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349.日勝1445峰(北日高/1445M)
一級の寒気流入に震えながらも東斜面の垂涎斜面に一人シュプール描く
当初は登攀狙い 今季の十勝は雪が多い。これまでまとまった降雪が4回ほどで、積雪量は例年の3倍ほどは優にあるのではないだろうか。いつもなら雪を求めて右往左往する時期なのだが、今年はそれが全くない。迷わず日勝峠へ向かえばどの斜面でもハズレはない。だが、滑りより登攀を主目的にすると事情は違ってくる。今回は北日高の「林業界の双珠別岳(通称名)」と言われている1347.2峰をプランニングする。無雪期に沢からは何度もそのピークを踏んでいるが、積雪期の山行記録は目にしたことがない。鋭峰然とした山容から、積雪期の登頂は厳しそうで、自らの実力も顧みずのチャレンジである。日勝峠日高側の「鹿鳴トンネル」南口付近に張り出す南東尾根が予定ルートである。国土地理院の地形図によると、国道は尾根を回り込んでいるが、これは非現行である。既に、尾根末端をトンネルが貫通しているからだ。この時期、付近に車を止めるスペースがあるか心配したが、旧道が僅かに除雪されていてそこに車を止め目視でルート偵察を試みる。
早々に日勝転進 地形図の印象より傾斜が強い。植生も濃そうで、スキーは使えそうにないが、この傾斜ではスノーシューやワカンでも苦しいに違いない。「尾根の背に上がれるかどうかがポイント」と見ていたが、正しくその通りの状況である。付近の斜面には雪崩防止柵も設置されており、雪の状態が不安定なこともうかがえる。単独ではリスクが大きすぎると判断し、早々に日勝ピークへの転進を決める。国道に設置された温度計はマイナス16.5度を示している。これに風が付いたりするとヤバいなあ、と思いながら日勝トンネル側の駐車場へ。時間が早く先客はいない。外は寒そうなので車内で装備を整える。こんな時、燃費は悪いが車内空間が広いハリヤーは全く重宝する。薄手のアンダーウエア上下以外は、ほぼ厳寒時装備で出発をする。前日のものらしき消えかかったトレースを辿ってトンネル上部に出る。ラッセルらしいラッセルもないが直ぐに息が上がる。日の出直後で風も少しあるせいか、体感的にはいマイナス20度位はありそうな感じである。
新調したシール 傾斜が緩む辺りでようやくアウタージャケットを脱ぐ。今季購入したミレーのそれだが、ゴワゴワ感がしっくりこない。山はさながら冷凍庫に入ったような景観だが、人間の身体が発する熱量は驚くほど大きい。汗をかかないようにレイヤードを駆使して体温調整を図ることを心がける。面倒がっていると後刻、間違いなく後悔することになる。1445峰の東肩付近まで80分弱でカバー。ペースはまずまずといったところか。視界が利けばペケレベツ岳までと考えていたが、ガスに覆われてその姿を見ることはできない。シールを外して東斜面を滑りだすが、北斜面に比べて風が強い。逃げ込むように樹林帯まで高度を下げる。雪質は素晴らしく、アッという間に沢筋Co1100P付近まで降りてしまう。こうなるとペケレベツ岳への気持は失せていた。再度シールを張り付け東斜面を登り返すが、直ぐにシールが外れてしまう。表面の細かい雪をスキー板のエッジを使って落とす。雪温が低いとはいえ昨年新調したばかりなので正直、ショックだった。
雪洞に逃げ込む 80分ほどをかけて森林限界まで上がり、ザックをデポする。前方にはピークからの緩斜面が広がる。空身で上がっていくと、次第に風が強まり、時として、地吹雪状態となる。ピーク直下は雪が飛ばされハイマツが頭をもたげている。雪面もクラスト気味なので、適当な所から斜面末端の沢筋近くまで標高差300メートルほどを気持よく滑る。本当に樹林帯は最高のコンディションだ。ザックデポ地まで登り返し雪洞を掘る。ツェルトでも張って誤魔化すつもりだったが、風もあり、とにかく寒いのでそれはキャンセル。20分ほどでミニ雪洞が完成しあずましいランチとなる。ペケレベツ岳北の主稜線1343JPが見えているが、この北尾根からペケレベツ岳を目指している登山者がいるかもしれない。雪洞内は風は吹き込まないが、ジッとしていると冷気が襲ってくる。このままでは雪洞といえども、流石にビバークは厳しい。ストーブやマット、ツェルト等、あらゆるものを利用して耐えなければならない。やはり、装備は大事なのだと思う。
レッドシグナル ランチの後、ピーク直下まで上がってもう1本滑る。付近に真新しいシュプールが何本か刻まれている。スムーズなそのラインからスキーヤーの快感が伝わってくるようだ。ザックを回収し、1445峰東肩まで上がり、北斜面を滑り降りる。やや東側から回り込むようなラインを取る。雪質は比較的いいが、斜面は無残にも傷だらけである。駐車場まで一気に滑り降りたいところだが、悲しいかな脚や膝が持ちこたえられず、途中で何回か立ち止まる。中腹で上を目指す2人の山スキーヤーと出会う。時間はすでに13時を回っているが、このゲレンデ、これでも充分にOKなのが嬉しい。所々で雪がもっこりと隆起しているが、これはレッドシグナルである。うっかり上を滑ろうものなら、ハイマツの枝に板を引っかけて大けがをする羽目になる。慎重に回避しながら2時前に駐車場に戻りつく。北方向を眺めると、電波塔のある尾根が白く輝き、見事な樹氷群を浮き彫りにしている。そして、奥には双珠別岳が頂上部だけを見せている。何度も足を運んでいるが、初めて目にするような光景に思わずカメラを向けていた。
■山行年月
2012.12.23(日)
■天気
晴時々曇
■同行者
単独
■山行形態
新雪期登山
■コース:往路/帰路
日勝峠(トンネル)
北斜面全体 北斜面上部@
北斜面上部A 凍てつくカンバ
東斜面樹林帯 東斜面上部@
東斜面上部A シュプール@
シュプールA ペケレベツ岳
雪洞@ 雪洞A
双珠別岳遠望 GPSトラック
コースタイム
自宅午前06時00分出発
トンネル駐車場 7:35
1445峰東肩 8:50
東斜面Co1100P 9:15
東斜面Co1340P 10:35
所要時間 3:00
東斜面Co1340P 12:55
1445峰東肩 13:35
トンネル駐車場 13:50
所要時間 0:55
自宅午後05時05分到着