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218.摩周岳・西別岳(阿寒山域/摩周岳857M/西別岳799.8M)
20キロの距離移動にバテバテも終日美しさと楽しさ満載の山旅でした
紅葉の名勝地の一つに大雪愛山渓温泉がある。そこを起点に安足間岳から沼ノ平を周遊するプランを立てるが、お天気がどうも不安定である。10月上旬、寒いのは問題ないのだが、嫌なのは「雷注意報」が発令されていることで、森林限界から上の登高・下降が多く、当然ながらそこには逃げ場がない。同行者がいることもあり、安全を期して、好天の阿寒山域「摩周岳・西別岳」プチ縦走に切り替える。
親子羆の道横断 早朝4時過ぎ、いまだ漆黒の闇を月灯が切り裂く。川霧に包まれた国道を一路、登山口の摩周湖第一展望台へと車を走らせる。登山前の3時間弱のドライブ、いつもなら退屈な時間だが、KEIさんと一緒なのでそれもまた楽しい。国道241号線「足寄峠」手前で、道路を横断する親子羆に出会う。自然の中で羆を見るのは初めてのKEIさん、その口から驚きの声が上がったことは言うまでもない。冬眠まで2カ月ほどだろうか、せっせと養分を取り込んでいるらしく、遠目にも丸々と肥え太っていた。ハプニングもあり、早めに快晴の登山口に到着する。登山者専用の駐車スペースに車を止め、歩きだしたのが7時15分。このコースは摩周湖を左足元に見ながら、反時計回りに辿るもので、歩き始めて直ぐに摩周ブルーの湖面と荒々しい摩周岳がドーンと視界に飛び込んでくる。私は1999年10月に一度訪れており今回が2回目。分かってはいるが感嘆の声が上がってしまう。KEIさんに至っては、摩周湖を見るのが初めてというのだから(最初はガスで視界不良)、「キレイ!」連発は当然である。
抜き打ちテスト 広く笹が刈られた登山道はとても歩きやすく、起伏もあまりないので登山道と言うよりは散歩道といった趣である。摩周湖の遥か北奥には斜里岳が雄大に東西に裾野を広げている。後方から鈴の音とともに女性パーティが現れたので先を譲る。地形図527標高点付近で抜き打ちテストをする。問題は「現在地は何処」というもの。意識して歩いていないと現在地を特定するのは中々難しいものである。KEIさんも頭をひねる。そこで、クロスベアリング法(交叉方位法)の出番である。角度的にはあまり差がなくて辛いが、摩周岳と登山道上680コブの角度を測定し、それぞれから方位線を引き交叉したところが現在地、というものである。角度差のある明確な対象物がある場合、この測定方法は有効だが、山の中ではほとんどのケースでそれはない。その限界性も含めて説明する。だらだらと下り、カンバの並木道を登り返すと680コブで、コースは北東から南東に進路を変え、同時に外輪山を離れる。今度は東に西別岳が望めるようになり、右足元にはあくまで平坦な釧根台地が広がる。
距離表示は有効 外輪山のカンバの幹の白と葉の黄色、そして、僅かに波立つ湖面、浮かぶ中島、見事なコントラストである。コースの所々、やや見晴らしの良いところに距離を表示した案内標識がある。山で距離を表示されても実用性は乏しいのだが、この登山コースに限ってはとても有効である。意地悪く、地形図641標高点で再び現在地テスト(笑)。ここは登山道が北から北東に屈曲する所で、そういう顕著な変化を見逃さないように話す。2時間少々で665標高点の摩周岳分岐に到着。貴重品だけを持って西別岳に向かう。何処までも整備が行きとどいた登山道を直進し、Co654標高点手前からコースは南東に折れる。少し下り、鞍部から西別岳の北西尾根に乗る。カンバの中の緩やかな登りが続くが、Co712標高点まで上がると、背後には摩周岳の東側、所謂、裏摩周が視界に入り、肩の奥に西別岳のピークが見えてくる。分岐から随分距離があるような気がしたが、ここまで上がると指呼の距離である。肩には「又牛別岳」という立派な名前がつけられていた。但し、看板は古くて手作りだった。
山頂風景は庭園 ピークへの登りでやや傾斜が強くなり、「登山道工事中」の立札が現れたりする。どんなひどいことになっているかと思ったが、普通と変わらぬ登山道が頂上まで続いていた。頂上には立派すぎる(?)山頂標識があり、どこかの庭園のように石が敷き詰められていた。ここまで人の手が加えられた山頂風景はいかがなものだろうか。直下に工事関係者のテントが張られ、石の階段でも作るのか、沢山の石が用意され工事用の一輪車もあった。この山は標茶山岳会が管理しているようだが、財政的にも豊かなようである。西別岳から東には稜線伝いに登山道が伸びており、787Jpリスケ山付近には登山者の姿も認めることが出来る。こちらは西別小屋コースで、2004年10月にガスの中を上がってきたことを思い出す。東奥には武佐岳や標津岳、俣落岳なども遠望できるが、小ピークがごちゃついている印象である。およそ5分ほどで西別岳を後にするが、どうも山頂標識のあの寄席文字は好きになれない。話は脱線するが、最近は、書体の持つイメージなどお構いなしにそれが使われる気がする。癖のあるポップ文字とか寄席文字は使い方に注意が必要だと思う。
直下急登に喘ぐ 往路を辿り40分弱で摩周岳分岐に戻ると、そこには私達のザックの他にデポされているそれがあった。再びザックを背負い摩周岳に向かう。今度は摩周岳の爆裂火口を左に見ながらカンバ林を行く。最初は平坦だが、次第に傾斜が増してくる。所々に左側への踏み跡があり、行ってみると足元はスパッと切れ落ちて爆裂火口の全景を目にすることが出来る。勿論、右手を見上げるとピークも視界に入ってくる。KEIさんに落ちないように言うが、「落ちて火口の底で暮らすのもいい」などと冗談を言うものだから笑ってしまう。前述したザックの持ち主と行き違う。ずーっと平坦なコースだったこともあり、ピーク直下の急登は流石に堪えてしまった。喘ぎながら登り、頂上手前でKEIさんに先に上がってもらう。KEIさんの歓声とともに11時45分、摩周の高みに立つ。少し風はあるが、360度の大眺望はKEIさんならずとも声が上がるだろう。第一展望台から西別岳、そして、摩周岳まで。その移動距離に驚いてしまう。一歩一歩の積み重ねることの意味は実に大きいいと思う。
マシュウブルー 銀色に輝く弟子屈の市街地と奥の阿寒の山並、北西の藻琴山と屈斜路湖、裏摩周と北東奥の斜里岳‥。絶景ではあるが、主役は摩周湖のコバルトブルーの湖面である。北東の855ピークを挟むように北東・南西に長い摩周湖。私達が普段目にする第一展望台からのそのイメージとはやや異なる。頂上でゆっくりランチタイムとも思ったが、風があるので一気に分岐まで降りてしまう。いつもよりは質素なそれとなってしまったが、それでもポカポカとした日射しのもとでカップラーメンとコーヒーを頂く。やはり、美味しくて幸せな一時である。あ、ノンアルコールビールも(笑)。復路はある事情があり、スピードアップを図るが、KEIさんは遅れることはない。20キロ近い移動距離を考えると疲れもあると思うのだが、そんなそぶりは微塵も見せない。彼女の脚力も平均以上のものがあるようだ。午後から雲が出て、摩周湖に日射しは届かない。波立つ黒い湖面からは美しさが消え怖さが漂う。「ここでボートに乗る気にはなれない」などと話しながら、観光客で賑わう第一展望台に戻る。
グラデーション この日の山行には第二部がある。オンネトー湖での紅葉観賞である。短い日射しと競争するかのように車を走らせる。阿寒横断道路は蛇行しており、車酔いする人には辛いところである。紅葉見たさに何とか耐えたKEIさん、日没間際にオンネトー湖畔に滑りこむ。紅葉には少し早いが、雌阿寒と阿寒富士をクッキリと写し込む静かな湖面は息をのむ美しさである。摩周ブルーも見事だが、濃紺から岸近くのやや水色がかった変化する水の色はさながらグラデーションである。やがて、山と雲が少ずつ赤く染まるアーベントロートである。この時を待っていたとばかりに解説を交えながらカメラを構える人達。熱き常連さんの様である。私もEOS5Dと三脚を持ちこんで数カット撮影したが、鑑賞に耐えうるような作品にはチョイ足りないようだ。KEIさんも、木に登ったり、枝を伝ったりして撮影ポイントを探していた。満足のいく絵が撮れたならいいのだが‥。1時間近くオンネトー湖を楽しみ、可愛い鹿達に見送られて帰路につく。朝、月に見守られての出発となったが、帰りも月夜のドライブとなり、終日、美しさと楽しさに満ちた山行となった。
■山行年月
2009.10.05(月)
■天気
晴後曇
■同行者
KEIさん
■山行形態
夏道登山
■コース:往路/帰路
摩周湖第一展望台C
★コースタイム
自宅午前4時15分出発
地点分岐等 時間
第一展望台 7:15
摩周岳分岐 9:20
西別岳 10:15
所要時間 3:00
西別岳 10:20
摩周岳分岐 11:00
摩周岳 11:45
12:00
摩周岳分岐 12:30
13:20
第一展望台 14:40
所要時間 4:20
(0:50)
自宅18時45分到着
静寂な湖面 カンバのトンネル
登山道と西別岳 摩周岳
カンバと湖面 高速道路(?)
摩周分岐標識 又牛別岳から摩周岳
西別岳 西別岳山頂風景
西別小屋コース リスケ山と北東望
白樺並木の登山道 直下から摩周岳
摩周岳西面 山頂標識
眺望堪能 855Pと藻琴山
頂上から西別岳 裏摩周
紅葉と摩周ブルー GPSトラック