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367.春別岳(北日高/1491.7M)
リベンジ沢行は源頭からのルート選択で難儀も結果オーライの頂上ダイレクト
強きもっちゃん 今季2度目の沢行は北日高の春別岳。遡行ルートは千呂露川トメチニ沢南西面直登沢で、この沢は昨年7月末に単独で挑むも、羆の夥しい痕跡に恐れをなし、Co900Pから撤退した曰くつきの沢である。今回は強きもっちゃんの同行を得てリベンジの態勢が整う。下降ルートはパンケヌーシ川北東面直登沢を予定しているので、もっちゃんの車を北東面直登沢の林道出合付近にデポしチロロ林道に向かう。こちらもパンケヌーシ林道同様ゲートは開放されており、事前の煩雑な手続きを省略出来るのは有難い。国道から12キロほど、如月橋手前800メートルで右岸から流入するのが目指すトメチニ沢である。左岸の笹藪を漕いで小滝の上流で入渓する。出合付近の深い函状地形とは一転、穏やかな流れが現れる。川幅は狭く、両岸も切立っているので川原林はほとんどない。Co560P付近で左岸から枝沢が斜めに流入してくる。5メートルほどの斜瀑も見えるが、その奥には枝沢に似つかぬ立派な滝(10M)が待ち構えているが、今回はパスし先を急ぐ。
羆の痕跡何処に 平坦で似たような景色が続くが、時折、左岸の苔が美しい小滝(Co640P)やCo680Pの小滝を抱いたゴルジュ、ベールのような滝(10M)などをプレゼントしてくれる。Co695二股まで70分は快調なペースだ。水流は明らかに本流の右股が多いが、ここは左股・南西面直登沢を取る。渓相はガラリと変わり、狭い沢を巨岩が埋め尽くすゴーロ帯となる。岩と岩の隙間を水が流れ落ちるといった感じで、可愛らしい小滝が随所に出てくる。苔を纏った巨岩が目を引くが、流れが白濁している。不審に思えたが、その原因は流れを堰き止めるほどの泥付雪渓だった(Co860P)。前年の撤退要因となった羆の痕跡は、どういう訳かさほど見られない。彼等の行動パターンが変化したのだろうか‥。前年撤退点の丸岩の滝(Co900P)を右岸から巻き、直ぐ上流の小滝はもっちゃんのお助け紐で突破する。ここは、右岸ハング気味の大岩の処理が難しかった。
核心部の函や滝 
沢は緩やかに東に方向を転じ(Co980P)、Co1020P付近で二股に出会う。左股の奥には岩肌も鮮やかな南西尾根が立ちはだかる。沢形は左股がスッキリしているが、ここは崩れた感じの右に入る。一気に傾斜が増し高さのある函地形となる。ここも左岸はハングしていて、中を埋める岩が滝のような段差を作り出している(CS)。そこから2分も上がると初めて滝らしい滝を見る(Co1040P)。釜付で8メートルほどだが、ほぼ直瀑でペロリとしている。攻略の糸口なく右岸を巻くが、滝の上は函地形で小滝などもあるのでまとめて巻いてしまう。この辺り、沢は落ち着いた雰囲気となり、滑滝や滑床を遡るとCo1110二股となる。右は頂稜1427Pに向かう沢だが、奥に見える高みがそうだろうか‥。小休止の後、左沢に入ると、Co1200付近で15メートルほどの滝となる。傾斜もわりと緩く、ホールドもありそうと直登を試みるが、アッサリ下部でギブアップ。左岸を高巻く。小滝(Co1220P)を直登すると、Co1240で二股地形となる。比較的顕著なそれで、地形図を食い入るように読む。左股の新緑とカンバが見事なコントラストを生み出している。ここは右に入る。
沢離れ藪尾根へ 水流は細く、源頭近しの雰囲気だが、5分ほど上がると沢を雪渓が埋めるようになる。正面に中間尾根が張り出し二股地形だが、何となくどん詰まり感が漂う。左は直ぐに高い岩壁に進路を阻まれる。当然のように右を取るが、傾斜も一段と増し、雪渓から沢筋に降りるのが難しくなってくる。沢筋を忠実に辿り、西ピーク(Co1484P)との鞍部に上がる予定だが、例え、沢筋に降りたとしてもその先のルンゼ地形を上がるのも、かなり厳しそうに見える。頂上南西側は要塞のような岩壁が幾重にもそそり立ち、ルートを誤ると進退極まることになるので、この辺りからがルート取りの妙とでもいえようか。とりあえずは、右側の藪尾根に逃げ安全を確保する。藪は岩壁基部まで続いており、右側には藪で埋まる浅い沢形もある。ここに至って、予定ルートを離れることを決める。藪を上がり、岩壁基部を右に回り込み一登りすると頂上から南西方向に派生する小さな尾根に出る。勿論、地形図では読み切れず、GPSのリアルデータなども駆使する。
圧巻の南西尾根 南西尾根の岩塔群を左に見ながら細い尾根を上がる。薄い灌木の藪を漕ぎ、時にしがみつきながら高度を上げてゆく。地形図に現れない絶壁や崕が現れたどうするか‥。そんな不安を抱えながら藪を漕ぐこと30分。遂に前方が明るくなり、ピタリ頂上に飛び出す。入渓から5時間25分、予想以上に消耗する遡行となったが、安全でほぼロスのないルートを取ることが出来、少しだけ自己満足にも浸っていた。2回目のピークだが、三角点標柱はグラつき(前回は傾いていた)、頂上北東側は崩れかかっている。大きな山塊のチロロ岳、端正なペンケヌーシ岳、三の沢カールと北戸蔦別岳、1967峰‥。何れも魅力的ではあるが、春別岳南西尾根の凄まじい容と迫力には敵うものではない。壁のごとく、剣のごとく鋭い岩稜はピーク以上の地位を得ているかのように見える。とても、1500メートルほどの低山の尾根とは思えない。形成過程を知りたいものだ。
北東面沢侮れず ランチタイムの後、北東面沢へ向けて下降を開始する。東面沢から二ノ沢という選択肢もあったが、面白みに欠けるという判断だった。確かに、初遡行時(2009年8月)、短い沢ながら大滝や小滝、滑が集中して現れ、ラストに藪漕ぎもあり、手応は充分との印象がある。評価は「!*」程度と記憶している。傾斜のきつい藪を抜け沢筋に入ると、Co1250付近からCo1080付近まで雪渓が断続的に現れ気を使う。Co900付近からは滑や小滝が登場する。遡行は容易でも下降となると難易度は増す。もっちゃんに先行してもらい、後について降りるといったシーンが続く。左岸高巻き懸垂下降をするなど、この辺りはサクサク降りられず忍耐の時間である。擦り減ったアクアソールも下降を苦しいものにした。Co740の大滝F3(3段30M)は右岸を巻く。遡行時は確か左岸だったが‥。F2(Co720P15M)とF1(Co680P10M)を右岸懸垂で降りると、ようやく安堵感に包まれる。ひたすら、と言っても20分ほどだが、単調な沢歩きに耐えると薄日さす林道に出る。
泥臭いブタ沢か スタートから9時間、遡行も下降も今時としては濃密な沢行で、ラストは1分の林道歩きて二の沢林道ゲート側の車に辿りつく。さて、トメチニ沢の評価だが、易しい沢歩きに始まり、傾斜のあるゴーロ帯を経て、ラストは藪付の岩稜登攀と変化はあるものの、例えば、南日高のようなスッキリ感や渓谷美はなく、泥臭さを感じる。どちらかといえばブタ沢に属する印象である。ただ、難易度となると、長さもあり、ゴーロ帯遡行から詰の藪漕ぎと、体力の消耗は大きい。源頭からピークまでのルート選択の難しさを合わせ考えると「!*」というところだろう。それ故、下りは易しい東面沢を降りるべきだったと‥。春別岳に関しては、残すところ、西峰に突き上げる春別沢を残すだけとなったが、こちらも長く、地形図は何やら不気味な渓相を示しているような気がする。それよりも、春別岳の南に1505峰があり、千呂露川の支流・シネップナイ沢が南西から突き上げている。沿面距離2.5キロほどで、獲得標高は900メートル。平均斜度を考えると望外の滝沢かもしれないと見ている。今季中に遡行してみたい。

★同行いただいたもっちゃんの沢行記はこちら↓↓
http://www9.plala.or.jp/mocchann-hidaka/kiroku250/236shunnbetu.html
■山行年月
2013.07.21(日)
■天気
■同行者
もっちゃん
■山行形態
沢登り
■コース:往路/帰路
千呂露川トメチニ沢
パンケヌーシ川北東面沢
穏やかな渓相 ゴルジュと滝
前回撤退点の滝 難儀した小滝
函地形とCS 滝(1040P)
滑滝(1100P) 滝(1200P)
小滝(1220P) 1240P左股
どん詰まりの源頭 頂上へ続く藪
浮き上がった標柱 迫力の南西尾根
1190付近の滝 1060二股の雪渓
910付近の滑床 860二股
大滝(740P) 滝(720P)
滝(680P) GPSトラック
コースタイム
自宅午前04時00分出発
トメチニ沢出合 6:35
Co695二股 7:45
8:00
Co1110二股 9:30
9:45
春別岳 12:00
所要時間 5:25
(30)
春別岳 12:30
Co1060二股 13:35
Co860二股 14:25
林道出合 15:35
所要時間 3:05
自宅午後06時10分到着