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241.三段山(十勝連峰/1748M)
遠征初日は「あり得ない好天」下で山スキー三昧と山麓の温泉宿でまったり
青い空と白い山 十勝連峰の三段山や富良野岳付近は自ずと知れた山スキーの聖地。シーズンに1回くらいは足を運んでみたいエリアである。ただ、十勝からともなれば往復6時間のドライブを強いられることとなり、日帰りはやはり辛いものがある。そこで、白銀荘宿泊をセットした「新年会・山スキー三昧プラン」を立てる。メンバーはいつものTorimotoさんとOginoさん、それに紅一点のYokoさんを加えた4名。Yokoさんとは、前年(09年)9月に伏美岳北面直登沢をご一緒して以来で、山スキーは今シーズンから始めたとのこと。夏道、沢にとどまらず、遂に冬山にも進出した訳で、中々アクティブな女性である。Torimotoさんの車に同乗させてもらい一路、合流場所の白銀荘へ向かう。国道38号線、山部の市街地手前で芦別岳を中心とする夕張山地が飛び込んでくる。何処までも澄んだ青い空と白い山並に声が上がる。富良野の天気予報は「曇のち雪」のはずだが‥。
トレース高速道 予報が良い方に外れたのかもしれないと言いつつ富良野市街を抜けると、今度は右手に十勝連峰が全容を現す。思わず、携帯をとりだし車中から数カット撮る。自分の中で次第にモチベーションが上がっていくのを感じる。10時前に白銀荘に到着、先着のOginoさんとYokoさんが迎えてくれる。開口一番「こんな好天はあり得ない」というOginoさん。互いに笑顔を弾ませながら準備する。1日目は三段山である。端正な前十勝の北西斜面を視界に認めつつ高速道路のようなトレースを歩き出す。直ぐに一段目下で、幾筋ものシュプールが斜面に刻まれている。トレースを少し外れると膝辺りまでのラッセルとなる。雪質はあくまでパウダーだが、少し重いようだ。一段目の上まで上がると、入山口の白銀荘が見え、その奥には富良野盆地や上川平野、署寒別なども望めるようになる。雪をつけた針葉樹の森を過ぎると二段目で、上部はやや右寄りのトレースを辿る。
幸運な登山者達 二段上でほぼ森林限界となり、前方にはピークを目指す登山者達が目に入ってくる。そして、北東には富良野川を挟んで前十勝の崖状の南壁が迫り、一方、南西に目を転じると量感豊かな富良野岳が鎮座する。良く見ると、前十勝北西斜面や三段山西尾根に登山者の姿を見ることが出来る。これだけコンディションがいいと何処でも上がれるような気分になってくる。登山における天気要素の大きさを痛感させられる。最高のロケーションで、三段山初挑戦となった3人の幸運さに嫉妬してしまうほどである。私は5度目だが、過去4回の内、登頂出来たのはたった1回で、これほどの好天に巡り会ったこともない。この山、名は「三段」山だが、頂上と二段目の間にもう一段あって、正確には四段山というべき地形である。勿論、地形図からもその山容を読み取ることが出来る。ハイマツも雪の下で、白一色の世界が広がる。ホワイトアウトにでもなれば自分の位置が何処なのか、全く分からなくなるような景観である。
余裕のYokoさん 三段目付近からは、風の影響で雪面がガリガリしていたり、吹きだまっていたりするのが常だが、雪質は比較的安定しているようだ。ほぼ夏道に沿ったピーク直登ルートを辿るが、右手に通称「廊下」を見る頃から傾斜が出てきてジグを切りながらの登高となる。雪も流石に固くなり、トレースに深みはない。風で飛ばされてしまうのだろう。今年初スキーのTorimotoさんが快調に先を行く。Yokoさんも初心者とは思えないスキーさばきを見せている。特に、傾斜のあるところでのキックターンなどは難しいものだが、難儀している様子はない。直下で先を上がっていた登山者達が歓声とともに滑り下りてくる。転倒者もいるが、山スキーではそれもまた御愛嬌である。稜線まで上がってしまうと、頂上は直ぐそこである。白銀荘を出発して2時間少々で立派なエビの尻尾を付けた山頂標識に辿りつく。少しガスが出て風も僅かにあるが、1748メートルという標高を考えると間違いなく好天の部類である。
上部は難行苦行 ピーク東の窪地でランチタイム。眼下には安政火口が、そして、対岸のD尾根も望め、そこには主稜線を目指す登山者の姿もある。時折、ガスが切れて上ホロカメットク山の荒々しい西壁が浮かび上がる。クライミングを中心としたバリエーションルートが豊富なエリアで、山岳会の冬季訓練などでもよく登られているようである。ただ、近年、大きな雪崩事故が発生しており、入山には相応の技術と経験、判断力が必須条件である。下降は稜線を少し西に下がった所から浅い沢形を滑り下りる。登高時、見た目には軽そうな雪だったが実際は重く深い。加えてシュプールがいたるところについており、スキーコントロールは難しい。案の定、転倒シーンが続出するが、楽しさは格別である。緩斜面はスキーが滑らず「下降ラッセル」も度々である。それでも、三段目辺りまで降りると雪が次第に軽くなるのを感じる。二段目から下はそれが顕著となり、深さも増すので急斜面の下りでは肩まで雪煙が舞いあがる。
スキーの優位性 樹林帯のリュージュコースのようなトレースを滑り抜けるともう一段目上で、ここで上を目指すボーダーの若者パーティに会う。全員が足元はスノーシューだが、固いトレースが彼らの登高を容易にしているようだ。それにしても、時間は既に13時を回っており、早立ちの山行セオリーからするとレッドカードものである。ただ、現実には天気が終日安定していれば、時間的には登頂も可能なルートではある。一段目をやや右からショートターンで滑り降りる。そのまま、降りてしまうのも勿体ないのでここに荷をデポして登り返すことにする。空身で上がっていくと、前述のボーダー軍団が二段目の斜面でもがいていた。トレースをそのまま辿れば問題はなかったはずだが、それを外れて深雪の壁に取り付いたようだ。彼らのもがきようは見ている私達が気の毒になるほどで、深雪パウダーにおけるスノーシューの限界性とスキーのアドバンテージを痛感させられたものである。
こんな贅沢して 申し訳ないとは思ったが、ここでは随分と笑わせてもらった。二段目上から滑降を開始する。ここはやや東側の無傷な斜面を選んで降りる。下で仲間の到着を待つ。こと、滑りだけに限定して装備を見た場合、私の兼用靴プラスディアミールの組み合わせが最もマッチしており、他の3人はプラブーツなので苦戦するのは当然である。特に、2シーズン目のTorimotoさんと今季から始めたYokoさんはそのキャリアを考えると、上出来といえるだろう。私も何度か転倒しながら楽しい時間を共有する。一段目下のザックを回収し、一気に白銀荘に戻ったのは15時少し前。美味しい美味しい4時間スキー山行を終える。アフタースキーは温泉に浸かり身体を温める。男3人、口をつくのは「こんな贅沢していいのかなあ〜」と。いつものことながら、白銀荘は食事の提供こそないものの、温泉付きの綺麗な施設で一泊2750円は安すぎる。連泊して周辺の山を滑りつくすのもいいだろう。
山がむすぶ友情 5時頃から食堂で早めの夕食をとる。この施設は自炊だが、ガスから食器の類まで揃っていて、食材と箸と調味料さえ用意すればいいのだから便利である。ただ、食堂兼キッチンが狭いので使用方には気配りが必要である。食事係の私が持ち込んだおでんとYokoさん手作りのサラダとつまみ各種を食しながら酒を飲む。性別や年齢を超えて、山という共通項だけで会話が弾む。だが、ベースとなる人柄に魅力なくしてそれは成立しない。結局、ベットに潜り込んだのは22時くらいで、翌日の心配もする暇もないうちに眠りに落ちていた。
この夜は嬉しい再会もあった。私が岳連の指導者研修を受けていた時の先生にお会いしたことである。もう3年ほども前になるが、多岐にわたる知識や技術に舌を巻いたものだった。御無沙汰をお詫びして御挨拶をしたが、私のことをしっかりと覚えていてくれた。それはそれで感激だが、その理由が劣等生ゆえだけに恥ずかしくもあった。
■山行年月
2010.02.13(土)
■天気
■同行者
Torimotoさん
Oginoさん
Yokoさん
■山行形態
積雪期登山
■コース:往路/帰路
白銀荘コース
白銀荘から前十勝 クッキリトレース
一段目斜面 一段目上部
樹間から前十勝 二段目斜面
二段目登高中 富良野岳遠望
二段上から前十勝 二段目から頂上
先を上がるTさん Oさん登高中
山頂標識 頂上風景
安政火口 上ホロカメットク
シュプール 華麗な滑りのOさん
一段目から白銀荘 GPSトラック
コースタイム
自宅午前06時15分出発
地点分岐等 時間
白銀荘 10:20
二段目 11:20
三段山 12:30
所要時間 2:10
三段山 13:05
二段目 13:25
一段目 13:30
二段目 14:25
白銀荘 14:45
所要時間 1:40
吹上温泉白銀荘宿泊