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334.野塚岳西峰(南日高/1331M)
沢シーズンインはいつものニオベツ川もルートは初沢・西峰南面直登沢
懐かしい臭いが 6月の声を聞くといよいよ沢シーズン到来である。とは言っても、何処の沢でもOKというのではなく、南に面した標高の低いそれとなる。ましてや、例年より10日は早い時期でのシーズンインなので、沢選びは慎重にならざるをえない。結論は定番のニオベツ川に落ち着く。悩んだだけ損をした気分だが、それはそれで楽しい(笑)。但し、南面直登沢から野塚岳本峰ではいかにも安直なので、今回は、Co780三股から野塚岳西峰に上がるルートとする。勿論、初遡行ルートで、いつにも増して緊張感溢れる沢行となるはずである。本当は好天予報の芦別岳周遊と考えていたが、その後、曇天予報に変ってしまった。遠征するなら好天と決めていたので、沢への転進となった。こちらは予報通りの曇天で、南日高の稜線もガスに覆われているが、遡行意欲満々でトンネル日高側口の駐車場で沢装備を整える。先ずは、5Mほどのコンクリート護岸を懸垂で下降し、使用した20Mロープを残置する。沢床に降り立つと、沢の独特の臭いが鼻をつく。決して良い臭いとはいえないが、どことなく懐かしさを覚えるそれである。「今年も帰ってきたぞ!」と心の中で叫んでいた。
本流の水流消失 が、左岸の枝沢出合に大きな雪渓を見る。「やっぱりまだ早いか‥」。不安を払拭するように、意識的に流れの中を歩く。今回はステルスをチョイスしたが、いつもより石が滑る感じなので足の運びに気を使う。Co590Pで左岸から枝沢が流入するが、水量が少ない。心なしか、ニオベツ川そのものの水量も少ないようだ。それを裏付けるかのように出合の直上で本流が伏流になってしまう。直ぐに復活したものの、何度も通っているニオベツで初めてのことである。Co640付近で沢源頭が遠望できるようになる。当然ながら雪渓が幾つか確認出来る。地形図696標高点を過ぎるとCo730二股で、200Mほどの雪渓を抱えていた。ここでは雪渓の規模よりも、左沢の滑滝が枯渇寸前だったことに驚いてしまう。小滝を2個越えると沢は再び雪に埋め尽くされCo780の三股となる。中股の滝は出ているがこれもまた水量が乏しい。V字谷の右股は雪が詰っていると予想していたが、出合付近に少しある程度だった。状況によってはこの右沢を下降する予定である。
凡相で短い核心 ここからは左股に入るが、初沢特有のワクワク感を覚える。出合は12Mほどの滝となってニオベツ本流に合流している。直登出来そうだが、無理せず左岸から巻く。直ぐにCo840二股で水量はやや左が多いが、ここは右に入る。左は滝が連続し何やら魅力的だ。右股に入ると3メートル前後の滝が3個続き、それなりに楽しませてくれるが、水量が一気に減ってしまう。まさかと思ったが、Co910付近でそれが消失する。Co920の二股は左にとるが、右は不明瞭で沢なりに進むと左に入る。次第に左右の笹が沢を覆うようになり涸滝も現れたりする。水流が復活する気配もなく、笹をかき分けながら上がってゆく。Co1050で二股となるが、ここも左の沢形は明瞭だが右はハッキリとしない。うっかりしているとそのまま左に入ってしまいそうだ。ここからは浅い沢形があるだけで、ほぼ笹斜面と化す。両手で笹をかき分け足元の空間が少しでも見えてくれば良い方で、ほとんどは笹藪漕ぎである。ほぼ背丈ほどの笹藪を必死に漕ぐが遅々としてペースは上がらない。
忍耐の笹藪漕ぎ 何より、見通しが利かないので気分的に滅入ってくる。「ハイマツ漕ぎよりはましか‥」と自分を励ます。稜線上を覆うガスは一向にキレる気配がなくテンションも上がらないが、シーズン最初、1本目の沢から途中敗退では情けない。黙々と笹を漕ぐシーンが続く。Co1250付近まで上がるとようやく笹丈が低くなってくる。上部に目をやるとガスの中から稜線らしき地形が見えてくる。漲る力を感じつつ直下の薄い藪を漕いで稜線に出る。視界は50メートルほど。とりあえず左側に見える高みを目指して踏み跡を辿る。コンパスの指示通り来たのでほとんど間違いないはずと思いつつ、僅かなハイマツを漕ぐとポッカリとした空間に出る。そこには標石が埋め込まれており、GPSで確認してみると確かに西峰だった。積雪期に1度だけ上がっているが、無雪期は初めての登頂で何となく考え深い。日射しがなく風もあるので寒い。そそくさとパンとおにぎりを流し込む。10分ほどの頂上滞在の後、下降を開始する。天気でも良ければ、本峰まで足を伸ばし南コル沢を下降する予定だったが、その気もうせてしまった。コンパスをセットし笹藪を滑るように下る。
驚きの雪渓崩壊 登りに85分を要した笹藪だが、僅か20分ほどでCo1050二股まで降りてしまう。時間があったのでCo840二股では左股の滝を偵察する。手前は7M〜8M程度で奥に2Mほど。もっと水量でもあれば別だが、さしたる特徴はない。ま、シーズン最初の沢はこんな所をのんびりと遡行するのもいいが‥。Co780三股まで降りてしまうと緊張感から解放され、あとはダラダラと下るだけ。だが、Co730二股まで降りると雪渓が崩壊していてビックリする。崩落面の厚さは50センチくらいで、経験上、強固そうに見えたのだが、今時の雪渓はやはり注意が必要である。今回の沢行、核心はラストで、残置ロープを手繰り寄せ腕力だけで護岸壁を上がる。前回は空身で上がり、ザックを回収したことを思い出す。腕力もそんなに落ちていないようでホッと一安心。往復5.5時間ほどの沢行、今季も順調にスタートを切れたことに感謝し、天馬街道を横断する。
一度遡行すれば さて、西峰南面直登沢の評価だが、核心部はCo780三股からCo900付近まで。出合の滝を越えてしまうと小滝がいくつか出てくる程度で、渓相に面白みはない。Co1050二股から高度差300メートル近い笹藪漕ぎも印象を悪くしている。この笹藪漕ぎが難易度をやや高める要素とはなっているものの、「!」の域を出ない。正直なところ、1回遡行すれば充分の沢である。本流を挟んで対峙する本峰南面直登沢の面白さや快適さと比べると雲泥の差である。ま、笹藪漕ぎを純粋に楽しみたいという向きにはお勧めの沢ではある(笑)。成果がない訳でもない。安全な下降ルートとしては使えるということである。勿論、下降尾根や南コル沢はあるが、西峰ピークも踏めて、ロープを出す場面もないとなればルート的価値は高まる。今まで何故気が付かなかったのだろうかという気がする。目が南側ばかりに向いていたのだろう。
★沢シーズンインを前に3個目のシルバコンパスを購入した。最初のそれは8年ほど使用したが、2個目は僅か2年でダメになってしまった。オイル内に白濁と気泡が発生したのだ。酷使しはしているが、使用環境や使い方に大きな変化はない。そうなると、製品自体の個体差なのだろうか‥。少々気にはなるが、山行の必須ツールだけに、消耗品くらいのつもりで買い替えた方がいいのかもしれない。

■山行年月
2012.06.09(土)
■天気
■同行者
単独
■山行形態
沢登
■コース:往路/帰路
ニオベツ川南面直登沢
水流のない沢 Co730二股の雪渓
Co730左股の滝 右股の小滝
Co780三股 中股の大滝
中股上部 左股の滝
左股上部 左股滝上から
左股滝上部 Co840左股滝から
Co840右股 右股の小滝群
右股の滝 下流方向
涸滝 沢筋の笹藪
直下から登高沢 直下から西峰
頂上風景 GPSトラック
コースタイム
自宅午前05時55分出発
トンネル駐車場 7:35
Co780三股 8:35
Co1050二股 9:30
野塚岳西峰 10:55
所要時間 3:20
野塚岳西峰 11:05
Co1050二股 11:25
Co780三股 12:15
トンネル駐車場 13:05
所要時間 2:00
自宅午後03時45分到着