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 Vol.41            イーグル・アイ(2008年/アメリカ/角川エンタテイメント/118分)
■鑑賞日 2008.11.01(土) ■劇場名 シネマ太陽帯広
■作品データ
■監督 D・J・カルーソ
■キャスト ジェリー・ショー/シャイア・ラブーフ、レイチェル・ホロマン/ミシェル・モナハン、トーマス・モーガン/ビリー・ボブ・ソーントン、ゾーイ・ペレス/ロザリオ・ドーソン、カリスター/マイケル・チクリス、/イーサン・エンブリー、/アンソニー・マッキー、/アンソニー・アジジ、/キャメロン・ボイス
■ジャンル アクション
■あらすじ

コピーショップ勤務のジェリー・ショーは兄の葬式からシカゴの自宅に帰る途中ATMに立寄るが、何故か突然75万ドルが振り込まれていることに気付く。また自宅に着くと、部屋には軍事機材が所狭しと置かれており、その時ある女性から「30秒以内に逃げなければFBIが来る」という電話を受ける。何が何だか分からないジェリーは結局FBIに逮捕されてしまう。その頃、法律事務所で働くシングルマザーのレイチェル・ホロマンは1人息子サムをコンサートに向けて送り出し、友人と自由な時間を満喫していた。そんな彼女にも謎の女性から「店を出て黒のポルシェに乗れ」との電話が入る。そして、「指示通り行動しなければ愛息の命はない」とも。ここからジェリーとレイチェルのごく普通の生活は一変する。アリアという謎の女性に引き合わされた面識のない男と女。目的も知らせぬまま、次々と指示を伝え秒単位で行動させていくアリアは、二人を戻ることのできない恐怖へと巻き込んでいく。やがて、アリアが「国家の防衛」「危機管理」と密接に関係していることが分かってくるが、彼等に逃れる術はない‥。

■コメント

この映画の製作総指揮を執るのがスピルバーグだが、このところ彼の関わる映画は不評である。たまたま「映画の日」で料金は1000円也。「外れて元々」といった程度の期待感(?)しかなかったものである。おまけに、劇場は超満員で上階端から窮屈な鑑賞となってしまった。
映画は冒頭で、アメリカが大統領判断で中東のとある集落に現れたテロリストリーダーを誤爆するが、この作戦、コンピュータの分析・判断とは異なっていた。本作のストーリー上の布石ともいうべきシーンだが、このことは後になってみなければ分からない。あとは中盤過ぎまで、訳も分からず謎の女性アリアに翻弄されるジェリーとレイチェルが描かれる。観ている方もストレスを感じつつ、ただただノンストップアクションを眺めるだけである。それにしても、シカゴでのカーチェイスは見応えがあった。空を飛び激しくぶつかり合う車、秒単位での指示、誰かにコントロールされているかのように変わる信号、迫力満点で思わず体に力が入ってしまったくらいである。アリアの正体が「国家の防衛」のためにアメリカが秘密裏に導入したスーパーコンピュータであることがわかると、二人の任務も明らかになりだす。アリアのオペレータをしていた兄が彼女の暴走をくい止めるため作動ロックをかけ、それがもとで彼女に抹殺される。ロック解除のためには兄と同じ声紋を持つジェリーが必要だった。ロック解除の次にアリアが狙うもの、それはミスを繰り返す政府首脳達の一掃だった。折しも、レイチェルの息子サムは政府首脳達の前で演奏する。息子サムを助けるべく会場入りするレイチェルだが、彼女の首には、サムの楽器にもセットされた超高性能爆薬が仕掛けられていた。結論は後のお楽しみといったところだが、「人間vsコンピュータ」を描いた作品で、人間の武器はさしずめ「勇気」とか「愛」とか「正義感」だろうか。一方、コンピュータのそれは、携帯電話や防犯カメラ等、あらゆる情報である。セキュリティなどお構いなしで、個人データが完璧に把握される社会の恐ろしさを感じられずにはいられない。進化する情報化社会の中で起こりうる危機を描いた作品としては楽しめた部類である。観終わってみれば、それほど深みのある作品ではないが、この種の作品としては展開の妙は少なからず感じる。終わり方としては人間の良識と英知に期待する、これしかないのだが、モラルも品位もなく、知性に乏しくやたら感情的になる政治家達を見ていると、いっそのことコンピュータに判断を委ねた方がいいのではないかと思ったりもする。
ジェリー役のシャイア・ラブーフはスピルバーグ作品と縁が深い。「トランスフォーマー」や「インディ・ジョーンズ」などでもおなじみで、新ヒーロー誕生を思わせる売れっ子ぶりである。演技としては可もなし不可もなしといった印象だが、あの髭ずらは何とかならないのだろうか(笑)。ヒロインのミシェル・モナハンは何処かで観たなあと思っていたら、「MiV」のヒロインだった。本作では母親としての演技が主だったが、女性らしいシットリとした雰囲気を漂わせる女優さんで、彼女の演じるロマンスものを観てみたい気にさせられる。
作品の評価としては、眠気を催すことなく最後までスクリーンに釘ずけにさせられたという点において★4個とした。少し甘いかもしれません。

 Vol.42            レッドクリフ PartT(2008年/アメリカ・中国・日本他/東宝東和/145分)
■鑑賞日 2008.11.22(土) ■劇場名 シネマ太陽帯広
■作品データ
■監督 ジョン・ウー
■キャスト 周瑜/トニー・レオン、諸葛孔明/金城武、曹操/チャン・フォンイー、孫権/チャン・チェン、尚香/ビッキー・チャオ、趙雲/フー・ジュン、甘興/中村獅童、小喬/リン・チーリン、劉備/ユウ・ヨン
■ジャンル 歴史アクション
■あらすじ

西暦208年。曹操軍に追われる劉備軍は孫権軍と同盟を結ぶため、軍師の孔明を孫権のもとに遣わした。しかし孫権軍では曹操に脅威を感じているものの非戦を唱える臣下が多く、同盟は容易に成立しそうもない。そんな中、孔明は赤壁で孫権軍の司令官・周瑜と出会い、そのカリスマ性に魅了される。一方の周瑜も孔明の人柄と戦術眼に驚嘆し、その存在を意識するようになる。そして二人は信頼を深め、共に戦う事を決意する。だが連合軍の数はわずか6万、片や曹操の軍勢は80万で、その兵力の差は誰の目にも明らかだった。圧倒的な兵力で屈服を迫る曹操だが、彼には周瑜の妻、小喬に対する断ち難い想いもあった。そして、両軍は遂に激突する。

■コメント

「三国志」の舞台は漢と晋の間、魏、呉、蜀の三国並立時代である。平均的なイメージとしては、戦乱と激動、そして、天才軍師諸葛亮孔明の活躍であろうか。だが、予告編などを観ると、単なる歴史モノではなく、ロマンスも描いた「アクション・アドベンチャー超大作」というふれこみである。ここにも興行成績を重視する映画制作を感じ取ることができる。監督は「ブロークン・アロー」「フェイス・オフ」「ミッション:インホッシブル2」など、アクション映画の巨匠ジョン・ウーだが、正直なところ期待感はほとんどゼロ(失礼)。他に観るべき映画もなく、時間つぶしの感覚である。
映画は冒頭に、時代背景とか経過についての日本語説明が入る。これが字幕スーパーではなく映像としてスクリーンに映し出される。日本仕様の映像で、制作サイドの力の入れようが伝わってくるのは勿論だが、何より、三国志を全く知らなくても心配は無用という訳である。ただ、結果論的にはこれすら必要なかったという気もする。というのも、素材は三国志だが、それとは似て非なるもののように感じたからだ。さて、いくつかの重要なシーンについて触れておこう。まず、孔明が周瑜を説得する場面。同盟を結ぶための話し合いなどはほとんどない。いや、全くないといっていい。軍事訓練を見て、食事をして、琴の共演をする、それだけで二人の間では共闘が成立する。さしずめ、以心伝心といったところだろう。少ない会話と表情、そして、琴の音色だけが二人の心を現すのである。積極的な自己表現の欧米的精神文化の中では理解しがたいところである。二つ目は、周瑜と妻小喬の愛であり、小喬に横恋慕する魏王曹操の想いである。周瑜に戦う力を与え、大国の王曹操に戦争を決意させる女小喬。極めて重要な役どころとなるが、スリムな体型に長い髪、切れ長の目、性格は控え目、いかにも東洋的なたち振る舞いである。が、男をその気にさせるという意味ではやや線が細い。愛の描き方もどちらかと言えば、深く静かなそれだろう。しかし、これもまた動的な愛に慣れてしまった所以に違いない。小喬役はリン・チーリンという女優さんが演じているが、映画の内容からすると準主役級のはずだが、主要キャストでは後ろの方に名を連ねている。これはどうしたことだろうか‥。三つ目は戦争場面である。戦略や戦術は勿論、様々な策謀や駆け引きなどに注目が集まるところで、映画最大の山場といっていい。曹操が水上戦を仕掛けると見せかけ、その実、陸上から背後を突く。が、これを見抜いた孔明達は敵を誘い込み打ち破る。笛と旗一つで戦いの陣容が変化していく。マスゲームさながらの戦術(名前はあったような気がするが‥)展開には血なまぐさひとつなく、拍子ぬけしてしまった。天才軍師孔明の真価発揮という場面もなく、なんとなくダラダラとしたという感じを免れない。
キャストでは周瑜のトニー・レオンはまずまずだったが、孔明役の金城武はいただけなかった。計略に長けた戦争戦術の専門家としての重厚感とか有能性が伝わってこないのである。勿論、静かな演技がベースとなるだけに難しさを極めたことは想像に難くない。が、それにしてもである。なにやらただニヤついているだけという印象が強い。何故彼を起用するのか。考えられるのは語学の問題くらいしかないが‥。強面の中村獅童も、どうして彼がと言う感じで‥。小喬役のリン・チーリンは日本の女優さんより日本的な雰囲気を漂わせていて私としては好印象で、パートUの演技に期待である。
映画全体の展開としてもスピーディとはおおよそ言い難いそれで、アクションそのものも、いままでのジョン・ウー作品のイメージを期待するのは誤りである。全ては「パートU」のための長い長い予告編と表現したほうが適切かもしれない。それにしても145分は長かった。評価としては小喬に免じて★3個とした。