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243.ペケレベツ岳(北部日高/1532.0M)
白いカンバと輝く雪面はさながら新雪期の景観、シュカプラ辿りペケレの頂へ
思わぬ所で再会 前週の富良野遠征から丸一週間、久々にまったりとした時間を送ったこともあり、山へ向かう気持ちに新鮮さを感じる。今回は、昨年(09年)5月の十勝幌尻岳以来の小山さんと北日高のペケレベツ岳を目指す。小山さんの車に同乗させてもらい、入山口となる日勝峠駐車場に向かう。芽室岳あたりから北の主稜線には雲がかかり、峠が近付くにつれ風も出てきたが、天気予報からはこんなもんだと平静を装う。駐車場には車が3台、日曜日にしては閑散としている。準備を終え、出発しようとしていた矢先に1台の車が入ってくる。降りてきた登山者を見て、現役時代の同僚に似ているなあ〜と。声をかけてみると、やはりKoさんだった。車の中にはNaさんもいて、思わぬところでの再会に顔がほころぶ。といっても、私は、サングラスにスキーマスク姿で、顔の表情は勿論、私が誰か分かるはずもなく、「〇〇です」と名乗ってようやく知ってもらえたというのが事の顛末である(笑)。
急遽の前日練習 短い談笑の後、斜面にクッキリと刻まれたトレースを拝借して登高を開始する。ここ2日ほど、連続して降雪があり、幸いにも強風に晒されておらず北斜面取付付近の雪質はよさそうだ。最初の急斜面を越えると、北斜面全体を見渡せるようになり、先行する登山者の姿も見える。淡々とトレースを辿るが、次第にガスは切れほとんど無風状態となる。好条件を味わうかのようにゆっくり目のペースで上がっていく。小山さんは、今シーズン2度目の山行とのことだが、よくよく聞いてみると、今日のために、前日、日勝北斜面に練習に来たのだという。つまり、2日連続しての日勝峠界隈ということになる。北斜面上部の雪質は更に良くて、早くも華麗なシュプールを描きながら降りてくる登山者もいる。頂稜直下で1445峰ピークに直線的に向かうトレースに別れを告げ、東肩へルートをとる。膝上ほどのラッセルを数分こなし、東肩付近のカンバ側でスキーシールを外す。
心惹かれる東面 樹氷を付けたカンバの木々が青空に映えて何とも美しい。薄いガスのせいかペケレベツ岳は少しボンヤリとしているが、ルートとなる北西尾根は白い背筋を見せている。ここでコンパスにペケレベツ岳北西尾根の末端をセット。ほぼ真南の日勝1445峰とのコルの沢(元伊勢川右股)を目指して降りていく。暫くは傾斜も緩く、パウダーとはいえ深雪のため下りラッセルも度々である。途中で、1445峰東斜面を横切るが、これがなんとも心惹かれるゾーンなのである。樹木もなく、均一の雪質斜面が大きく広がり、小山さんなどは「これは俺向きだ!」などと喜びを露わにする。一瞬だが、ペケレベツをキャンセルしてここで滑り放題、というプランを提案しそうになる。ただ、傾斜がイマイチなので、深雪の場合は思ったより楽しめないかもしれない。それにしても、これだけ良好なコンディションの東斜面を目にするのは初めてといってもいいだろう。
新雪期の雪景色 後ろ髪引かれる思いを払拭し、下降を続けると前日のものと思われるトレースに出会う。それに導かれるように針葉樹の疎林を下ると、ほどなく左手に沢形を見る。雪で完璧に埋まる沢を越え北西尾根に取り付く。少し消えかかっているが、トレースがあるのとないのでは大違いで、それを辿ることでハードラッセルから解放されペースはグーンと安定する。この尾根も、基本的には緩斜面が稜線まで続く。たっぷり雪を纏った針葉樹の間を抜けながら高度を稼ぐ。振り返れば、1445峰が全容を現し、下ってきた私達のトレースも見て取れる。そして、西には沙流岳の姿も‥。ダケカンバ帯まで上がるとトレースはほとんど消えてしまい、膝上ラッセルとなる。風で雪が飛ばされていると予想していたが、そんな甘くはなかった。白いカンバと輝く雪面、まるで新雪期の雪景色である。主稜線1343JPを見下ろすようになると尾根頭は近い。
鋭角的なパンケ カンバの枝を潜り、急斜面をエッジを利かせて上がるとそこは稜線で、右手(南側)奥にはペケレベツ岳の頂上が視界に入ってくる。稜線上は襞のようなシュカプラで覆われているが、クラストしているわけではない。西側のカンバ帯寄りにルートをとりつつ、稜線上を歩くこと20分、待望の頂上に立つ。風もないに等しく、眺望も予想以上に良い。特筆すべきはパンケヌーシ岳(芽室岳西峰)で、その鋭角的な山容は際立っている。山頂標識はその頭部だけを雪面に覗かせており、その奥にあくまで平坦な十勝平野が広がっている。少々、お疲れ気味のミニモンスターを前景に西側から北側へかけての写真を数カット撮り、おにぎり1個を食べるともう30分が経過していた。シールをはがし下降を開始するが、北西尾根頭までは稜線上を降りるので慎重さが求められる。が、ストックがいきなりグリップまで埋まってしまい転倒してしまう。
下降ラッセルも 尾根上部はカンバが密集していたり、深雪下降ラッセルだったりで滑りを楽しむシーンはないが、中腹辺りまで降りてしまうと、樹間も疎らとなりそこそこ滑られるようになる。傾斜の緩い分、スピードが不足するが、そんな時は、往路のトレースで速度を得てから無傷の斜面に飛び出しシュプールを描く。コル沢で再びシールを装着するが、気温が高いので着脱を繰り返しても糊が硬化することはない。雪は明らかに朝よりベトついているが、高下駄状態になることはないので安堵する。辛い登り返しに耐えること1時間で、1445峰東肩付近まで上がる。私達の往路のトレースをよく見ると、そこには兎の足跡がしっかり残されている。彼らとて深雪ラッセルはやはり嫌なのだ。沢登りなどではお世話になりっぱなしなので、冬ぐらいは彼等のお役に立てればと思う。ここからは下るだけ。逸る気持ちを抑えながらシールをはがす。登高時は綺麗だった斜面には幾筋ものシュプールが刻まれている。
グッドな北斜面 先ずは、比較的無傷な東側の沢寄りに滑りるが、雪質はとてもいい。傾斜が適度にあるため面白いようにショートターンが決まる。中腹では固い雪面も混じりスキーが潜ってしまう。バランス良く滑るのに四苦八苦するが、そこを過ぎると再び薄いパウダー層で、苦もなくトンネル上部に舞い戻り、あとは一気の滑降で車に無事帰還する。いつもの北斜面は、中腹から下部にかけてブッシュが出ていたり、雪質が一様でなかったりで滑りを楽しむまでにはいかない。今回はレアケースというべきだろうか。全体としてややスローの行動を心がけたが、ハードラッセルが少なかった分、登下降に要した時間は短かった。小山さんも久々にしては身体が動いていたようだが、これは前日の練習の成果というよりは、基礎的な身体能力のなせる業というべきだろう。帰路、車中からペケレベツ岳の東側を偵察する。主稜線南の1458JP北東尾根を辿って、南からペケレを攻めるルートもありそうである。但し、足元を何にするか。雪が締まればスノーシューに優位性があるが、雪が落ち着く4月後半のスキー沢滑降も捨てがたい。楽しみがまた一つ増えたようだ。
■山行年月
2010.02.21(日)
■天気
■同行者
小山さん
■山行形態
積雪期登山
■コース:往路/帰路
日勝峠
北斜面上部 樹氷
東斜面@ 東斜面A
消えかかるトレース 尾根から1445峰
優しい雪面 聳える針葉樹
煌く雪面 雪纏うカンバ
尾根頭からペケレ シュカプラ
頭出す山頂標識 主稜線南望
眼下の十勝平野 沙流岳
主稜線北望 緩斜面のシュプール
復路のペケレベツ 北斜面全景@
北斜面全景A GPSトラック
コースタイム
自宅午前06時10分出発
地点分岐等 時間
日勝峠駐車場 8:30
1445峰東肩 9:30
コル沢 9:55
10:05
ペケレベツ岳 12:00
所要時間 3:30
ペケレベツ岳 12:30
コル沢 12:50
13:00
1445峰東肩 14:00
日勝峠駐車場 14:25
所要時間 1:55
自宅午後04時15分到着