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288.ペケレベツ岳(北部日高/1532M)
超マイナーなペケレベツ周遊ルートを踏破しリベンジ成就なるも寒かった
前季からの宿題 北日高ペケレベツ岳への積雪期ルートといえば、日勝峠から1445峰を経由するかもしくは夏道をそのまま辿るのが一般的である。ただ、それでは面白くないので、日勝峠Co660Pの林道入口を起点に、十勝側から一回りするプランを立てる。このプラン、昨年3月に実行に移すも悪天で主稜線1458JPから撤退しているので、いわば、前季からの宿題ともいうべき山行である。6時20分、同行を快諾してくれたTorimotoさんとともに除雪された林道を歩きだす。おそらく造材目的だろうが、そのまま辿りたい気持を断ち切り、橋を渡った辺りから右手の樹林帯に入る。カラマツの疎林を抜け出し、緩やかな尾根地形を回り込むように沢に降りる。雪が少なく流れが露出している。スノーブリッジを探して少し上流に行くと、危なげなそれがあり何とか対岸に渡る。そこから一登りすると平坦な地形が広がり、奥に目指す北東尾根を見る。視界の効かない時は嫌な地形だが、右奥にはペケレベツ岳も見えて気持がいい。コンパスを北東尾根Co1100JPに切り、そこから派生する尾根に取付く。
雪が結晶のまま 先を上がるTorimotoさんが快調なペースでトレースを刻む。私は息が上がってしまい後からついて行くのが精一杯だ。情けないが体力差はどうしょうもない。右手樹間に白いペケレベツが見え隠れするが、ゴウゴウたる風音が聞こえ、時に雪煙に隠れる。稜線は相当に風が強そうだ。背後の十勝平野は眠りから覚め穏やかな朝を迎えている。大地と空がグラデーションカラーで結ばれ、真上にゆっくりと上昇する清水の製糖工場の煙が印象的である。Co1100JPで小休止を入れる。風を避け雪庇下で寛ぐが、尾根の南面は眩しいほどの白さである。まるで、雪が結晶のまま積もっているような厳冬期特有の景観である。ここから主稜線までは標高差360メートル、距離にして1.2キロほど。尾根の背、ほとんどが雪庇上を行くが、それはやや曲線的な階段状に発達している。時に北側クラスト斜面に迂回しながらCo1260Pへ上がる。ここでようやくCo1350Pの右奥にCo1458JPが臨めるようになる。
左膝内側靭帯が 振り返ると雪庇が白い帯のように浮かび上がり、一筋のトレースの奥に蛇行する国道が見て取れる。尾根の南側はいかにもスキー向きの疎林斜面が広がり、ふと、ザックを下ろして滑り降りたい誘惑に駆られる。南方向に主稜線ウエンザル岳方面が薄らと遠望できるようになると1458JPは近い。右にペケレベツ岳を見ながら直下の急登を回避、右側をショートカットして主稜線に立つ。日高の主稜線といっても、この辺りはまだまだたおやかで険しさとは無縁である。風はやや強くなるが、厳寒時にしては優しい部類だろう。ペケレベツ岳との鞍部までは緩やかな下りだが、ちょっとした樹林帯で雪質も一様ではない。シールを付けたままヒールフリーで滑っていく。迂闊にも木の枝にスキートップを引っかけてしまい転倒してしまう。この時、左膝に不自然な動きを強いたため、内側靭帯を痛めてしまう。危ない危ない。ペケレベツへの登りにかかると東側雪庇寄りにルートをとる。
心癒す豊な大地 見事に雪化粧したダケカンバと何処までも澄んだ青い空が鮮やかなロケーションを描いている。見慣れた景色ではあるが痺れる瞬間である。1月3日にHYMLのもっちゃんさんが同ルートを上がった時は、ペケレベツ直下はカリカリでスキーを担いで登頂したという。そんなシーンの出現も視野に入れながらの登行となったが、幸運にもスキーのまま山頂標識が顔を出すピークに立つことが出来た。時間も時間なので日勝峠方面から誰か来ているかもしれないと思ったが、そこは無人で、僅かに真新しいスノーシューの跡があるだけだった。この持主がHYMLのたかやなぎさんだったというのは下山後に知ることになる。世の中本当に狭いものである。Torimotoさんと素晴らしいお天気に感謝し、そこに身を置くことが出来た我身の運の強さを感じる。眺望といえば、鋭角的な沙流岳と台形的な1445峰が絶妙なバランスを誇り、何処までも広がる肥沃な十勝の大地が心を満たしてくれる。
ゴムも弾力低下 そんな感激とは裏腹に、ジッとしていると強烈な寒さに襲われる。そそくさとシールを外しCo1460P付近まで下がってランチタイムとする。足元にヌプチミップ川源頭(小林川支流)を臨みながら紅茶で半凍のおにぎりを流し込む。Torimotoさんはお湯を沸かしてしっかりカップ麺だ。このあたり心構えが違うというものだ。1445峰経由だろうか、単独の登山者が突然現れ驚いてしまう。彼が高みの彼方に姿を消す頃、私達も下山を開始する。1343JPとのコルまで足慣らし的に滑り降りる。ノンシールで1343JPまで登り返そうと思ったが、これが結構辛く直ぐに断念。南東斜面をトラバース気味に滑る方法もあったが、雪庇が張り出し滑降ポイントが見つからないし、雪崩も怖い。結局、シールを再装着し登り返したのだが、寒さで端のゴムの弾力が低下したらしく、一人で付けられない。Torimotoさんの力を借りてようやくセットする。1343Jpからの夏道尾根は意外にもスキー向きの尾根である。
スキー垂涎尾根 前述したスノーシュートレースに別れを告げ、尾根の南斜面に滑降ルートをとる。一気に滑り降りてしまうのが勿体ないくらいの激パウダー斜面である。滑りに関して不安を漏らしていたTorimotoさんだったが、苦痛が喜びに変わったことはいうまでもない。途中、ブッシュが少し煩かったが、これも御愛嬌である。Co1163P付近からは尾根の背を離れ、250メートルほどを川に向かって滑る。傾斜が緩んでも雪質は全くいい。気分よくスキー操作をしながら、浅い沢形を越えていく(注)。やがて、見覚えのある国道が視界に入ってくる。その方向にアバウトに滑っていくとピタリ登山口となった林道に帰りつく。私自身、リベンジが成就した喜びに包まれていたが、Torimotoさんも久々の充実感溢れる山行に笑みがこぼれる。この日は土曜日、当然ながら翌日の予定が話題となり、Torimotoさんから阿寒山域のフップシ岳が提案される。迷っていた私にとっては、正に「渡りに船」。一も二もなく同行させていただくことにする。フップシ岳は初めての山。期待感を膨らませながら家路につく。
(注)夏道尾根から林道入口(Co660P)付近に降りる場合、下部で何本かの沢筋に行きつく。下がり過ぎると沢形が深くなり、その通過に苦労することになるので、上部(西側)から林道入口に降りることを意識したルートどりをするのがベターだろう。

★今回のルートはマイナーなそれで、ネット上で記録を見るのは稀である。アプローチも良くて、夏道や日勝峠ピストンでは物足りない向きにはお勧めである。但し、反時計回りの場合、1458JP北東尾根はスキー滑降でやや難儀することを考慮に入れておくべきである。

★Torimotoさんのブログはこちらです→http://blogs.yahoo.co.jp/esuke_t/10851554.html
■山行年月
2011.01.29(土)
■天気
■同行者
Torimotoさん
■山行形態
積雪期登山
■コース:往路/帰路
1458JP北東尾根
1343JP夏道尾根
コースタイム
自宅午前4時30分出発
地点分岐等 時間
日勝峠Co660P 6:20
北東尾根Co1100P 7:50
1458JP 10:00
ペケレベツ岳 11:20
所要時間 5:00
ペケレベツ岳 11:25
1343JP 12:35
夏道登山口 13:15
所要時間 1:50
自宅午後3時10分到着
北東尾根の朝日 Co1100JP風景
1100から十勝平野 Co1260への尾根
右奥にCo1458JP 辿りし北東尾根
垂涎の南斜面 Co1458JP直下
ペケレベツ岳 コルからペケレ
雪化粧のカンバ 山頂標識と十勝平野
沙流岳遠望 北側からペケレ
優しい源頭風景 ペケレ東面と1458
Co1343JP 1343JPから1445峰
夏道尾根 垂涎斜面@
垂涎斜面A GPSトラック