mysoarertown.com Cinema Diary(私の映画日記)                              2001.05 start/2005 02 01 renewal start
トップ  自己紹介  マイソアラ  登山トップ  ギャラリー  ブック  BBS リンク

マイソアラタウンはリンクフリーですが、予告なく閉鎖することがありますのでご了承下さい。

メッセージはこちらまで

copyrigrt(c)2001〜2004 shun1@ikeda All rights reserved

 Vol.37            ダークナイト(2008年/アメリカ/ワーナー・ブラザース/152分)
■鑑賞日 2008.08.24(日) ■劇場名 シネマ太陽帯広
■作品データ
■監督 クリストファー・ノーラン
■キャスト バットマン(ブルース・ウェイン)/クリスチャン・ベール、アルフレッド・ベニワーズ/マイケル・ケイン、ジョーカー/ヒース・レジャー、ジェームズ・ゴードン/ゲイリー・オールドマン、ハービー・デント/アーロン・エッカート、レイチェル・ドーズ/マギー・ギレンホール、ルーシャス・フォックス/モーガン・フリーマン
■ジャンル アクション
■あらすじ

悪のはびこるゴッサムシティ。ゴードン警部補や新任検事ハーベイ・デントの協力のもと、バットマンは街で起こる犯罪撲滅の成果を上げつつあった。だが、ジョーカーと名乗る謎の犯罪者の台頭により、街は再び混乱と狂気に包まれていく。彼は、マフィアたちに成り代わってバットマンを追い込む「ゲーム」を開始する。それは「バットマンが正体を明かさなければ、毎日市民を殺す」という卑劣なルールで、最強の敵を前に、バットマンはあらゆるハイテク技術を駆使しながら、信じるものすべてと戦わざるを得なくなっていく。無念にも、戦いの中ゴードン警部補は凶弾に倒れ、ブルースは遂にバットマンの正体を明かすことを決意する。記者会見に登場しようとするブルース、だが、それを制したのは“光の騎士”と慕われるデントの意外な行動だった。それにより、ジョーカーの目論見は頓挫、彼は逮捕され事件は解決したかにみえたが、デントとレイチェルが相次いで姿を消す。ゴッサムシティは本当の恐怖で満たされていく‥。

■コメント

映画のタイトルは「ダークナイト」だが、これはまごうことなきバットマン映画で「バットマンビギンズ」の続編である。正直なところ、私としてはアメコミ映画を劇場で観るという行為に関しては否定的である。構成や展開がパターン化し、薄っぺらく雑なイメージが拭えない。「わざわざ映画館まで行って観るまでも‥」となるのである。今まで映画館で観たそれといえば「ファンタステックC」と「ゴーストライダー」ぐらい。前者はジェシカ・アルバが観たくて、後者は単なる時間つぶしというのが鑑賞理由だ。そんな私だが、映画仲間の強い推薦があり、久々のアメコミ映画鑑賞となった。
さて、ダークナイトに話を戻そう。結論からいうと、152分という長さにもかかわらず、大きな破綻もなく単発でも充分に楽しめる内容だった。決め手となったのは悪役・ジョーカーの存在である。このジョーカーという人物、普通の悪役とはかなり毛色が違う。現金強奪も殺人も破壊も平気でするのだが、そのことは単なる手段にすぎないのだ。ゲーム感覚で平然と悪事を働く、その真の目的は人の「心」にあるのだ。彼には、危機が迫った時、生死の間際に立った時、人間は理性をかなぐり捨てて本能剥き出しにするものだ、という信念がある。映画の中では、そういったシーンが何度も描かれ、人々が彼の思惑通り変貌する様を見て喜びを見出すのである。例えば、正義の旗手デントが彼の術中に嵌り闇に落ちていったりするのである。その意味では、人々の本能や欲望等を刺激し意のままに操る恐るべきオルガナイザーなのである。彼にとっての恐怖とは、普遍性ある崇高な理念であり、何事にも屈しない高い精神性である。ともすると、派手なアクションに目が向きがちだが、映画に深み=重厚感を与えているのはこの精神性なのだと思う。
狂気の悪役・ジョーカーの前では、たとえバットマンでも影が薄いが、信頼すべき部下アルフレッドとルーシャスとともに悪と対決する。演じるのはマイケル・ケインとモーガン・フリーマン。全く贅沢な脇役で、彼等と一緒ならどんな苦境も打破できる気分にさせてくれる。ハイテク技術では、バットマンスーツ、バットマンカー、携帯電波盗聴装置等々が登場するが、いずれも想定の範囲内である。デント検事だが、これまた主役級のアーロン・エッカートが演じている。正義の旗手から後半は一転して悲しき復讐の鬼となる。恋人レイチェルを失い絶望にくれるデントの前にジョーカーが現れ彼をそう仕向けるのだ。ただし、ジョーカーがどのようにしたかは描かれない。ここは入れて欲しいシーンである。あと、事故により、顔左半分の肉が焼け落ちおぞましき姿になるが、このCGは良くできていたと思う。それから、レイチェル役のマギー・ギレンホール。とりたてて綺麗というのでも可愛いというのでもない。ブルース=バットマンが密かに思いを寄せ続ける女性としてはイマイチの感ありである。キャラも含めて、もう少し印象的な女優さんを起用して欲しかった。そういえば、スパイダーマンのキルストン・ダンストもパッとしないし、何かあるのかなあと‥。順序が逆になったが、主役のブルースはあまり印象がない。可もなし不可もなしといったところだろうか。
最後に展開について少し。気がついてみれば2時間30分経過していたというのが真相で、退屈させない流れだったといえる。不満があるとすれば、ジョーカーが警察に囚われの身にも関わらず、次々と事件が起こりゴッサムシティは大混乱に陥る。事件のどれもが綿密なプランニングと時間・人力が必要な筈で、この辺りの説明はない。やや唐突な感じは否めない。
デントの代わりに悪役を引き受け追われる身となるバットマンと生き続けるジョーカー。すでに続編の伏線は敷かれている。いずれにしても、この映画、私がイメージしていたバットマン映画を良い意味で裏切ってくれたといえる。

 Vol.38            ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝(2008年/アメリカ/ユニバーサル/112分)
■鑑賞日 2008.09.16(火) ■劇場名 シネマ太陽帯広
■作品データ
■監督 ロブ・コーエン
■キャスト リック・オコーネル/ブレンダン・フレイザー、エブリン・オコーネル/マリア・ベロ、皇帝ハン/ジェット・リー、ジョナサン・カナハン/ジョン・ハナー、ツイ・ユアン/ミッシェル・ヨー、アレックス・オコーネル/ルーク・フォード、リン/イザベラ・リョン
■ジャンル アクション・アドベンチャー
■あらすじ

1946年、ロンドン。幸せだが少し退屈な毎日を送っていたリックとエヴリンのオコーネル夫妻は、ある日、外務省に依頼されて「シャングリラの目」と呼ばれる巨大なブルーダイヤを返還するべく上海へとやって来る。そこで彼らは、勝手に大学を辞めて遺跡の発掘にいそしんでいた息子・アレックスと偶然再会。一緒にアレックスが発掘した皇帝のミイラを見学しに向かうが、皇帝の復活を目論むヤン将軍に襲われてしまう。「シャングリラの目」を手にしたヤン将軍は、秘宝の力で皇帝のミイラを目覚めさせることに成功する。オコーネル一家は、謎の女性リンと共に皇帝の世界征服を阻止するべく、ヒマラヤから万里の長城へと冒険を始める。強大なパワーを手にした皇帝と彼に操られるミイラの大軍。窮地に追い込まれるオコーネル一家と仲間達。果たして、彼等は皇帝の野望を阻止できるのか‥。

■コメント

この映画は、「失われた砂漠の都(99年)」「黄金のピラミッド(01)」に続く、アクション・アドベンチャー「ハムナプトラ」シリーズの第3作目である。インディジョーンズシリーズなどと同様で、エンディングは何となく想像できる訳で、専ら、設定やキャスト、そこに至る展開などがが関心事となり、映画の評価もまたこの部分がポイントになる。
今回の舞台は、第二次世界大戦終戦直後の中国。歴史的には、中華民国政府の方向性を巡って、蒋介石率いる国民政府と共産党が対立し、国共内戦が再開した年である。混乱した国内事情が背景にあり、ヤン将軍が秩序の回復と支配強化を狙い、皇帝を復活させその力を利用しようと画策する展開で、直接、国共内戦に触れることはないが、史実を踏まえた脚本となっている。この辺りの設定には感心させられるばかりである。そして、皇帝復活のカギとなるのが秘宝「シャングリラの目」で、英国から中国へ届けるのがオコーネル夫妻なのである。「冒険はこりごり」といいつつも引退するには早すぎるという雰囲気がよく出ていて面白い。また、皇帝のミイラを発見するのが留学中のはずの息子アレックスで、蛙の子はやはり蛙だったようだ。不幸にも蘇ってしまう皇帝と彼のミイラ軍団、そして、オコーネル一家とともに皇帝と対決する呪術師ツイとリンの母子。あとは、悠久の大地を舞台に繰り広げられる闘いに目が向く。印象的なシーンをいくつかあげてみると‥。復活した皇帝とオコーネル達の上海街中でのチェイスシーン。姿を陶器に変えられた中国皇帝や兵士が、モゾモゾと甦るシーンは不気味さ極まりないし、朽ちて崩れ落ちた鎧の下からのぞかせる皇帝の顔は焼けただれ、兵士たちも骸骨というおぞましさ。また、不死の力を身に付けた皇帝が、頭が3つの火を噴くドラゴンに化けたり、巨大な獣に変身したり、骸骨の大軍の襲撃、雪の怪物など、CGIを駆使したモンスター達が次々と登場するのも見所のひとつである。様々なアイテムも登場するが、「シャングリラの目」とともに重要なそれが皇帝を倒せる唯一の武器「魔法の龍剣」である。勿論、ヒマヤラや万里の長城が舞台だけにスケール感も満点である。ただ、アレモコレモと欲張った分、詰め込み過ぎの感無きにしも非ずである。ユーモアやコメディ的要素もあり、笑えるシーンもあるがこれに関しては賛否両論あるだろう。ただ、アドベンチャー映画としては夢やロマン、野望、そして、アクションとともに不可欠な要素なのかもしれない。例えば、愛についてはツイとリンの母子だろう。彼女達は不老不死という設定なのだが、その理由は皇帝の復活を阻止する役割を負っているからだった。母には皇帝の副官との愛があり、娘にはアレックスとの恋がある。形は異なるものの、エンディングで二つの愛が成就するのも微笑ましい。
キャストについて少々。リック役のブレンダン・ブレイザーは経年を感じさせない若さで、留学するような息子の親とは思えない不自然さが残った。これに対し、エブリン役のマリア・ベロは失礼ながら老けたイメージでパッとしない。レイチェル・ワイズのような色気とか若さが欲しかった。ジョナサン役のジョン・ハナーは相変わらずのとぼけ役でいい味を出していたが、宿敵の皇帝役を演じるジェット・リーは変身シーンが多いせいか、生身の存在感が希薄なものになってしまった感が否めない。
正直なところ、前2作品に比べると質は落ちるし、何故、砂漠から中国なのか、映画に系統性や合理性を求める向きにはお勧めできない。家族で気軽に楽しめる作品としてはギリギリの出来といったところだろう。★3個が妥当か。