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228.ウコタキヌプリ(道東山域/747M)
スケートリンク状態の林道奥深くに白糠丘陵の最高峰は静かに佇んでいた
日高以外にも山 十勝といえば日高であり東大雪というのが常識だが、ではこの他に山がないのかといえば、数は少ないがしっかりある。今回チャレンジするウコタキヌプリもその一つで、標高こそ800メートルにも満たないが、「本別、足寄、白糠の三町にまたがる白糠丘陵の最高峰」(現地案内板)である。山名の由来は、アイヌ語で「二つの山がくっついて立っている山」とのことで、地形図からも頂上部の容は双耳峰然としていることがうかがえる。
本別の市街地で国道242号線に別れを告げ、本別川沿いのオネトップ林道に分け入る。道路は数日前の雨でスケートリンク状態なので、超スロードライブを強いられる。途中、「幽仙峡」と名のついた渓谷を抜けるのだが、これがどうして、中々風情があるのだ。落葉の絨毯の上に立つ葉を落とした樹木、時に深く時に浅い谷、枝沢から流入する滝、蛇行する青白い流れ、意外な景観に心を奪われてしまう。隠れた紅葉スポットとでもいえようか。
命がけの登山! 本別の市街地から17キロほどで林道は東から西に屈曲するが、そこから東に雨後滝山林道が伸びている。ゲートがあり、ウコタキヌプリの案内板も設置されている。笑ってしまったのは、「狩猟解禁期間には多くのハンターが入山しているので登山等は命がけとなる。注意!」という記述。数多の案内板あれどこれはユニークである。ゲートは施錠されていないが、雪で覆われた道路状況がイマイチ把握できないので、ここに車をデポし長靴プラス簡易アイゼンで歩きだす。雪面は固く靴が埋まることはないので歩きやすい。10分ほどで二股だが、道なりに右に進みコンクリート橋を渡る。林道はここで終わり、川沿いに進んでいくとウコタキヌプリの案内標識に出会う。雪でどこが踏跡かはっきりしない。幸い流れは浅く、適当に歩いていく。いたるところにピンクテープがぶら下がり、煩わしいくらいである。時々、地形図を見ながら尾根取付ポイントを見失わないように気を使う。
赤いルート標識 林道終点から15分ほどで、木の枝に「登山道はこちら」というルート案内がかけられていて、ほどなく、左手尾根の末端に赤いルート標識を見る。ここからは、造材道が登路となるが、赤いルート標識が頻繁に登場するので笑ってしまう。15分も上がると、町境である尾根の背に出る。雪は少しずつ多くなり、靴も埋まりだすが、こんな時は鹿の足跡が助けてくれる。彼らのそれは雪を締めてくれるので歩きやすいのである。時折、鹿の鳴き声も聞こえてくるので、それに呼応するかのように大声を出す。造材道はCo550で終わり、そこからCo650付近までは、コース中最大の傾斜で、何度かジグ登高となる。再び緩やかとなると前方が開け出してくるが、風も冷たいのでアウターを着込む。Co710はJCで、コースはやや北寄りに変わる。尾根の左は針葉樹、右は笹原の中にカンバと、対照的な植生である。右手には白糠丘陵地が広がり、その奥には太平洋を望むことが出来る。海がこんなに近いなんて‥。
最高点への拘り 鹿達に導かれながら笹の急斜面を登ると三角点のあるウコタキヌプリ南峰である。木製の山頂標識には、上部にニペソツ山や雌阿寒岳の方向を示す矢印がつけられているが、ニペソツの西方向は木が邪魔をして展望はあまり良くない。もっとも、ニペやウペペは雲の中で、樹間から然別湖周辺の低山が見えるだけである。一方、雌阿寒と阿寒富士は良く見えていて、その白さが際立っている。三角点案内表示はあるが、肝心の三角点標柱は1メートル近く離れた雪の中にあった。ここから下山という手もあるが、やはり最高点のある北峰まで行ってみたいという誘惑には勝てない。小休止の後、北峰へ向けて出発する。カンバの疎林を鞍部めがけて適当に降りていくと北電の反射板2基があり、片方は西を、もう片方は東を向いている。いつも山中で構造物に出会うと、何か異次元空間に迷い込んだような気分になるが、今回もそうである。ちょっとした小公園といった趣である。
鹿も警戒心解く 僅か100メートルほどの下降だが、感覚的にはそれ以上降りた感じなので登り返しが辛そうである。それでも雪が少なめなので、思ったよりも登りやすい。半ばあたりで、後ろから鹿の声が聞こえたので振り返ってみると、2頭の鹿が南峰の北斜面をトラバース中だった。立派な体躯に感心しつつ、南北に長い頂稜の南端まで上がると頂上は指呼の距離。このあたりには鹿が寝そべった跡が数箇所見られる。下は笹で見晴らしも良く、比較的平坦とくれば鹿ならずとも警戒心を解くに違いない。その姿をイメージしながら歩いていくと747メートルの最高点・北峰だった。南峰よりは、僅かに北方向の眺望がいいだけで基本的に変化はない。東側の白糠側山域にも造材道がいたるところに伸びているのを見ると、その方向からの登頂ルートも考えられそうである。カンバの枝に、黄色地に黒色文字でウコタキヌプリと書かれた標識が控えめにかけられていた。
南峰まで戻りささやかなランチタイム。
難所は林道走行 復路も往路を辿るが、気温が僅かに上昇しているのだろうか、雪がやや緩んだ感じである。その分、スリップしたり長靴が埋まるシーンが多くなる。それでもゲートまで50分だから、やはり易しい山である。勿論、藪山を専科とされる向きにもそれなりの満足感を味あわせてくれる山でもある。オネトップ林道本別側入口には鹿避ゲートが設置されている。朝は解放されていたのでそのままスルー出来たが、帰りには閉じられていた。「またしても閉じ込められたか!」と一瞬不安が過ったが、鎖を巻いていただけだった。無事に脱出し安堵の胸をなでおろす。それにしても、林道のツルツル路面には緊張させられた。今回の山行、一番の難所は迷うことなくそこにあったといえるだろう。本別の市街地手前には「本別公園」があり、義経山もある。20年ほども前になるが、ここで労働組合のイベントが開かれ、当時、役員だった私もステージ背景や看板などを作ったことを思い出す。月並みだが、光陰矢の如しである。
■山行年月
2009.12.08(火)
■天気
■同行者
単独
■山行形態
積雪期登山
■コース:往路/帰路
雨後滝山林道・本別川
★コースタイム
自宅午前08時15分出発
地点分岐等 時間
林道ゲート 9:50
尾根取付 10:20
南峰 11:15
11:25
北峰 11:40
所要時間 1:55
北峰 11:45
南峰 12:00
12:15
尾根取付 12:45
林道ゲート 13:05
所要時間 1:20
自宅午後02時30分到着
ゲート横案内板 本別沢
ルート案内板 尾根取付の標識
登路の造材道 Co550付近
逆さまのルート案内 710JC付近
710JCから頂上 頂上風景
埋もれる三角点 山岳展望標識
北峰と阿寒山塊 反射板と北峰
反射板基部から 南峰北斜面
北峰風景 北峰から南望
北峰から東望 GPSトラック