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265.剣山(北部日高/1205.1M)
猛暑日の山デビューも後輩の若さと高いモチベーションには嫉妬するばかり
写真はセミプロ 私の後輩・大輔くんが登山に挑戦することになった。彼は何度か我BBSに登場してくれているが、写真の腕前はセミプロ級である。彼のホームグランドは美瑛方面で、いつも麓から十勝連峰をカメラに収めていたが、今度は頂上や稜線から人里を写し込むべく勇躍山デビューとなった。登山経験のない彼の山デビューの地を何処にするか暫し悩むも北日高の剣山に決める。ガイド本などでは中級者向きとされているが、若さと高いモチベーションでクリア出来ると判断したものである。何より、写真メインの彼にとって剣山頂上からのロケーションは垂涎ものに違いないはずである。登山当日、平地は猛暑予報が出ており、登山口の剣山神社をスタートする頃には早くもその兆しがあった。おニューの登山靴にウエア、そして、カメラザック‥。山スタイルも決まり、中高年で溢れる今時の山ではほとんどお目にかかれないバリバリの若者である。彼を従えゆっくり目で歩きだす。
クーラー効果も 前年は6月上旬に訪れており、その時の花々の賑いようには驚いてしまったが、今年はどうだろうか。足元に目をやりながら、大輔くんに山での歩き方などについて話す。思えば、現役時代に彼と一緒に仕事をした時間は僅か1年ほどである。親子ほどの年の開きもあり、プライベートで重なる時間はないと思っていたが、現実は違っていた。人間関係は必ずしも共有する時間の長さだけではないようだ。登山道に並ぶ石像に見守られながら先ずは「一の森」目指して上がっていく。とにかく、暑いので熱射病に注意するべく、こまめに休みを入れ水分を補給する。スローペースだが、先行する幾つかの中高年パーティをパスしてしまう。幸い剣山は森林限界内の登山で、登山道は樹林に覆われているためクーラー効果があるのが救いだ。それでも、時折吹く微風ですら「涼しい!」と声が出るほどである。80分ほどで一の森に到着。大輔くんはさほどの疲れも見せず、頼もしいところをみせる。
充分すぎる重荷 登山道を離れて東側の突端まで行ってみる。猛暑のため十勝平野はすっかり靄っているが、彼にとっては新鮮な眺望である。レンズ&ボディで1.5キロほどもあろうか、愛機EOS5Dで景色を切り取っている。私も同じカメラを持っているが、流石に重くて携行する気にはなれない。彼は三脚まで持参しているので、ザックも10キロ近い重さに違いない。初心者でなくても、充分すぎる重荷といえよう。途中でパスしたパーティ、後続の登山者の全てが一の森を出発してから後を追う。壁のように立ちはだかる「二の森」への急登、一旦引いた汗が再び噴き出す。アンダーはもとよりパンツなどはまるでお漏らしでもしたかのように濡れている。こんなのは初めてで何やら恥ずかしい。一流メーカー製だが内部の水分放出機能はイマイチみたいだ。もっとも、汗の量が半端ではないのもある。先行するパーティに追いつくが、よく話をする人達だ。話しながら登るというのは辛いもので、私など急登シーンではつい無口になってしまう。呆れたり感心したりしながらついて行く。
杖代わりに三脚 ふと見ると、大輔くんが三脚を杖代わりにしているので私のストックを貸す。「これは楽ですね」と、その威力に驚く彼。ほどなく二の森で再び小休止。標高はほぼ1000メートルとなり、ここからは細尾根で緩やかに高度を上げてゆく。東側は絶壁となり、尾根には岩場が多く現れる。登山道は尾根のやや西側に開削されている。ロープ場に耐え不動岩を見ると「三の森」で、登山道を塞ぐ倒木を回り込んで10分弱上がると頂上を見通せる岩場に出る。特徴的な頂上岩塔は勿論、梯子を登る登山者や頂上で天を衝く数本の剣も目にすることが出来る。単独の女性が「今日はここまで」といって眺望を楽しんでいる。尾根に上がれば風があるのではというささやかな期待も叶わず、バンダナは言うに及ばず首に巻いたタオルもグショグショになる。それでも頂上までは後少し。「母の胎内」を回り込むと直下の梯子場に出る。アルミの梯子3個を軋ませながら一気に登頂する。
下降は膝が笑う 剣山は標高が1200メートルほどの山だが、東側の十勝平野は言うに及ばず、西側の日高山脈も実によく見える。ピパイロ岳や1967峰は沢筋にたっぷりと残雪を抱いている。稜線縦走も暫くは水分確保に困らないかもしれない。芽室岳は東側から見るとピラミダルで普段のたおやかな印象は一変する。大輔くんも上がってきて大眺望に感心しながらカメラを構える。狭く傾いた頂上では落ち着いてランチという訳にもいかず、直下のテラスに移動する。いつものメニューでランチを済ませ、二人で記念写真におさまる。1時間の大休止の後、下山を開始する。登りでは快調だった大輔くんだが流石に下りは膝が笑いかけている。「登りは体力、下りは技術」などと偉そうに言いながら腰や膝の使い方をアドバイスする。昨年は百花繚乱状態の登山道だったが、今年はもう花期を過ぎてしまったようで華やかさはない。ゴゼンタチバナなど5〜6種の花は見られたものの、一様に暑さでくたびれていた。
早くも目は次に 仕事のことや趣味のことなどを話しながらの下降だが、リタイア後は社会との関係がともすると希薄になりがちだけに、時に新鮮で刺激的だったことは言うまでもない。Co534からのキツイ下りに耐えると左側から手洗川の川音が聞こえ、次いで剣山神社の赤い屋根が視界に入ってくる。入山帳に下山時刻を書き入れエンディング。コースタイムはガイド本などで示されている標準時間を切ることが出来た。大輔くんに疲労感は窺えるが酷暑の中の初登山という条件を考えると満足すべき山デビューといえるだろう。冷たい水を浴びるように飲み顔を濡らす。引率者として(笑)私もホッと一息をつく瞬間である。何より、彼が登山を楽しめたようで、ストックの購入も含め次回への意欲を示してくれたことは、私としてもとても嬉しい限りである。彼の写真にも新たな境地が開かれるに違いない。楽しみである。この猛暑で沢の雪解も急速に進むだろう。次の沢行を何処にするか、そんなことを考えながらハンドルを握っていた。
■山行年月
2010.06.26(土)
■天気
快晴
■同行者
大輔くん
■山行形態
夏道登山
■コース:往路/帰路
剣山神社コース
緑豊かな登山道 大輔くん小休止
一の森の石像 壁のような二の森
静かな山道 不動岩
ミヤマハンショウヅル 岩場を行く
三の森過ぎの急登 VPから頂上岩塔
VPから十勝平野 ゴゼンタチバナ
母の胎内 二段目の梯子
三段目の梯子 頂上風景
天を衝く剣 中央奥に芽室岳
頂上からVP方向 直下のテラス
ピパイロ・1967峰 GPSトラック
コースタイム
自宅05時55分出発
地点分岐等 時間
剣山神社 7:50
一の森 9:10
9:30
剣山 10:45
所要時間 2:55
剣山 11:50
一の森 12:45
剣山神社 13:40
所要時間 1:50
自宅15時40分到着