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293.ナイタイ山(東大雪/1332.0M)
麓にありながら奥深き山は鬱蒼とした樹木に覆われ久々にガマンの山行に
湖面横断がイヤ 北海道らしい雄大な景色は何処かと問われたら上士幌町の「ナイタイ高原」を上げる人は少なくない。今回は、麓にそのナイタイ高原牧場を抱く東大雪のナイタイ山である。「ナイタイ」とはアイヌ語名で、「奥の深い沢」を意味するという。奥深いナイタイ川の源頭に位置する山ということでこの名が冠されたようである。然別湖周辺の小ピーク群には登山道が整備された山が多いが、この山に登山道はなく、沢か雪を利して登頂するのが一般的である。その積雪期のルートとしては、東側(ナイタイ高原側)か西側(然別湖畔)で、西側ルートの場合は、凍結湖面横断という難関をクリアしなければならない。それが嫌なので、今回は東側の北東尾根ルートを選択する。ナイタイ高原牧場がオープンしていれば、標高790メートルのレストハウスまで車で上がり、そこから尾根を辿るのが一番早いと思われるが、残念ながらオープンは5月だし、肝心の雪がなくなっているかもしれない。
取付点に雪なし ゲートの降りた高原道路出入口を左に見ながら1.6キロほど行くと西部地区取水施設で、除雪はここまでである。ナイタイ川右岸林道は歩き始めて直ぐに分岐する。橋を渡って直進すると幌鹿峠だが、手前左の内待竹山林道に入る。平坦な林道でスピードアップを図りたいところだが、雪質が良くない。春先特有の重く中途半端に固いそれで、ズボズボとスキーが埋まる感じなのだ。所々固雪が出てくるので、そこで一気に加速するが体力の消耗度が全く違う。朝日を背中に受け、獣達の足跡を追う単独登山者。客観的に見るとちょっとした絵ではある。この辺り景観を支配するのが倒木である。太い木が無残に根元から横倒しになっているのだ。雪崩や増水によるとも考えにくく、おそらく風によるものだろうが、一体どれほどの風が吹いたのだろうか‥。1時間少々で北東尾根末端のCo592に到着する。予定ではここから尾根に取付くはずだったが、尾根斜面は笹が露出し雪が見当たらない。南斜面とはいえ、3月初旬でこの状況なのだから今季は雪が少ないのだろう。
轟々たる風音が 予定を変更し、ナイタイ川左岸を走る林道に入る。林道にはしっかりと雪があり、有難いことに雪も固くペースはグーンとアップする。林道脇には細い流れも出ていて、ここにも春の息吹である。林道が大きく屈曲するところをショートカットして直接Co719にあがる。ここで展望が一気に開ける。紺碧の空と雪面、対峙する尾根‥、ロケーションはいい。右手の斜面の白さに引き込まれるようにCo720付近から尾根に取付く。浅い沢形にルートをとるが、心配したラッセルはほとんどない。次第に傾斜が増しジグを切る機会が多くなる。途中で何度も造材道を横切るが、ほとんどの場合、それを使わず直登していく。Co950付近を越えると傾斜も緩みだし、前方を見上げると樹間に青い空が望めるようになる。心理的にはポジティブなるところだが、轟々たる風音が弱気を誘う。木があおられ、枝についていた雪が吹雪のように舞い落ちる。Co1100辺りで何とか尾根の背に出る。といっても、広い尾根なので実感はあまりない。僅かに左手(南側)の落ち方にそれを感じるくらいである。
眺望乏しき頂上 背の高い針葉樹の鬱蒼とした森がどこまでも続き、前方の展望はほとんど開けない。時折開ける南側の眺望、十勝平野の雄大さに癒されながら黙々とスキーを進める。Co1187P手前でようやく目指すナイタイ山が手前の小ピークを従えて現れる。だが、ここからでもまだまだ遠い。精神的に滅入る時間帯が続く。Co1187Pを過ぎると行く手をCo1250ピークが遮る。北側を大きくトラバースするが、疲労からか何度も小休止を入れる。すでに出発から4時間30分ほどを経過、僅か1330メートルほどの低山でこれだけ難儀するとは‥。予想もせぬ苦戦に身体が悲鳴を上げていた。それでも何とか頂上台地への急斜面に取付く。50メートルほどの急登はブッシュを避けやや南側からジグ登行する。東西に長い頂上台地は300メートルほどもあり、ピークはその西端にある。ピンクのテープが数箇所に付けられ、かろうじて頂上と分かる。僅かに南側が開けているだけで、あとは針葉樹に覆われ眺望は全く得られない。およそ頂上らしからぬ景観で、長い登行の末の代償としては小さすぎるというものだろう。
望外斜面と雪質 それ故、登る人も数えるほどに違いない。ピークのやや東側で風を凌ぎながらランチタイムとする。南側正面には、ナイタイ川を挟んでピークから南に派生する尾根が大きく回り込んでいるのが見える。復路ルートとしてもいいのだが、2回の大きな登り返しが億劫だし、トラバースしてそれを回避も出来るが、北斜面の樹木が濃そうなのも積極的になれない理由だ。そんな訳ですんなりと往路を戻ることを決める。今時としては長い30分の頂上滞在の後、下山の途につく。シールは初めから外していたので小さな登り返しには横登りと逆ハ登りで耐える。これが結構辛いので、時々現れる右手緩斜面につい突っ込みたくなる。Co1187P過ぎまでは我慢したものの、Co1160P付近で我慢できずに突入する。狭いが完璧に白い斜面が何個所か現れ、望外の雪質もあり滑降快感を覚える。それでも南斜面なので、ジッと立ち止っているとスキーがベタついてしまう。やはり山も春なのだ。
一回上ればいい 斜面と造材道と沢を適当に繋いで降りていくとCo760P付近でピタリ往路のトレースに出会う。林道まで降りてしまうと緊張感からは解放されるものの、傾斜が緩む分、スキーの滑りが気にかかる。雪が緩んで踏み抜くシーンも度々あったが、ほとんど平坦な林道も快適にスキーが滑ってくれた。気温上昇がそれほどでもなかったようである。もう直ぐCo469Pという所で前をキツネが横切る。長い尾と丸々と太った体躯が目を引く。毛色の色艶も良さそうで、早い雪解けで食べ物には困らなかったようだ。登行時間からして2時間はかかると見ていた下降時間だが、20分ほど早く車に戻りつくことが出来た。尾根南斜面と林道の意外な滑りに起因しているようだ。それにしても、往路だけで5時間を超える日帰山行は久々で、北東尾根ルートの長大さとナイタイ山の奥深さを痛感する。「麓にありながら奥深い山」、少し矛盾した表現だが、これがピッタリとくる。北日高の帯広岳のような印象で、1度ピークを踏めば充分というのが率直なところである。
■山行年月
2011.03.05(土)
■天気
■同行者
単独
■山行形態
積雪期登山
■コース:往路/帰路
北東尾根
ナイタイ川の流れ キツネのトレース
Co592P付近の林道 Co720P尾根取付
登高沢ルート 尾根直下の林道
和む雪像 奥にナイタイ山
対峙する尾根 巨木茂る尾根
穏やかな尾根 尾根から十勝平野
頂上風景@ 頂上風景A
頂上風景B 縦横に走る造材道
完璧なスキー斜面 造材道を滑る
麓からナイタイ山 GPSトラック
コースタイム
自宅午前04時30分出発
地点分岐等 時間
取水施設 6:10
林道分岐592P 7:25
尾根取付720P 8:15
北東尾根1100P 9:40
ナイタイ山 11:30
所要時間 5:20
ナイタイ山 12:00
北東尾根1160P 12:35
尾根取付720P 13:05
取水施設 13:40
所要時間 1:40
自宅午後03時55分到着