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374.十勝幌尻岳(北日高/1846.1M)
カチポロの頂上に立ちて想うは「長大な連なりこそが日高の魅力」なのだと
眺望でリベンジ 10月下旬は眺望狙いで伏美岳に登ったものの、厚いガスに阻まれ目的を達成することが出来なかった。登山口まで車が入れる今だからこそリベンジは容易であり、折からの好天予報を逃す手はない。今回は、戸蔦別川を挟んで対峙する十勝幌尻岳である。早朝4時過ぎに自宅を出発。戸蔦別林道に入る頃には東の空が赤く染まる。車を止め暫し見惚れるほどの美しさだ。少し赤すぎるのでスカッ晴れとはいかないかもしれない。零下まで冷え込んだであろう登山口の寒々とした景色を後にアウター上下を着込んで出発する。直ぐに木橋を2回渡るが、霜が融けだしスリップしやすくなっているので慎重に通過する。オピリネップ沢の水量は心なしか多い。尾根取付(Co980P)までの夏道は左岸沿いだが、細い流れを横切ったり、水際を歩いたりもする。木同様、石も滑りやすいので足の運びに気を使う。そのせいでもないのだが身体が重くペースが上がらない。葉を落とした樹木は何処となく寂しげで、いかにも晩秋という風情を醸し出している。
尾根前半は夏道 Co890Pでオピリネップ沢右股を渡渉すると、いよいよ尾根取付である。左の浅い沢形やガレ場にも薄らと雪が残る。随分と時間がかかったような気がしたが、スタートして1時間弱とは意外だった。レイヤリングに失敗して大汗をかいてしまう。というか、途中でこまめに調整すれば良かったものを、横着してそのまま歩いてしまったのがいけなかった。小休止の後、アウター(上)を脱いで夏尾根に取付く。所々雪は現れるが、登山道はほとんど出ている状態で、夏道登山が続く。ペースはいいが、固い冬靴が足にはやや苦しい。霜柱が立つ登山道を大きく小さくジグを切る。右には樹間越しに雪をつけた北尾根が見えるが、まだまだ高い。傾斜が緩みだすと尾根形状も比較的明確となり、顕著なカンバ帯となる(看板あり)。左手から眩しいほどの朝日が差し込む。登山道が雪に覆われだすのはCo1300過ぎ辺りからだが、ハッキリとしたトレースがあるので登行に支障はない。トレースがなくても、雪は適度にクラストしているので容易に登って行ける。
初冬の稜線模様 しかし、Co1500付近を過ぎると傾斜は再び増し、雪も所々カリカリ状態となる。アイゼンを履くシーンだが、強引にキックステップを切って上がる。この辺りまで上がると、左側にはオピリネップ沢の白い源頭斜面が迫り、ピーク東の1795Pも大きく視界を占めるようになる。そして、反対側に目をやると、北尾根と帯広岳が一望できるようになる。体調はイマイチと思いながらも、玉の汗をかき、無我夢中で登っている内にいつもの動きを取り戻したようだ。山から元気をもらったような気分になりながら、肩に向けて慎重にステップを切る。肩直下でアウターを着込み、ニット帽子を被る。ついでに、遅きに失した感はあるがアイゼンも履く。心と装備を整え稜線に飛び出すと、そこは予想通り寒風吹きすさび微かに雪煙も舞う。下は晩秋の佇まいだったが、上は初冬の雰囲気である。灌木帯の通過には少し煩わしさを感じたが、そこを抜け出すと頂上は指呼の距離だし、何より、日高の主稜線が一望できるのだからテンションは否が応でも上がる。
倒れた山頂標識 目印の岩場を越えると頂上は直ぐだ。西風に押されながら10時過ぎにピークに到達する。上空は砂塵でも舞っているのかスッキリ青空という訳にはいかないが、眺望は充分に許容範囲内にある。日高の主稜線といえば、ピパイロから楽古まで遠望できる。完全に白い山稜を見たかったが、このところの暖気で雪解けが進んだようだ。この際、個々の山についてのコメントは意味を成さない。長大な連なりが圧倒的な存在感となって眼前に展開されている。これこそ日高なのだと思う。主稜からは外れているが、南側に奥深く広がる山並にも目を奪われる。幾重にも重なる山稜はさながら墨絵の世界である。東側に広がる母なる十勝平野は今が収穫期。TPP問題や混迷する農政‥。不安材料ばかりが浮かんでくるが、日高山脈に抱かれた緑の大地はしたたかに生き抜いて行くに違いない。いや、生き抜いて行って欲しい。ピークに立って、ふとそんなことを思う。強風で倒れてしまったのだろうか‥。裏返しになった山頂標識の表を出して証拠写真を撮る。
最後にスリップ 30分ほど大眺望を楽しみ下山の途に就く。肩までは向かい風に抗するが、夏尾根まで下ると嘘のように風はおさまり、少し動いただけでも汗が出てくる。アウターと帽子は脱ぐがアイゼンは傾斜が緩む付近まで履く。登山者と会うこともなく、淡々とした下降が続く。70分で尾根取付は上出来だ。ホッとしたのもつかの間、Co890右股渡渉で濡れた木でスリップしてしまう。用心していたのにこの有様、自分が情けない。木々が葉を落としてしまうと登山道が分かりにくくなるが、この日の下降は何度か道を外してしまう。適当に歩いて行けば道に出会うのでいいが、複雑な地形なら注意が必要だ。それにしても、白い帯のような流れが日を浴びた木々の中を落ちてゆく様は何とも風情がある。伏美岳のようなラッセル山行ともなれば、最低でも7〜8時間の山行とみて早立ちしたが、それは杞憂に終わった。時間的には短かったが、主目的の眺望も得ることが出来、晩秋と初冬の山に身を置くことも出来た。味わい深い山行だったことは確かである。
■山行年月
2013.11.02(土)
■天気
■同行者
単独
■山行形態
新雪期登山
■コース:往路/帰路
オピリネップ沢夏道C
左岸沿いの夏道 尾根下部の夏道
カンバ看板 稜線直下の夏尾根
勝幌北面 岩場からピーク
十勝平野 山頂標識
伏美岳‥幌尻 札内‥1917峰
1917峰‥1823峰 南日高方面
晩秋景色@ 晩秋景色A
コースタイム
自宅午前04時20分出発
登山口 6:10
尾根取付Co980P 7:05
十勝幌尻岳 10:05
所要時間 3:55
十勝幌尻岳 10:35
尾根取付Co980P 11:45
登山口 12:35
所要時間 2:00
自宅午後03時25分到着