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343.小楽古岳(南日高/1365M)
久々の平日山行は宿題のメナシュンベツ川西面沢だが意外と消耗してしまう
脳裏に焼きつく 小楽古岳メナシュンベツ川西面直登沢は2010年10月に計画したものの、林道工事中でオムシャヌプリに転進した経緯があり、私の中では宿題になっていた沢である。2011年8月の楽古岳沢行(コイボクシュメナシュンベツ川北面直登沢)で夏道を下降していた時、南側対岸に見えた大きな一筋の流れが脳裏に焼きついていた。初沢だけに単独では躊躇するものがあったが、昨年から沢を始めた大道さんの同行を得てようやく実現することとなった。楽古林道からは、左にピラミダルな楽古岳が見え、右に小楽古岳が控え目に鎮座している。好天にも恵まれテンションの高まりを感じる。登山口は楽古山荘で、スタート後、Co510P付近までは夏道(上杵臼コース)を歩く。Co530二股は左に入り、Co590二股は右を取る。ここまでは主として広い河原林を歩く。ボコボコしているが、濃いブッシュもなく川中を行くよりは速い。ただ、うっかりするとCo530は右股に入りそうなのと、左股は少しの間伏流となっていたのには驚いてしまった。
いきなり滝連発 Co590右股で本格的に入渓するが、水量はさほどない。直ぐに右岸が垂直の壁となり、左岸斜面も次第に立ってきて、深い渓谷となってくる。そろそろ何か出てきそうだと思った矢先にCo710PでF1(8M)に出くわす。やや斜滝っぽくて、高さのない左岸草付を上がる。直上は左から鋭角的にルンゼが合わさり、中間尾根を挟んで右は二段の滝(F2)となって落ちている。一段目は直登し、二段目は左岸を回り込みながら急斜面を高巻く。バイルがなければ突破できなかった。落ち口から大道さんにロープを出す。F2は25メートルほどの高さがあり、右岸のルンゼを上がり中間尾根を乗越すのがベターのようだ。Co750P辺りから深いU字谷となり、夥しい落石に自然と足が速まる。前方奥にはCo820二股が見えており、左股は滝で流入するが、黒い岩床が威圧感を放っている。右股はガレているようだ。左股のF3(Co820P)は近くで見るとそれほどの高さではないが、それでも10メートルはありそうである。ここは左岸水際を直登する。
優しいハイマツ Co840からCo870付近は小規模ながら滑床が続く所で、少しだけ楽古岳北面沢を髣髴させる。Co880pでこの沢最大の滝(F4)が登場する。高さは30メートルほどはありそうで、岩床に纏わりつくように水が落ちている。左岸ルンゼを石を落とさないように70メートルほど上がり、中間尾根をトラバースして沢身に戻る。F4の上部にF5(7M)もあったので、ついでに巻いてしまう。Co940の微妙な二股は左、Co980二股も左を取る。風もなく、茹だるような暑さの中、忍耐の登高が続く。下界は今日も真夏日か。背後には、辿りし沢筋が浮かび上がり、楽古林道や奥の牧草地なども遠望できるようになる。沢はすっかりガレてしまい、もはや源頭の雰囲気となる。Co1120二股を右に入ると、あとはもう淡々と沢形を詰めるだけだが、久々の大道さんは辛そうに顔をゆがめる。Co1250P過ぎから藪漕ぎとなるが、それは灌木の極薄いものだった。Co1280Pからはピークダイレクトを意識し、沢形を離れて右手のハイマツの藪に突入する。膝下程度なのが有難い。
南西尾根に踏跡 ここまで上がると展望も大きく開ける。左後方には鋭鋒・楽古岳が天を突き、右遠くには平坦なアポイの山々が並ぶ。太平洋が白く浮かんでいるように見える。左に楽古岳への稜線を目にするようになるとピークは近い。蘇る力を感じながら、緩やかな登りに耐えると待望の頂上だった。2007年7月にganさん達と南側の幌満川支流パンケ川から上がっているので、私は2度目の登頂である。頂上はぽっかりと楕円形の裸地となっており、その奥に南に向かう主脈が続く。日高側はこれ以上ない好天だが、十勝側はガスに覆われている。頂上西端まで戻ってランチタイムとする。爽やかな風が心地良い。45分ほどまったりとし、南西尾根から下山の途に着く。南西尾根1100P付近から西面沢Co820右股沢を下降する予定だが、尾根の藪次第ではCo1029PからCo530右沢下降も視野に入れる。尾根上には所々に踏跡もあり、藪もそれほど濃くはない。
過る事故・遭難 それでも鬱陶しい藪から早く解放されたくて、当初プラン通りCo1100P付近から沢に向かって降る。が、いきなり絶壁に出くわす。私は懸垂で沢に降りるが、大道さんには左岸尾根を下ってもらう。沢はガレて傾斜がきつそうなので慣れない人には厳しいという判断である。互いに声を掛け合いながら、私は時にクライムダウンも。Co950P付近まで降りた時だった。大道さんを呼ぶが返事がない。大声で何度も叫ぶが反応がないのである。心配になり、ロープだけ持って急斜面を尾根の背まで上がる。そこは平坦な笹原が広がっているだけで、大道さんの姿はない。何度、彼の名を叫んだことだろうか。極々小さな声が下から聞こえてくる。一瞬、事故や遭難が頭を過っただけに、この反応は嬉しかった。ザックを回収し沢床を下っていくと大道さんが待っていた。私の声は聞こえたというが、私は彼の声が聞こえなかった。声も下流から上流には伝わりにくいようだ。30分ほどの大捜索は体力的にも精神的にも堪えてしまった。安堵しながらガレ沢を慎重に下るが、途中で転倒してしまう。ザックがクッションとなり難を逃れる。同じような失敗を何度したことか。
登山道を見失う 右から水が噴き出すとCo820二股で、一回りしてきたという実感がわく。F2は2本のロープを連結し一気に降りるが、ロープ回収の際に中間点を示すテープが引っかかり、空身で一段目を上がるというハプニングも。F1は大道さんをロープで確保し、私はバイル効かして降りる。Co590Pの直登沢出合まで降り、川原林を辿ってCo510Pで夏道と合流する。そこに単独の登山者がいるので一瞬驚いてしまう。ここからは、例によってクールダウンの夏道歩きとなる。今年に入って、下山時に、時々足裏が痛むことがあるが、岩内岳に続き、この日も痛みは出ないのは嬉しい。筋力の低下や疲労は否定できないが、歩き方にでも問題があるのかもしれない。そんなことを考えていたせいでもないだろうが、山荘まで15分位の所で夏道を見失ってしまう。どうせ、沢装備だし、沢を下って行けば戻れるので適当に歩くが、前述の登山者も迷って私達の後をついてくるので夏道を探す羽目に。結局、6分ほどで夏道に出会い、16時30分に山荘に戻りつく。
百万貰っても‥ この西面直登沢は実質的な遡行・下降区間(Co510P〜山頂)は沿面距離にして8キロほどといったところで、その距離からも獲得標高(855M)からも優しい沢との印象を受ける。実際に、滝の数もさほどなく、個々にそれほどの手強さはない。源頭の藪漕ぎも楽勝の部類で、ガレてはいるが下降用の沢もある。冷静に見ると、難易度は「!」からせいぜい「!*」なのだが、言葉に表せない消耗感を感じる沢である。沢2シーズン目の大道さんが疲労困憊になるのが分かるような気がする。私自身、岩内岳沢行の後だけに少し舐めてかかった感は否めず、心構えにも問題ありである。大道さんをして「100万貰っても再訪しない」という。彼が沢嫌いにならなければいいが‥。
■山行年月
2012.08.28(火)
■天気
■同行者
大道さん
■山行形態
沢登
■コース:往路/帰路
メナシュンベツ川西面沢
南西尾根→西面沢
Co650付近 F1
F2 Co770付近の沢
Co820二股 F3
登攀中のF3 F3落ち口
Co850付近の滑@ Co850付近の滑A
F4直下のガレ F4
F5落ち口から Co950付近から下流
Co980二股 Co1140P付近
頂上直下から楽古 頂上と主稜線南
Co820右沢@ Co820右沢A
F2懸垂下降中 GPSトラック
コースタイム
自宅午前02時50分出発
楽古山荘 7:15
Co510入渓点 8:00
Co820二股 9:30
Co1120二股 10:50
小楽古岳 11:45
所要時間 4:30
小楽古岳 12:30
南西尾根1110P 13:10
Co820三股 14:10
Co510入渓点 15:40
楽古山荘 16:30
所要時間 4:00
自宅午後06時50分到着