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282.双朱別岳(北部日高/1347.2M)
良き同行者と望外の好天、適度の難易度で締めくくりの沢行としては大満足
急遽岳友との沢 南日高オムシャヌプリ南西面直登沢を終えて15時過ぎに帰宅。沢用具類の整理やウエア類の洗濯と、いつもの後始末をして一段落していると岳友oginoさんからメールが飛び込む。この日、oginoさんは幌小川から浜益岳をこなし、翌日も沢に入る予定だという。で、「近間なら同行できる」という私の希望で北日高のニセクシュマナイ沢から双朱別岳への遡行を決める。27日、前日に引き続く3時起きで合流場所の日勝峠日高側一合目付近のドライブインに向かう。少し早目についたので、仮眠をとっているとoginoさんが到着する。睡魔と闘いながら、前夜の内に浜益から日高町に入ったという相変わらずのタフネスぶりである。oginoさんとは、黒岳・白水沢以来でなんとなく懐かしい感じがする。ウエンザル橋近くの取水ダム直下流で沙流川に右岸から流入する沢が目的のニセクシュマナイ沢である。ダム側の駐車スペースに車を止めて、早速、沢装備に変身する。昨日の今日、靴も靴下もスパッツも勿論濡れているが、身に付けてしまえば気にならない。
増毛の沢と比較 この沢、私は3度目だがoginoさんは初めてとのこと。「増毛の沢に比べたら物足りないですよ(笑)」と前置きしてから入渓する。空はどんよりとしているが寒くはない。この沢も暫くは流木やブッシュで鬱蒼としているが、草木が繁茂する夏に比べるとその勢力が衰えているので意外と歩きやすい。私としては普通だったが、oginoさんから「ハイペースですね」と言われて照れてしまう。540二股を右に入り、次の600二股も右に入る。後者は左股の方が大きな沢形だが水量は右が多い。地形図を見ると分かるが、これは流域面積に起因するのだろう。沢は岩床が露わになったり、滑が出てきて次第にスッキリとしてくる。歩き始めて1時間、Co730PでF1(3M)を見る。水際を直登出来そうだが、シャワー必至なので右岸の岩棚を上がる。そこから5分も行くとF2(10M)で、ここはセオリー通り右岸笹藪を上がる。Co780Pで幅広のF3(8M)となるが、ここは左岸草付から落ち口に上がる。ちょっと冒険だったかも‥。安全を期すなら右岸の灌木帯を上がるべきだ。
前年と様子違う 矢継ぎ早にこの沢最大の滝F4(20M)が出現する。良く見ると上部に段差がある2段の滝である。ここはもうよほどのクライム能力でもない限り巻くのが原則である。左岸草付から灌木帯へと攀じ登る。高さも傾斜もあるので少し慎重にルートをとる。上部の笹藪から沢身に戻るが、私は早めに戻り過ぎて2メートル弱の絶壁に出くわしてしまう。Co810で二股となるが、選択すべき左股は8メートルほどの滝(F5)である。前2回はスッキリとしていて、懸垂下降の訓練をした記憶があるが、そこは様相が一変し流木で埋まっていた。これも今夏のゲリラ豪雨のせいだろうか‥。右岸を巻いて滝上にでる。上流には僅かに滑や小滝が出てくるが難しいものはない。沢は水流が細くなり徐々にガレだしてくる。「前年とは様子が違う」、そんな印象を強めながらの遡行が続く。Co910二股を右に入るが、この辺りから両岸の笹が泥水にでも使ったように倒れている。沢床は土が洗い流されたかのように剥き出しになっている。これらが増水によるものなら水深は2メートル近くにもなるはずで、その光景を想像すると恐ろしさで身が縮む思いである。
辛いものは辛い oginoさんとそんなことを話しながら上がっていくが、傾斜も増して、突然、涸滝などが現れたりするから厄介だ。Co1080P付近で右岸笹斜面が広範囲にわたって崩落し、土が露わになっていた。どうやら、前述した泥で汚れ倒れていた笹は増水によるものではなく、斜面崩落によるもののようである。裸地でもなく、それほどの急斜面でもない、そんな斜面が突如として崩れ出す。気候の異変は予想も出来ないような災害をもたらすのかもしれない。そんな訳で源頭も知らないうちに通過してしまった。沢は次第に浅くなり、笹藪に覆われるようになるが、足元の石が出ているので登行は楽である。前回と比べると踏み跡も明瞭になっているような気がする。それでもCo1150あたりを過ぎると、胸丈ほどの笹藪漕ぎに突入する。増毛遠征で経験した背丈を越える竹藪と比べると全く可愛いものだが、辛いものは辛い(笑)。増毛でそれを当然のごとくこなすoginoさんにとっては藪漕ぎの範疇ではないのかもしれない。oginoさんからトップ交代の申し出を受けるが、ここは頑張るしかない。藪を漕ぐこと30分ほどでやや傾斜が緩んできて前方が開けてくる。
アバウトな感覚 申し訳程度にハイマツが現れ出すと尾根は近い。左に目をやると、10メートルほどのところの灌木にコースサインを見る。随分と高い位置なので積雪期に付けられたのかもしれない。そこからハイマツの縁を回り込んで上がると踏み跡のある尾根だった。予定ルートよりややピーク寄りに出たようだが、ほぼドンピシャで一安心する。傾斜のない踏み跡を1分辿ると謎のドラム缶が立つ頂上だった。4時間はかかると見ていたので、3時間35分は上出来のコースタイムといえるだろう。登頂と同時に日射しも出てきて、風もないせいかこの時期にしてはとても暖かい。この日の日高町のピンポイント天気予報は、曇だが12〜15時は晴間が出るというもの。最近の天気予報の精度の高さは驚くばかりだ。薄い雲はあるが、眺望はいい。北のトマム山、落合岳から狩振岳、日勝ピーク、沙流岳、ペケレベツ、ペンケヌーシまで、主だった山を特定することが出来る。恥ずかしい話、私は3度も来ているのだが、狩振岳の位置がいつもズレてしまう。やっぱりアバウトなんだと実感させられる。ちなみに、山頂には一等三角点との表示があったが、帰宅後、国土地理院基準点成果等閲覧サービスで確認すると二等三角点で、点名は「双朱別」だった。どちらが正しいのだろうか。
巻きで苦い記憶 全く穏やかな頂上風景の中、35分のランチタイムを過ごす。下降は、岩魚橋付近で沙流川に合流する南東面沢とも思ったが、もとより「沢納め」が主旨なので、2人にそれほどのテンションの高さはない。そそくさと遡行ルートを下る。笹藪を半ば尻滑りしながら降りる。遡行時、いやらしいと思った涸滝やキツイ滑床はほとんど笹藪を巻いて降りる。それでも、私は前日同様、何度も尻もちをつく。後続のoginoさんはヒヤヒヤものだったに違いない。Co810二股からの核心部の滝は全て巻いて降りる。ただ、F4の巻下降では不作為の落石に注意が必要だ。最初の時はパーティ編成で、連続下降してもその不安はなかったが、今回は違った。私が沢床まで降りたのを確認してからoginoさんが降りてくる。F1下で小休止を入れる。ここは左に浅い沢形が入っているが、土砂崩れで一段と荒れた感じである。初遡行時は安全を期して、この小沢を詰めて右の小尾根を乗越し、滝上部に戻った記憶がある。F1右岸の笹藪を上がるより苦労したという苦い思い出だ。
攻める歳に非ず ここからは1時間、クールダウンの川原歩きで取水ダムに戻る。今回、沢納めのつもりで入ったニセクシュマナイだったが、あまりの好天に、「あと1〜2回は行けるかも‥」なんていう気持ちを抱いてしまった。私の一番遅い沢行は2004年10月15日のカタルップ沢で、この時は濡れ落ち葉で何度もスリップし、直登沢は凍てついていた。沢を楽しむ時期は完全に過ぎていたといえるだろう。その年にもよるのだろうが、ガンガン攻める年齢でもなく、10月の声を聞いたら沢から身を引くのが無難なようである。帰路は日高市街まで足を伸ばし、沙流川温泉で温泉を頂く。久々で道路が切り替わったのを知らずに走っていくとあったはずの橋がなくなっていた。信号から案内標識に基づいて左折すれば苦もなく行けたのだが‥。ともあれ、oginoさんという同行者を得て、締めくくりの沢行としては充分に満足のいくものだった。
■山行年月
2010.09.27(月)
■天気
曇時々晴
■同行者
oginoさん
■山行形態
沢登り
■コース:往路/帰路
ニセクシュマナイ沢
540二股の巨木 F1
F2 F3
F4 F4落ち口
流木のF5 F5落ち口から
830付近の小滝と滑 泥を被った笹藪
1080付近の崩落面 山頂風景
狩振岳方向 ペケレベツと沙流
ペンケヌーシ方向 GPSトラック
コースタイム
自宅午前4時10分出発
地点分岐等 時間
取水ダム 7:00
Co600二股 7:35
F4 8:30
Co910二股 9:00
双朱別岳 10:35
所要時間 3:35
双朱別岳 11:10
Co810二股 12:05
F1 12:35
取水ダム 13:30
所要時間 2:20
自宅午後5時25分到着