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335.オムシャヌプリ(南日高/1379M)
ニオベツ水系一の快適沢も前半は流木と雪渓でブタ沢と化すがそれも又楽し
サクサク歩けず 6月初旬の野塚岳西峰南面直登沢は面白みに欠ける渓相だったが、遡行時期を考えれば上々のスタートを切ったと言えるだろう。沢行第二弾は、同じニオベツ川水系のオムシャヌプリ南西面直登沢である。この沢は、前述した野塚岳西峰のそれよりもやや深く、前半は西に面していることもあり、本来はこの時期に遡る沢ではないが、今季は雪解けが意外と早そうだとの感触が決めてとなった。野塚トンネルを抜け翠明橋公園側の林道に入る。天気は日高側がいくらか良いようだ。ニオベツ川に架かる橋を慎重に渡ると上二股沢出合付近の広場となる。頭上高くには天馬街道が走り、轟音が山間に響く。ニオベツ川右岸の林道を少し歩き入渓すると直ぐに左岸から支流が合流してくる。目的のオムシャヌプリへ突き上げる南西面直登沢である。出合付近は川幅も狭く水量もそれほど多くはない。いつもならF3(Co700P)までサクサク歩けるところだが、Co520二股を右に入るとほどなく、流れを覆い尽くすほどの倒流木とイヤラシイ雪渓が行く手を阻む。
想定外のルート この時期はいつも見られるシーンなのだろうが、かなりの増水でもなければ沢は綺麗にならないのではないだろうか。F1(Co610P)を右岸から上がると一面雪渓となる。Co650PのF2(5M)も滝は出ているものの、下部は雪で埋まり、容易に落ち口まで上がる。上から見ると、大きく口を開けた雪渓に流れが飲み込まれていく様はある種、異様である。F3は下部のトイ状の流れ辺りから露出していて、ここは定石通り左岸から巻く。雪渓も一段落かと期待したが、まだまだ続いている。一番安定していそうな所を選んで慎重にかつ足早に上がっていく。沢が少し右に曲がると先が見通せるようになる。右岸岩壁からルンゼっぽい流れが落ち込み、その先にF4(30M)が鎮座する。滝下で雪渓は切れているが、切れ方が問題である。近くまで行き様子を窺うも、川床まで高さがあり、両岸も立っていて取り付けず、何やら危なっかしい。少し戻り左岸高巻きに入る。獣道とおぼしき踏み跡が明瞭で、難なく、滝を正面から見る位置まで移動できた。
途中から快適沢 まとめて左岸ルンゼ上部まで巻こうかとも考えたが、その先が絶壁なので、雪のない沢床に降りることにする。セルフビレイの後、太い灌木に支点をとり、15メートルほど懸垂で下降する。何度も遡行している沢だが、こんなルートチョイスは初めてのこと。沢床まで降りてしまえば、あとはいつも通り右手のルンゼを100メートル弱上がり、中間尾根を乗越し沢身に戻る。時折、薄日も射し回復傾向にあった天気だったが、この辺りから霧雨状態となる。雪渓も倒流木もなく、気分よく階段状の滑床を上がり、引き続くF5(20M)は下部は右を、上部は左を攀じ登る。積極的にシャワークライムした訳でもないが、既に、全身ずぶ濡れ状態で、風など吹かれようものなら少々厄介な状況になる。遅きに失した感は否めないが、滝上でレインウエアを着込む。Co980PでF6(15M)滑滝を越えると大物はもう登場しないが、小滝や傾斜のあるトイ状の流れが手応え充分である。Co1090二股を左に入ると、沢はV字谷になり、両岸は壁のごとく立ってくる。
霧雨とガスと風 霧雨にガスが付きだし、ゴウゴウと風の音もする。「やばいなあ〜」と思いつつも、安全に下降できる東コル沢があるので、何としてもピークに立つという気持には揺るぎがない。見上げていた両岸が目線の高さに近づいてくると稜線は近い。Co1280Pで源頭を確認し、浅い沢形を抜け出すと、右手にぼんやりと巨岩がある高みが見えてくる。「確かあの奥がピーク」と記憶を呼び戻すように呟く。刈込の入った踏み跡を辿ること7分で待望の頂上である。視界はぜいぜい50メートルほど。風もあるので長居は無用である。そそくさと写真を撮りただちに下山の途につく。但し、目視確認が出来ないので、コンパスを切るという念の入れようである。10分ほどで東峰とのコルまで降りるが、勿論、東峰は見えない。例え、下降といえども使いたくないガレ沢だが、沢筋に入ってしまえば何も考えずに下れるのは嬉しい。但し、今の時期は浮石が多いので気は抜けないが‥。久々の上二股沢まで降りて、ダラダラと林道跡を下る。ラストの渡渉ポイントで上二股沢に入渓。沢が少し開けると赤い橋げた(林道)と、その上空の青い橋げた(天馬街道)が視界を占領する。
リスクも楽しみ 周囲の新緑や豊かなニオベツの流れとも相まって、見事なコントラストを醸し出している。感心しながら出合右岸の笹斜面を上がるとドンピシャで愛車ハリアーだった。今回の沢行は、とりわけ、雪渓の処理でこれまでの南西面沢のそれとは違う状況に遭遇した。これを負の側面だけで捉えるなら、単純に難儀したということになる。だが、攻略方法が全てわかっているというのは、安心な反面、「つまらない」ということにもつながる。雪渓の存在で攻略ルートを考え、そのための技術的側面を考慮するというのはリスクもあるが実に楽しい。あたかも、違う沢を遡行しているかのような気持にさせられたものである。但し、こんな感覚を他の人に押し付けることはできない。今回も、結果として単独だったが、実は、直前まで同行予定者がいた。仮に、パーティ遡行なら、倒流木と雪渓を前に早々に撤退していたはずである。
もっとも、ずぶ濡れ、泥だらけも厭わずというマニアックな同行者なら話は別だが‥(笑)
■山行年月
2012.06.24(日)
■天気
曇時々霧雨
■同行者
単独
■山行形態
沢登
■コース:往路/帰路
ニオベツ川南西面直登沢
上二股沢東コル沢
流れ覆う倒流木 F2と雪渓
F3 対岸からF4
F4(滝下) F4下流の雪渓
左岸ルンゼと雪渓 F5(上部)
F5(落ち口) F6
F7 ミニV字谷
白い山頂 ガレた東コル沢
橋の共演 GPSトラック
コースタイム
自宅午前05時15分出発
上二股沢出合 7:00
F4(Co800P)下 8:45
Co1090二股 9:45
オムシャヌプリ 10:35
所要時間 3:35
オムシャヌプリ 10:40
上二股沢 12:15
上二股沢出合 12:55
所要時間 2:15
自宅午後04時10分到着