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298.野塚岳(南日高/1352.7M)
日高での沢デビューも体力と技術で余裕の初級突破!沢センスありの予感
気合入る新人君 今月初旬(6月5日)に石狩岳を一緒に登った大道さんが沢登りに挑戦したいという。遠路、旭川市まで足を運び沢靴にハーネス、ヘルメットを購入し、やる気満々である。友人として応援するのは当然とばかりに、彼の沢デビューをプランニングする。この時期といえば、やはり南に面した沢ということになり、遡行難易度を考慮して定番の野塚岳(南日高)に決める。嬉しいことに、岳友Torimotoさんも同行してくれることになり、心強い限りである。「忠類道の駅」で合流し、一路、天馬街道へ。濃霧の十勝平野を抜け出すと南日高の主稜線が飛び込んでくる。テンションも否応なしに上がってくる。下降ルートは、豊似川ポン三の沢を予定しているので野塚トンネル十勝側駐車帯に車を一台デポ。日高側駐車帯には先客のものとおぼしき車が一台止まっている。早速、沢スタイルに変身する。Torimotoさんも私も今季初沢で何となく心が躍る。周囲は鮮やかな新緑に覆われ蝉が大合唱している。思えば、つい一月前までスキーを滑っていたのだから、自然の劇的な変化にはいつも驚かされる。
雪渓は何処に‥ おニューの沢グッズに身を包んだ大道さんもなかなか決まっている。最初に道路標識の支柱を使って懸垂下降の練習をするが、大道さんの飲み込みは速い。それではと、トンネル電気関係施設の横をスルーし、高さ5メートルほどの護岸を懸垂で下降する。大道さんもスムーズに川床に。Torimotoさんと「水量が少ないですね〜」などと話しながら遡行を開始する。川岸と川原林の獣道を適当に繋ぎながらゆっくり目(あくまで「つもり」ですが‥)で歩きだす。風もなく、直ぐにムッとするような暑さに襲われる。大道さんは、私の辿ったルートを忠実にトレースするが、足取りとかバランスに問題はない。下降尾根からの枝沢を左岸に見ると、ほどなく正面に野塚西コルの大崩落地形が望めるようになる。川原林が縮小し始めると地形図Co696標高点で、例年ならこの辺りから雪渓が姿を現すのだが、全くない。Co730二股付近も右岸斜面に残ってはいるが、本流の流れは露出している。二股直上で小休止を入れる。先ずは順調なプロローグに感謝し、この先の遡行をシュミレートしてみる。
唯一のいき詰り 単なる川原歩はCo730二股でピリオドを打つ。ここからは両岸が狭まり小滝群が連続、渓相が一変する。ルートファインディングや高巻方法等のついて簡単にレクチャーしながらの遡行だが、変化に富んだ景観に大道さんも感激は隠せない。Co790三股にも雪は全くなく、いささか拍子抜けの感ありである。中股滝(8M)を右岸から高巻き、次の5メートルは左岸側壁を上がるが、ここで初めて大道さんにロープを出す。今回の全ルート中、大道さんが行き詰ったのはここだけだったのだから、初心者にしては出来過ぎである。幅広の滑をフリクションを利かせて登りきると南面直登沢出合のCo920二股で、ここまで1時間35分は意外という他ない。ややスローで歩いたつもりだったが、結果は、前年の単独遡行時とほぼ同じで、ペースメイクの難しさを痛感する。ダイレクトに左のコル沢も遡行してみたいが詰はどうだろうか。小休止を入れながら、黒く濡れた直登沢を目で追ってみる。順層なので確かなホールドはあるものの、壁のように映るのはいつものことである。
視線から緊張感 四肢を総動員してのクライムシーンが開始される頃になると、辺りは次第にガスに包まれるようになる。解放感がウリの沢だけに残念ではあるが、ここは登行に集中することにする。注意すべきはCo990PとCo1100P直下の滝と見ていたが、前者は右岸を巻き、後者はアッサリ流芯を上がる。先を上がり、大道さんの動きを見るが、指先や爪先、視線から緊張感が伝わってくる。それでも、Torimotoさんが後ろにいるので心強かったに違いない。難所を越えると気分はグッと楽になる。あとは、詰のルートミスをしないよう気を使うだけ。Co1200P辺りで水を確保し、無いに等しい藪を淡々と漕ぐ。流石に息が上がってくるが、忍耐の時間は長くは続かない。傾斜が一気に緩み、ガスの中に明瞭な踏み跡を見ると、そこから1分で待望の頂上だった。生憎、眺望は得られないが、登頂したという満足感は大きい。特に、日高で沢デビューとなった大道さんはそれも一入だろう。
湧々の初沢下降 およそ45分、ランチを摂りながらガスが切れるのを待つが、時折、トヨニ岳南峰が微かに姿を見せる程度で、ついぞ、スッキリとはいかなかった。それでも、大道さんの口から歓声が上がる。なお、豊似川左股沢はほとんど雪に埋まっていた。雪が消える頃に、右股から左股に遊びたいと目論んでいるがどうなるか‥。下降ルートは、十勝側の豊似川ポン三の沢である。この沢、Torimotoさんも私も初めてのそれで、難しい所はないと知りつつもワクワク感は否めない。灌木とハイマツの斜面を少し稜線沿いに降りて、Co1300から北西方向にルートを取る。笹が主体の斜面で、慣れない大道さんは難儀している。Co1230P辺りで沢形に入るが、危なっかしい雪渓で覆われている。やはり、南向きの沢とは様子が違う。結局、雪渓はCo900Pまで断続的に現れるが、時にその上を歩き、時に獣道を辿る。滝はCo1030PとCo940P付近の2か所ほどと思われるが、いずれも左岸を巻いて降りる。あとは何もなく、ひたすら川岸を歩く。Co700Pの屈曲点を過ぎると川原林も出てきて、適当にショートカットする。
乖離は許容範囲 ここまで、コースサインらしきものが何箇所か付けられていたが、遡行に使う登山者もいるようである。沢そのものの難しさはなく美しさもない。源頭の藪漕ぎを考えると、楽しい沢とも言えないようだ。時間を要した気がしたが、頂上から2時間でトンネル北口駐車帯に降り立つ。標高差770メートルほどだから、ペースは385M/hと中々のものである。遡行3時間といい、ひとえに、大道さんの体力と技術レベルを物語る数字である。沢登りに対する適性もあるようだ。下山後、「足に来た」と語る彼だが、全て初物だけにそれくらいは当然だろう。それでも、大道さんの言葉の端々にはが沢登りに嵌る予感を感じさせる。例えそうでなくとも、日高のワイルドな沢登り(登山)を体験したという事実は大きな意味を持つに違いない。夏道を上がるにせよ、これまでにない複眼的な視点で山を見つめられるからだ。引率した私としては無難にその任を終えることが出来安堵する。フォローしてくれたTorimotoさんに感謝したい。ともあれ、今沢シーズンも順調なスタートを切ることが出来た。気持と体力の乖離はあるもののそれは許容範囲内。それなりに沢を楽しめるという自信と目途を得ることが出来たのは何よりの収穫であった。
★Torimotoさんのブログはこちらです→http://blogs.yahoo.co.jp/esuke_t/12934726.html
■山行年月
2011.06.19(日)
■天気
晴のち曇
■同行者
Torimotoさん
大道さん
■山行形態
沢登り
■コース:往路/帰路
ニオベツ川南面直登沢
豊似川ポン三の沢
730二股の雪渓 飛沫浴び小休止
790三股 右岸高巻中
Co840Pの小滝 Co900Pから大崩落
沢屋Toriさん 920二股から左股
核心部を登攀中 もう直ぐ源頭
三角点と青ヘル ハイマツ帯の下降
1100付近の雪渓 雪渓直下の沢
Co1030付近のF2 崩落する雪渓
Co940付近のF1 GPSトラック
コースタイム
自宅午前05時20分出発
地点分岐等 時間
トンネル南駐車帯 7:45
Co696P 8:30
Co920二股 9:20
9:30
野塚岳 10:45
所要時間 3:00
野塚岳 11:30
Co950二股 12:15
12:25
Co700屈曲点 13:05
トンネル北駐車帯 13:30
所要時間 2:00
自宅午後04時15分到着