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375.石狩岳(東大雪/1966M)
シュナイダー尾根のハードラッセルに耐えるとそこには全く穏やかな主峰が
白い山稜は衝立 雪を纏った石狩岳はニペソツ山やウペペサンケ山から何度か目にしているが、積雪期(含新雪期)にその頂に立ったことはない。林道が冬籠りする前に登ってみようと思い立ち、夜も明けきらぬ林道を登山口へと車を走らせる。装備を整え二十一の沢川出合の登山口を6時過ぎに出発。北西方向には石狩連峰が白い山稜を見せているが、まるで衝立のように高く聳えている。「あの領域に足を踏み入れることができるのか‥」。弱気になる私だが、スタート時はいつもこんなもの。自信過剰よりはいい。困った時の神頼みという訳でもないが、小さな祠に安全登山を祈願する。二十一の沢川左岸の登山道はほとんど出ており、30分ほどで渡渉地点に行きつく。2本の丸木橋が架かるが、氷が張り付き危なっかしい。荒れた川原が景色をより寒々としたものにしているようだ。コース標識を右足元に見ながらいよいよ尾根に取付く。東斜面なので登山道は薄ら雪に覆われる。2度大きくジグを切り、次いで何度か小さくジグを切りながら尾根を西側に回り込む。
前半快調ペース この辺りから南側にニペソツ山が遠望できるようになる。尾根の背に出ると幾分雪の量は増えるが、サラサラ雪なので登高の支障とはならない。1時間350メートルほどの快調なペースを刻む。天気も全く穏やかで、「これなら音更山も行けそうだ」などと欲張る。だが、傾斜が強まるCo1400辺りから状況が変ってくる。傾斜の強まりに比例するかのように雪の量が増してきたのだ。それまではせいぜい膝程度だったが、膝上が当り前となり、時には大腿部辺りまで埋まってしまう。傾斜があるので前(上)に踏み出すことが難しい。加えて、雪を被ったハイマツや木の枝がコースを覆っているのである。無雪期なら、潜ったり上を行ったりするのだが、それがままならない。雪の中でもがくシーンがつづく。完全に雪に覆われてしまえば話は別だが、中途半端な今の状況では泣きが入るというものだ。これがシュナイダーコースの「ウリ」と言えばそれまでだが‥。スノーシューやワカンがあっても、おそらくアドバンテージを発揮することはないだろう。
呪文唱え登高も それでも、「歩いていればいつか着く」を呪文のように唱えながら手足を総動員する。ペースは低下し、1時間150メートル以下までになってしまう。登山道が掘れている所は、その分だけ雪は深くなるので両サイドを迂回して上がる。灌木の枝を力任せに引っ張り身体を持ち上げる。私のハードワークをよそに周囲の景色は益々良くなってくる。石狩岳から川上岳への稜線が青空にクッキリと浮かび上がり、雪を纏った山肌が立体感を醸し出す。左後方のニペソツ山は鋭鋒としての輝きを際立たせ、天狗と前天狗が醸し出す重量感も主峰に劣らず大きい。そして、背後には重なるようにウペペサンケが横たわる。それに比べると、右の音更山からユニ石狩岳への山稜はいささか貧弱だが、これは比較すること自体無意味なのだろう。振り返れば、シュナイダー尾根と二十一の沢出合、クマネシリ山魁が青く浮かぶ。デジカメで何度も景観を切りとるが、愛用のフジFINEPIXはどうも扱いにくい。「上手く撮れていれば儲けもの」位に考えていれば丁度いい。
空身でアタック 遅々として上がらぬペース、「かくれんぼ岩」を過ぎ、Co1550付近に至って決断を迫られる。このままでは稜線まで上がれるか微妙な状況で、何としても稜線まで上がるべく、空身アタックをかけることを決める。正直、この時点ではピークアタックを諦めリスタートを切っていた。登高ペースは流石にアップし、尾根取付から5時間、ようやく稜線に辿りつく。表大雪はため息が出るくらいに白くそして美しい。当初予定は、ここから下山だが、安定した天気と白い石狩岳を前にすると決心が鈍る。迷った挙句、タイムリミットを設定(12時30分)し頂上に向かう。これもピークハンターの性だろうか‥(笑)。稜線上は雪がそれなりにクラストしているのでアイゼンの出番はなく、踏み抜きもほとんどない。疲労困憊だが、背後の音更山や北大雪の山々が力を与えてくれる。這うようにしてピークについたのが12時35分。タイムリミットをややオーバーしたので、あわてて写真を撮る。新たに加わったトムラウシと十勝連峰メインで数カット。
天変地異の前触 天をクッキリと分かつような直線的な雲がアクセントとなる。天変地異の前触れかと思わせるほどの雲だった。僅か5分の滞在の後、下山の途に就く。シュナイダー尾根の下降ポイントまで15分で駆け降り、13時過ぎにはザックデポ地へと戻りつく。15時下山完了の目途がたち安堵する。小休止して腹ごしらえをする。ザックを回収し、幸運なピークゲットに感謝しながら尾根を下る。傾斜が緩むCo1350付近までは滑り降りたといった方が適切かもしれない。コブのような地形が次々と現れ、その直下は決まってキツイ傾斜となるからだ。そのせいか、意外とスピーディに尾根取付まで降りることが出来た。ラストは西日を受けながら二十一の沢川左岸の夏道を行く。今回の山行、シュナイダー尾根後半のハードラッセルが全てだった。天気が少しでも荒れていたら、あるいは、判断がもう少し遅れていたら、頂上はおろか稜線までも上がれなかったかもしれない。新雪期とはいえ、山の難易度は夏山の比ではない。くれぐれも侮ってはいけないと自戒する。
■山行年月
2013.11.17(日)
■天気
■同行者
単独
■山行形態
新雪期登山
■コース:往路/帰路
シュナイダー尾根
笹原のコース標識 ニペソツ遠望
シュナイダー尾根 雪深い尾根上部
尾根とクマネシリ 稜線直下から石狩
稜線直下から川上 尾根頭から表大雪
尾根頭から石狩岳 頂上からニペ
音更山とユニ石狩 表大雪
十勝連峰 トムラウシ山
稜線からニペ 登山口から石狩岳
コースタイム
自宅午前03時40分出発
登山口 6:05
尾根取付 6:50
シュナイダ尾根頭 11:50
石狩岳 12:35
所要時間 6:30
石狩岳 12:40
シュナイダ尾根頭 12:55
尾根取付 14:25
登山口 15:00
所要時間 2:20
自宅午後05時00分到着