩の隙間を落ちる水‥。趣のあるポイントだったが、跡形は全くない。南面沢に入ると荒れようは顕著となる。ガレで埋まるCo570右沢を左岸に臨みながら直進していくと、水流が沢幅を広げ巨岩を押し流している。岩床がむき出しになり、以前はなかった小滝や滑床が出現する。これはこれで快適だが、劇的に変化する自然はある意味脅威である。
成長するガレ場 沢が右左と折れ、Co680付近で直線状となると、名物のガレ場が始まる。ガレ場はCo850付近の二股まで、20〜30メートル幅で300メートルほど続く。Co800付近ではそれが小山を形成しているかの如く盛り上がっている。ガレ場は確実に成長しているようだ。炎天下、無風状態の中のガレ登行は全く消耗する。あさやんさんもいま一つペースが上がらない。ガレが終わり沢が右に曲がると厄介な雪渓が登場する。初めの内こそ、左端を歩いて行けたが、最後にきて沢床に降りられなくなってしまう。近くのブッシュに支点を取り、10メートルの補助ロープを下す。高さ3メートルほどだが、無茶はできない。沢床に戻っても名残の雪渓が両岸にあり気は抜けない。あさやんさんが雪渓側で立ち止まったので、思わず、語気荒く注意したくらいだった。Co900は判然としない二股で、左に入ると傾斜の緩い大滝(25M)が待ち受けている。水は2筋3筋に分かれ落ち、堂々たる存在感を放っている。左岸の水際を上がるが、沢靴がスリップして意外に難儀する。何度も楽に上がっている左岸水際だが、今回は少し勝手が違う。体の動きが悪いのか、ライン取りが悪いのか‥。とにかく、慎重に突破し一息入れる。
テンションが‥ ここでこの先のプランを再検討する。ピークまでの標高差は500メートルほどで、核心部はおおむね越えたものの、源頭の藪漕ぎもある(優しいが…)。ここまで4時間を超えており、この先も3時間近くは要すると思わる。仮に、登頂できたとしても、下降に最低5時間はかかると見なければならない。安全策をとることを決断し、Co1060二股をこの日の撤退点と決め、あさやんさんに告げる。あさやんさんの安堵の声が印象的だった。私自身、靴擦れで爪と踵の上を痛めていたので無理はしたくなかった。テンションが下がると身体も動かなくなるもので、結局は、Co1060二股の手前から(Co1000)引き返すことにする。大滝は念のためロープを出す。適当な支点がなかったので、やむなく、ピンを打ちスリングをセットする。いずれも残置することになり心苦しいが、練達者に回収してもらえればと思う。登行時にセットしたロープを頼りに沢床から右岸斜面に上がり、雪渓端に乗る。もう難しいところはなく、解放感を味わいながら長大なガレ場を降り、Co530二股まで戻る。あさやんさんが小休止をとっている間、私は右股をCo550二股まで足を伸ばす。同左股の釜付小滝や右股のトイ状の流れがどうなっているか見たかったのだ。
体力維持に安堵 途中、ゴルジュやスラブの岩床、廊下っぽい地形が現れる。美しく、癒し度満点だが、過去にその記憶はない。Co550二股の様子は変わりなく、楽古岳北面沢への登竜門として遡行者の力を試すことだろう。偵察を終えCo530でザックを回収する。そこからダラダラと75分歩き楽古山荘に戻りつく。結局、この日も8時間30分の行動となり、途中撤退とはいえ、時間的には短くはない沢行となった。土日の沢行を合わせると18時間を超える行動となり、久々の山行としては良く身体が動いてくれたと思う。安心した半面、両日ともピークまで到達できなかったのは正直悔しい。ポイントは土曜日の沢行で、1188ピーク南面直登沢の難易度が想定以上に高かったことが全てであろう(!*相当)。特に、厳しい高巻が沢経験の多くないあさやんさんの体力を奪い、リズムを狂わせたとみている。私の読み違いと欲張ったプランが中途半端な沢行を招いてしまった。プランニングやパーティ山行の難しさを痛感した週末だったが、トレーニング沢行と思えば気も晴れるというものだ。
★今回履いた沢靴はキャラバン社の「KR3R」で登攀重視のモデル。昨年購入したがほとんど履いていなかった。とにかく、両方の人差指と中指、左のアキレス腱下部が靴擦れを起こし痛むのだ。良く見ると、これまでのものより爪先部分の形状がやや細く尖っており、アッパー先端もクッション的な厚みが無くなっている。加えて、後刻判明したが、キャラバン社によると「渓流ソックス(3ミリ厚)着用を前提としたサイズレンジ」とある。今回着用のソックス厚は薄手のもので3ミリもない。これでは靴擦れが起こるのは当然だ。商品説明をよく読むべしである。
■山行年月
2017.07.09
■天気
■同行者
あさやんさん
■山行形態
沢登り
■コース:往路/帰路
コイボクメナシュン南面沢
Co590滑床 Co600小滝
Co690付近 ガレの海
ガレと楽古岳 口開ける雪渓
崩壊直後の雪渓 大滝
   
左岸水際を直登 直後の滑床
   
 Co1000付近  飛行機雲
   
 Co530ゴルジュ 右股の廊下
   
 Co550二股の滝  GPSトラック
コースタイム
楽古山荘 5:15
 南面沢出合 6:40
大滝(滝下) 9:00
撤退点(Co1000) 10:15
所要時間 5:00
撤退点(Co1000) 10:20
雪渓端(Co850) 11:00
南面沢出合 12:30
楽古山荘  13:45
所要時間 3:25