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297.石狩岳(東大雪/1966M)
北海道の山デビューでいきなりシュナイダー尾根から連峰の盟主に上がる
背伸びしたかも 山スキーも5月の暑寒別岳北尾根で終わり、沢シーズンがスタートする今月末まではおおむね夏道登山が続く。端境期の山行といえば語弊があるが、決して手を抜くということではない(笑)。今季第一弾は小山さんと友人の大道さん誘っての石狩岳である。考えてみると、2002年8月に石狩沢から登頂して以来なので9年振りということになる。この時期の石狩岳は初めてだが、2004年5月末にシュナイダー尾根から音更山・ユニ石狩岳をプチ縦走しており、その時の記憶(=雪渓等支障となる要素は少ない)を呼び起こしプランニングした。小山さんとは何度もご一緒しているが、大道さんとは初登山。しかも、北海道の山は初めてというのが気にかかる。誘ってはみたものの、「少し背伸びをしたかも‥」という気持ちを払拭できないままに、登山口の音更川21ノ沢川出合へと林道を直走る。登山口に着くと石狩岳付近の山並が視界のものとなるが、予想以上の残雪に驚いてしまう。
トップは難しい 加えて、頂上部はガスに覆われ、ある種の威圧感を漂わせている。この時点で、「上がれるところまで」という気持ちを固めていたことはいうまでもない。登山口側の小さな祠に安全祈願しスタートする。21ノ沢川左岸の登山道は笹が生い茂り鬱蒼としたイメージがあったが、綺麗に刈り払われていて、解放的なそれに一新していた。朝露にウエアーを濡らすこともなく渡渉ポイントに。増水が心配だったが杞憂に終わり、難なく右岸に渡る。「シュナイダーコース開削25周年」の看板を右に見ながらいよいよ尾根に取付く。この尾根、標高差850メートルを僅か2キロほどで登る急峻なそれである。4回〜5回ジグを切り、高度にして120メートルほど上がると尾根の背に乗る。ここが最初の試練で、Tシャツ一枚でも汗が噴き出す。先頭を歩く私としては、ややゆっくり目の入りとしたつもりだったが、それでも速いようなので少しペースダウンする。いつものことながらトップは難しい。
予想超える残雪 地形図1126標高点辺りまで上がると、展望が開けてくる。沢筋の残雪が顕著となり、稜線上のそれもたっぷりとあるのが分かる。例年より降雪量が多かったとも思えず、低気温で雪解けが遅れているのだろう。音更山付近から東側は青空が広がり、天気好転の兆しを感じる。登山道に雪渓が現れるのはCo1340Pだが、慎重な雪渓処理を痛感するのはCo1400P付近からで、キツイ斜度と固い雪に手こずる場面が連続する。キックステップを切り足場を作りながら上がる。それとなく、大道さんの登行動作を見守るが、小山さんのアドバイスを受けてシングルストックで何とか難所を通過する。このあたり、周囲の植生の主役はダケカンバからハイマツへと変わる。雪のない所は、シュナイダー名物の四肢を総動員した野性的な登行となり、本州の山しか知らない大道さんにとっては刺激的なシーンが続くことになる。天気が良ければ、ニペの大槍に励まされるところだが、石狩岳同様ガスに覆われている。気がつけば、「かくれんぼ岩」こそ見えたが、その他の看板類は雪の下だったようだ。
体感的には零下 
それでも、辿りし方向を振り返れば登山口近くの御殿大橋が望めるし、遥か奥には糠平湖が白く浮かび上がる。奇怪なクマネシリ山魁も遠望でき、登高実感がわくというものである。天にも続くかというほどの急登にも終わりは来るもので、稜線が目線に近づいてくると分岐は直ぐだ。「稜線まで上がれればいい」と思っていたが、スタートから3時間15分で縦走路分岐に飛び出す。時間的には少し出来過ぎの感がある。風は弱いがおおむね1800メートルから上のガスは切れる気配がない。体感的には氷点下という気温の中、アウターを着込んで石狩岳に向かう。小山さんと大道さんは分岐に荷をデポし空身だが、私はザックを背負ったままだ。一応、「にわか」リーダーとしては何かあった場合の備えは必要だろう。少し下がり、登り返すと直ぐに雪渓が現れ、以降、頂上まではほとんどその上を歩く。前日あたりのものだろうか、微かに残るトレースを時に拝借しながらの登行となる。
身体を真直ぐに 五里霧中とまではいかないが、視界は50メートルほどで、雪面とガスの区別が一瞬つかなくなったりする。コンパスで進路を確認しつつ高みを登り詰めると見覚えのある山頂標識に出会う。例え眺望を得られずとも、登頂したという事実は大きな達成感をプレゼントしてくれる。大道さんに、「晴れていればあそこにトムラウシ山」と指さしイメージしてもらう。縦走路を西に200メートルほど行くと最高点(1967M)だが、寒さと視界不良でその意欲は失せてしまった。そそくさと証拠写真を撮り合い下山の途につく。直ぐに雪渓の下降となるが、大道さんの腰が引けてる。身体を真直ぐにし、踵にウエイトをかけ雪面に突き刺すように、とアドバイスする。最初はこんなものと思いつつも、安全に関することなので遠慮なく言わせてもらう。100メートルも下りるとガスから抜け出すが、端正な山容のポン音更山が目を引く。そして、その左奥には旭岳や白雲岳から高根が原にかけての稜線を微かに望むことが出来る。一方、右のユニ石狩岳方面はスッキリとその姿を見せている。晴れていれば、残雪と新緑、青空のコントラストが鮮やかに違いないが、こればっかりはどうしようもない。
驚きは隠せない シュナイダー尾根頭でランチ予定も、風もあり寒いので、Co1700P付近まで下がって食事を摂る。おにぎりを水で流し込んだ後、お湯を沸かしコーヒーを飲む。まだまだ、温かいものが恋しい季節である。小一時間、静かな会話で心も満たし、下降を再開する。キツイ傾斜を改めて体感しつつ、登高時以上の慎重さを心がける。結局、ロープもピッケルも出番はなかった。尾根の背を離れる辺りで小雨に会うが、難所をクリアした後だけ濡れるのも気にならない。およそ90分、忍耐の時間を刻むと、ようやく尾根取付となる。ここからはクールダウンとばかりに緊張感から解放される。ふと、登山道の側に目をやると羆の落し物があるではないか。山菜などを食べているらしく、それは見事な緑色をしている。比較的新しそうな印象である。予備知識は充分なはずの大道さんだが、羆の糞を目の当たりにし驚きは隠せない。正しい羆対策を講じることで事故は防げることを強調する。
撤退視野に登行 あくまで穏やかな21ノ沢川の流れと眩いほどの新緑、稜線上の天気が幻のように思えてしまう。下山を完了すると、早速、今時期恒例のダニチェック。幸い三人とも被害なしでホッとする。野趣溢れる岩間温泉でお湯をいただくことも考えたが、糠平源泉郷に貢献するということでほぼ貸切状態の○○風呂で汗を流す。北海道の山デビューとなった大道さんにとってはかなり厳しい山行だったに違いないが、アルプスで鍛えた心身は並ではなかった。上級評価(北海道の夏山ガイド)には疑義があるものの、ハードさに異議を唱える人はいないこのコースをアッサリと克服してしまった。もっとも、後刻、大道さんによれば、「登高時に途中撤退を考えていた」と本音を吐露してくれた。それを聞いて、私と小山さんの面目が何とか立ったという訳である。でも、最初に難コースを攻略してしまうと、その次の山行を何処にするか難しくなる。誘う方としては頭を悩ます時間が増えそうである。
■山行年月
2011.06.05(日)
■天気
晴のち曇
■同行者
小山さん
大道さん
■山行形態
夏道登山
■コース:往路/帰路
シュナイダー尾根
21沢左岸登山道 コース開削看板
鮮やかなツツジ 雪渓残る尾根
雪渓登行中 かくれんぼ岩
もう直ぐ尾根頭 縦走路分岐標識
ガスる石狩岳 音更沢川源頭
直下から分岐方向 山頂標識
ユニ石狩岳方面 ガスるニペソツ
分岐から表大雪 分岐から糠平湖
尾根から登山口 GPSトラック
コースタイム
自宅午前03時45分出発
地点分岐等 時間
登山口 6:25
尾根取付 7:05
かくれんぼ岩 8:50
縦走路分岐 9:40
石狩岳 10:30
所要時間 4:05
石狩岳 10:35
縦走路分岐 11:05
Co1700P 11:15
12:00
尾根取付 13:35
登山口 14:05
所要時間 3:30
(45)
自宅午後06時55分到着