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235.天狗岳(北大雪/1553M)
ハイマツ尾根の烈風に耐えて3度目の正直なるも有明山は予定のキャンセル
相性良くない山 山にも相性というものがあるとすれば、北大雪の天狗岳などはさしずめ「それ」が良くないということになる。この山、過去2度挑戦しているがいずれも敗退している(07年は悪天で小天狗まで、09年は同行者が体調不良で1468JP直下まで)。今回は、3度目の正直とするべくリベンジ山行である。但し、天気予報はあまり良くなくて、2度あることは3度ある可能性も大きいのである。
深夜に車を走らせ、登山口となる北大雪スキー場に着いたのが午前4時30分。星は出ているが、外は吹雪模様である。本当は、早立ちして有明山まで足を伸ばしたいのだが、とても出る気にはなれない。様子を見ること2時間、周囲が明るくなり、風雪も少し弱まったので出発することにする。今季、北大雪スキー場は営業を休止しているが、ゲレンデ下部は何度か圧雪車が入っているようで、ラッセルは全く不要である。
撤退理由思案中 緩斜面まで上がってしまうと、雪面が所々氷化している。数日前の暖気で溶けた雪が直後の冷え込みで一気に氷化したようだ。完全に陽も上がり、ヘッデンはその任務を終えるが、風は依然強くゴーグルは外せない。スキーコース中、最大の急斜面に取り付く。下部はソコソコパウダーだが、中ほどから上は吹溜りやクラスト面が交互に出てくる。雪面の状態が一様ではないので下りは難儀すること必至である。時々、右手の樹林帯から唸るような風音が聞こえてくる。「今日も小天狗までかなあ〜」、そんなことを思いながらゆっくりと上がっていく。早くも撤退理由をあれこれ考える軟弱な自分がいる。小天狗までの緩斜面はリフト下を辿るが、動かないリフト、人気のない施設は「祭りのあと」の寂しさを実感する。2時間少々で小天狗で、大きな反射板が見えてくる。強い風とシュカプラの中に身を置き進退を検討するが、視界は200メートルほどあるので、とりあえず先に進む。
鞍部でツボ足に 反射板を過ぎると平坦なハイマツ尾根だが、風の通り道らしく一段と風が強まる。バランスでも崩そうものならアッという間に飛ばされてしまう。事実、2度ほど飛ばされそうになる。なにせ、雪面は固く歪んでおり、そこかしこにハイマツが顔を出し、真直ぐ歩くのが難しいくらいなのである。コースサインを付けながら何とか樹木立つ尾根に辿りつく。稜線上はどれほど凄いことになっているか‥。やっぱりダメかという思いが強まってくるものの、1468Jまでは視界もあり、薄いが日射しもあるので行くしかないと決める。1468J手前の鞍部でスキーをデポする。というのも、尾根上の雪面が固くてツボでも充分に登高可能であることや、そもそも1468J以降はスキーを使えないと考えていたこともあり、早めの決断となった。クラストした雪面をキックステップを切りながら快調に1468Jまで上がるが、目指す天狗岳はまだガスの中である。風は心配していたほどでもなく、撤退理由は見当たらない。
ない三角点探す ここからは小さなギャップが続くが、風が弱い分、雪も柔らかく、時々膝上まで踏み抜いてしまう。ナイフリッジという訳でもないのでスキーも使えそうで、早めの決断は失敗だった。1468Jと天狗岳の中間付近でようやく頂上が見えてくる。たおやかで小さい双耳峰である。一旦5メートルほど下がり、最後は傾斜がやや強まるが、アイゼンもピッケルも出番はない。そこを登りきると待望のピークが奥に見えてくる。辺りは、岩といわずハイマツといわず、厳しい風雪を物語るように立派なエビの尻尾を付けている。流石に左右の斜面はきつくなり、やや南側斜面を慎重に辿ると黄色い山頂標識のあるピークである。風雪に耐えた祠が崩れ落ちそうな狭い場所にへばり付いている。山頂標識の付近で固い雪を掘って三角点を探すが出てこない。おかしいなあ〜と思いながら地形図を良く見ると、三角点マークがないではないか。あると思い込むとこんなものである。
足跡なき不思議 ここまで約4時間。さて、有明山をどうするか‥。時間的には問題なく、天気が良くて山でも見えているのなら迷わず行くが、肝心の山は姿を見せてはくれない。100メートル以上のアップダウンも堪えるに違いない。結局、天狗岳登頂という当初の目的は達成されたこともあり、欲張らずここから引き返すことにする。いかにも軟弱な私らしい判断ではあるが、有明山を積雪期に北尾根から登っているという事実も背景的要因といえるだろう。
帰路についてほどなく1468Jに人影を見る。動いているようで動いていないようでもあり、木と見誤ったかと思っていたが、やがてスキーを履いた3人パーティが現れる。その一人が、「デポされたスキーを見たが足跡がないので不思議に思った」というではないか。私も思わぬところで他人様に心配をおかけしたようである。彼等も私同様に有明狙いとのことだが、果たして突き進むのだろうか。
風の怖さを痛感 1468Jからスキーデポ地に戻り行動食を摂る。待ち受ける烈風ゾーンを空腹では切り抜けられないからだ。救いは登高時より視界が改善されてことで、反射板も明瞭に見えている。が、風は全く衰えていない。風上に身体を倒しストックをしっかりつきながら難所を突破する。風速は20メートル/(秒)近くはありそうである。こんな風が細い稜線上で吹かれたものなら進退極まること間違いなしであろう。風の怖さを思い知らされる。小天狗まで戻りようやく緊張感から解放される。シールを外しながらコース標識を見るが、モノトーンの世界のそこだけにカラフルさを見る。緩斜面のやや左側の樹林帯寄りが雪質が比較的いいのでそこにルートをとる。だが、調子に乗ってスピードを上げようものなら直ぐにバランスを崩して転倒してしまう。斜滑降山回りターンも交えながら急斜面の中間辺りまで降りる。そこからは雪質が安定しているので、ロング・ショートターンを交互に繰り返す。ザックにくくりつけたデポ旗が風になびきバタバタと音を立てている。
有明天狗を縦走 平坦地から最後の斜面を気持ち良く滑り降りると山行もエンディングを迎える。時間も早いので、空身で下部斜面を1〜2本とも思ったが、一度萎えた気持ちを再度アップするのは難しく、後始末をして車中でランチを摂る。やがて、前述の3人パーティが滑り降りてくる。どうやら、彼等も天狗岳までだったようである。
2007年以来の宿題を果たし心は満たされていたが、早くも次なる課題が浮かび上がってくる。天狗岳と有明山を繋ぐ一方通行的スキー登山である。但し、相互の登山口間(約7キロ)の足をどう確保するかという問題がある。通行量のある国道を歩くのは怖いので、出来れば複数で入りたいものである。
翌日は北見峠からチトカニウシ山を予定しているので、一旦、上川の市街まで降りて食料などを買い込み「道の駅しらたき」まで戻る。ここは、高速道インターに併設されたユニークな道の駅。夜を徹して走り回る除雪車の黄色い回転灯が眠りを妨げる程度で、意外と静かな夜を過ごすことになる。
■山行年月
2010.01.23(土)
■天気
曇ときどき雪
■同行者
単独
■山行形態
積雪期登山
■コース:往路/帰路
北大雪スキー場
小天狗の反射板 ゲレンデ方向
強風のハイマツ尾根 コルから1468J
稜線から天狗岳 稜線から1468J
本峰 立派なエビの尻尾
祠@ 山頂標識@
山頂標識A 祠A
1468Jからコル コース標識
リフト運転室 動かぬリフト
中央急斜面 GPSトラック
コースタイム
自宅午前01時05分出発
地点分岐等 時間
登山口Co665p 6:30
小天狗 8:40
1468J 9:35
天狗岳 10:25
所要時間 3:55
天狗岳 10:45
1468J 11:05
小天狗 11:50
登山口Co665p 12:25
所要時間 1:40
道の駅しらたき車中泊