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331.野塚岳(南日高/1352.7M)
急速な雪融けに戸惑いつつも沢筋から1223峰北尾根ルートで賑いの高みへ
山の様相が一変 残雪期に入ると自然と南日高に足が向く。理由はアプローチ条件が断然良いことで、手頃なピークが多いこともある。今回は所属する山岳会の先輩takiさんを誘っての野塚岳である。この山、沢からは随分と登っているが、雪の時期となると意外に少ない。調べてみると2004年の北尾根ルートと、2009年のニオベツ川左岸尾根ルートだけである。久々だけに初ルート挑戦にも似たワクワク感を覚えたものである。予定ルートは、トンネル十勝口からの北尾根だが、野塚峠が近付くにつれ山肌が露出しているのが目立つようになる。2週間前のトヨニ岳山行時とは明らかに様子が違う。このところの高温が雪を一挙に融かしてしまったようだ。予定ルートの変更も視野に入れながら峠駐車場へ。流石にGW。駐車場は満車状態で、車を停める場所にも気を使うほどである。スノーシューをザックに括りつけ、とりあえずはツボ足でスタートする。
枝沢まで流れが ポン三の沢川の流れが露出しているのは想定内だったが、何と枝沢まで出ているではないか。当然ながら、いつもの登高尾根など笹が青々とそよいでいる。トンネル施設を回り込み、北尾根の様子を窺ってみる。雪はあるが上部の様子はわからない。周囲の尾根の積雪状態から残雪頼みの登行は期待できそうもないので、沢沿いに上がることにする。勿論、雪崩不安や沢の状態によっては、左手の北尾根に逃げることも計算の内である。直ぐに、沢左岸の枝沢からの雪崩でできたデブリの山に遭遇する。先行していた男女のパーティは恐れをなしてかアッサリと引き返してきた。雪の状態を確かめながら越えるが、対岸まで及ぶその威力たるや驚くばかりである。この沢、Co710二股(下二股)までは基本的に川原林が発達していて、雪の状態はそれなりに安定しているとのヨミだったが、それはおおむね正解だった。沢の流れも下二股手前でようやく雪下に隠れる。少し狭い沢の奥に野塚岳と1223峰が双耳峰のように見え、次第に雰囲気が良くなる。
Tシャツ一枚で 下二股付近は平坦な地形で、左股沢は水音はするものの雪に埋まっていた。衝撃を与えないように慎重かつ素早く移動し1223峰北尾根末端まで上がる。本流は流れが再び露出し、沢そのものが狭くなるので登路としては相応しくない。ここからはサブルートとしていた1223峰北尾根にルートをとる。北尾根はかなり上部まで雪に覆われており、安堵しながら取付く。雪は適度な固さで、ツボでも踏み抜くことはない。Tシャツ一枚になりキックステップを切る。背後のトヨニ岳に力をもらいながら直登するが、前日あたりのものと思われる下りのトレースに遭遇する。尾根をトラバースする意図不明なそれもあったりで暫し思案するシーンも。だが、頼みの雪もCo1100P付近まで上がると消えてしまう。その状態によっては、野塚岳とのコルもしくは、一旦沢に降りて野塚岳東斜面に直接上ろうかと考えていたがそれも不可能となる。救いはブッシュが皆無なことだが、凍てついた斜面は登山靴に辛いもので、takiさんはプラブーツなので苦しそうだ。
山仲間との再会 尾根の東側に逃げ込むと雪があり、直下まで詰める。すでに野塚岳頂上直下に至る登山者の姿もあり気が逸る。1223峰直下南で小休止を入れる。野塚岳から楽古岳に至る山並が一望のものとなるが、オムシャヌプリの稜線上には雪が見えない。雪があればお手軽縦走コースだが、早くも無雪期同様の藪漕ぎを強いられそうだ。アウターを着込み、コルまではカンバ林の中の明瞭な踏跡を降りると、そこに休憩中の登山者がいる。挨拶をして通り過ぎようとしたら、知人のkouさんだった。ポン三の沢川の轟々たる流れを見て、トヨニ岳から野塚岳に転進したという。現役時代の山仲間で、彼からは沢山の山情報をいただいた。一度も一緒に登山したことがないのが不思議なくらいである。コルからは東側の雪庇にルートをとる。アイゼン・ピッケル登行のトレースもあるが、その出番はない。むしろ、アイゼンなどは団子になるので危険なくらいである。外連味のない急登に耐えると頂上で、何と三角点がしっかりと出ていた。そして、新しい看板も。
黄砂に靄る山稜 先客が7〜8人いて、私の野塚岳山頂史上最高の賑わいである(笑)。展望といえば、晴れており遠望は利くのだが、何となく靄っている。おそらく、黄砂の影響と思われるが、空の青さもシャープな景色も得ることはできない。トヨニ岳も残雪エリアを大幅に縮小し、春から初夏の佇まいといったら大袈裟か。天をさす北峰の槍も迫力不足の感否めずである。西峰から北の主稜線を目で追ってみると、豆粒のような登山者が3人ほど見え、その下の東斜面には山スキーを楽しむ登山者も。急峻な斜面と雪の状態を考えると、山スキーヤーというよりは「冒険者」と呼んだ方が良さそうだ。私にはとても真似が出来ない。復路は、西峰経由で主稜線Co1260P派生尾根を下降するプランもあったが、沢の渡渉に不安があるので安全策の北尾根ルートとする。前述のkouさんの「北尾根は夏道状態」という情報も決め手となった。下山開始直後、私達の直前に登山口をスタートしたパーティと行き違う。時間的には30〜40分ほど早着した訳で、これは主として私達のルートが効率的なそれだったことに起因すると思われる。本音は「彼らより遅くなくて良かった」と(笑)。
夏道状態の尾根 野塚岳北コルでランチタイムの後、概して明瞭な踏跡を下降する。Co1147JPからは所々不明瞭となるが、尾根の背を忠実に辿れば踏跡に出会うし、例え藪を漕いでもその背は低く密度も薄い。しかし、ここを登高ルートに使うとなればやや消耗するかもしれない。雪庇を利用できるシーンは僅かである。Co750P付近まで降りると待望の雪が出てくる。やや西寄りにルートをとり、トンネル施設が見えてくると山旅もエンディングを迎える。今回は、予想以上の雪融けに戸惑いつつも、残雪期の野塚岳をtakiさんに体感してもらえたことが何より嬉しい。尤も、かつては厳冬期の日高の主稜線を歩いた強者であり、ちょっとした残雪ハイキング程度に映ったかもしれないが‥。山行を通じて語られる山に対する思いは、聞く者の心まで熱くする。同行に感謝である。

★野塚岳の山頂に看板が設置されていた。昨年、沢登りで上がった時はなかったので、それ以降ということになる。小さめで木製、質素な感じのそれである。好き嫌いや賛否はあるだろうが、例えば、楽古岳や神威岳の看板はとても好きになれないし、ペテガリや幌尻の看板も仰々しい感じがする。北戸蔦別も然りである。「赤テープが風になびいているだけ」とか、木製の素っ気ない看板が無造作に置いてある‥。私としてはそんな山頂風景が日高のイメージである。
■山行年月
2012.04.29(日)
■天気
■同行者
takiさん
■山行形態
残雪期登山
■コース:往路/帰路
1223峰北尾根
北尾根1147JP経由
対岸までデブリが 1223峰と野塚岳
背後のトヨニ岳 1223峰上部
カンバ越しに野塚 主稜線南望
直下のtakiさん 看板と稜線北望
西峰方面 稜線南望
北尾根方向 賑いの山頂
北コルから1223峰 1147JP手前の尾根
1147JP下降尾根 下降尾根の雪庇
雪のない登高尾根 GPSトラック
コースタイム
自宅午前05時25分出発
トンネル駐車場 7:05
北尾根取付 7:40
1223峰 9:20
野塚岳 10:20
所要時間 3:15
野塚岳 10:45
北コル 10:55
11:30
1223峰 11:35
Co1147JP 11:55
トンネル駐車場 13:00
所要時間 2:15
(35)
自宅午後03時15分到着