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272.糠平富士(東大雪/1834.8M)
本峰キャンセルもウペペサンケのスッキリ稜線歩きには格別の快感あり
運動不足の若者 今年(2010年)5月に東大雪白雲山で山ガールデビューとなった娘AYAとの親子登山が再び実現した。今回はAYAの友人RYOU君も一緒だ。2人とも学生時代はラクロス三昧の生活を送っているが、就職してからは継続的なスポーツ活動は取り組めていないという。運動不足の若者に最適の山は何処だろうか‥。思案の末に東大雪のウペペサンケ山に決める。この山はコースタイムも手頃で快適な稜線散歩が楽しめるというのが「売り」である。予報では曇/雨マークだった天気も急速に回復の兆しを見せている。登山は何と言っても天気勝負、安堵の胸をなでおろしながら管野温泉東コースの登山口に向かう。シカリベツ川沿いに走る林道終点が登山口で標高は既に950メートルほどである。今や定番化したサポートタイツにショートパンツスタイルの二人を引率し沢中の登山道へ。いきなり登山道を遮る巨木に驚く二人。潜ったり上を行ったりしながら越えていく。コースとなる沢は、比較的大きいそれだが融雪期かよほどの降雨でもなければ水流は現れないのだろう。
白とくすんだ緑 基本的には涸沢で、従って、足元には石が多い。石伝いに歩く感じで、瞬時に足を置く場所特定しながらの登行となる。特別そのことを意識することはないが、慣れないと話は違う。AYAなどはやや手こずっているようだ。時折、伏流水の音を聞きながら30分ほども歩くと水流が現れほどなく苔を流れ落ちる滝に出会う。水を見て安らぎを覚えるのは私だけではないようで、2人も心地良い表情を見せる。右岸から巻き上がるが登山道は少しぬかるんでスリップしやすくなっているので、身体の姿勢や登山靴の置き方、三点確保などを簡単にレクチャーする。私の経験からも言えるのだが、初心者は恐怖心から身体を斜面側に倒し過ぎてしまい登山靴のグリップ低下に結びつく。クライミングなどでも「上半身を反らして」などとはよく言われることである。右岸に沢形を見ると水流は消失する。コースはやや右に折れ、次第に沢形も浅くなってくる。所々にハイマツも見られるようになる。ダケカンバの白と少しくすんだ緑が微妙なコントラストを演出している。
高曇で視界良好 徐々に傾斜も増し、AYAの登高も喘ぎ喘ぎとなるがRYOU君が後ろでサポートしてくれているので安心だ。傾斜が緩むと周囲の植生はハイマツに変わり、左上にコース分岐の巨岩が登場する。「もう少しで稜線だ!」と言って彼らを励ます。先に分岐に上がり彼らを待つ。笑みに包まれながら2人がやってくる。稜線上は風はあるが高曇りで視界は全くいい。ここまで2時間ほど、先ずは予定通りである。一息入れレインウエア(上)を着込む。登高を再開すると直ぐにウペペサンケ山が全容を現す。糠平富士(ウペペサンケ東ピーク)へ至るスッキリとした尾根筋と長大な頂稜、何度見ても圧巻の山容である。重量感あふれるウペペサンケ山から足元に目を移すと高山植物の女王コマクサが風に吹かれている。勿論、花期は過ぎくたびれているが、頭の中で盛りの頃の凛とした姿をイメージする。ちなみに、糠平富士は文字通り糠平側(東側)から見ると見事な「富士」の姿を見せてくれる。1696コブで下山してくる登山者と行き違うが、突然現れたので驚いてしまう。糠平コースピストンと思われるが、時間から考えてかなりの早立ちだったに違いない。
耐風姿勢を伝授 ここから尾根はやや細くなり風も強まる。風速は5〜6メートルだろうが初心者には強く感じるに違いない。念のために耐風姿勢を伝授すると、風が強まるたびにその姿勢をとっていた。彼らのカメラマンと化した私が稜線南1610JP付近をバックにカメラを構えると両手を広げてポーズをとる2人、団塊世代ではとても恥ずかしくて出来ないが、彼らには全く自然なことなのだろう。登山道側のウラシマツツジが色づき始めウラジマナナカマドが赤い実をつける。麓では猛暑が続くが、山は初秋の佇まいである。Co1720を過ぎると進行方向が北に変わる。右には糠平湖からクマネシリ連山を望むことが出来、一方、左側に目を転じると端正な下ホロカメットク山と十勝連峰である。糠平富士の頂上標識も見えてきた。ロケーションに圧倒され、元気をもらいながらガレ場のジグ急登に耐える2人。直下で彼等に初登頂の栄を譲る。登山口から3時間10分はまずまずといったところだろう。当初予定ではここに荷をデポして本峰(最高点)ピストンだったが、強風下のナイフリッジ通過への不安とAYAの疲労度を考慮してキャンセルを決める。
高山の山岳景観 そうときまればゆったりとランチタイムである。北側の鋭鋒ニペソツと石狩連峰を望みながらラーメンを頂き、果物を食する。RYOU君は本州出身で最近鳳凰三山(南アルプス)に登ったという。携帯に収まっているその写真を見せながら、本州の3000メートル級の山岳景観であるとの印象を語ってくれた。AYAとともに感激しているその様子を見て嬉しくないはずがない。ハードな山行は充実感溢れるものだが、そればかりでは流石に苦行となってしまう。時には易しい癒しの山旅もいいものである。ましてや、今回のようなパーティ山行は特別である。食事中に管野温泉西コースから上がってきたという単独登山者がやってきた。このコースは昨年、アプローチとなる林道の崩落でゲートが閉じていた。復旧していれば本峰への最短ルートだが‥。1時間少々の大休止の後、然別湖や周辺の小ピーク群を望みながら下山を開始する。強風やスリップによる転倒リスクなどもあり1696コブまでは特に慎重降りる。ここまで降りれば半袖一枚でも暑いくらいである。
次回は本峰まで コース分岐から沢形に入ると傾斜の強い下降が続く。RYOU君は基礎体力が違うのだろう。全く疲れを感じさせないが、AYAはかなり足腰に来ているようだ。一歩毎に足元を確かめるように降りている。本峰ピストンならプラス2時間、キャンセルはやはり正解だったようだ。滝まで降りれば登山口は近い。ナキウサギの生息ゾーンのクーラー効果に感心していると左手に見覚えのある岩壁が現れる。巨木を潜り沢から抜け出すと右手に登山ポストだった。登高時2時間でクリアした登山口・稜線間だったが、下降に1時間45分を要することとなった。下りの難しさを物語るコースタイムではある。
アフター登山は然別温泉まで足を伸ばし汗を流す。露天風呂に浸かりながらRYOU君と男の会話が弾む。と言っても、オジサンの押しかけ会話だが(笑)、彼が気持よく応えてくれたのが嬉しかった。いつの日か、また一緒に山道を歩けることを願いながら帰路に着く。AYAも「次回は身体を鍛えて本峰まで行く!」とリベンジを誓っていた。
■山行年月
2010.08.22(日)
■天気
曇時々晴
■同行者
RYOU君、AYA
■山行形態
夏道登山
■コース:往路/帰路
管野温泉東コース
最終水場の滝 沢中の急登
管野温泉分岐標 分岐から南望
ウペペサンケ山 耐風姿勢の2人
Co1720付近 頂上直下から南望
糠平富士三角点 本峰への標識
糠平湖遠望 頂稜
頂稜とニペソツ 視線の先は‥
ウラシマツツジ コケモモの実
ダケカンバ林 GPSトラック
コースタイム
自宅午前6時30分出発
地点分岐等 時間
登山口 8:00
8:30
管野温泉分岐 10:00
糠平富士 11:10
所要時間 3:10
糠平富士 12:25
管野温泉分岐 13:15
14:30
登山口 15:00
所要時間 2:35
自宅18時10分到着