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 Vol.3             トランスフォーマー (2007年/アメリカ/144分)
■鑑賞日 2007.08.24(土) ■劇場名 シネマ太陽帯広
■作品データ
■監督 マイケル・ベイ(製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ、マイケル・ベイ他)
■キャスト シア・ラブーフ、ミーガン・フォックス、タイリース、ジョン・ヴォイト、アンソニー・アンダーソン
■ジャンル SF
■あらすじ  物語は、2003年の火星探知機ビークル2号の事故から始まる。その事故の裏には、NASAが封印した最後の交信として残されたある映像があり、それこそが人類への唯一の警告だった。今、南極海の厚い氷の下で、灼熱のカタールで、パリや東京、アメリカの都市、そしてエアフォース・ワンの機内で想像を絶する現象が同時多発する…。
探検家を祖先に持つサムは冴えない高校生。やっとのことでオンボロのスポーツカーを手に入れたものの、同じ高校のミカエラを家に送る途中に車はエンスト。せっかくの関係を深めるチャンスもどこかしまらない。その日の夜、彼のスポーツカーが突然家から走り去った。自動車泥棒だと思い必死で追いかけるサム。その先で彼は常識を疑うような光景を目にする。それは、巨大なロボットが歩き回る姿だった…。
■コメント

 元来がSF好きの私。なのでこの「トランスフォーマー」も迷うことなく映画館に足を運んだ。スティーブン・スピルバーグとマイケル・ベイという組み合わせに魅せられたこともある。でも、恥ずかしいことに、日本製のオモチャがオリジナルだと知ったのは映画鑑賞後だった。80年代に日本生まれのこのアニメがアメリカで圧倒的な人気を得て、シリーズは13作も作られているというのだから驚きだ。子供達の幼年期と重なるのだが、私には全く記憶が無い。
要は、その辺にある乗り物やメカが実は宇宙から来た生命体で、変形してロボット型になるというもの。これらをまとめて「トランスフォーマー」と呼んでいる。このトランスフォーマーの中に正義と悪のグループがあって、それぞれ「オートボッツ」と「ディセプティコン」という名がついている。この正義と悪の戦いが、彼らの故郷の星から地球に舞台を移して繰り広げられていく、というのが基本設定だ。映画のストーリー展開も同様だが、舞台が地球だけに人間を巻き込むこととなる。変身マシーン同士の想像を超える戦闘が繰り広げられるが、最終場面で決定的な働きをするのが人間というのは人類への希望というべきだろうか。
 この映画の見所は何といっても変身シーンであろう。トレーラーやトラック、スポーツカーからステルス戦闘機、戦車、戦闘ヘリ、パトカー、CDプレイヤー等々までが見事にトランスフォームするのである。特に、主人公の愛車シボレーカマロは74年型と最新タイプのコンセプト06が登場してアメ車好きには堪えられないだろう。それにしても、スムーズな変身と巨大なロボット達の迫力あるバトルシーンを見るにつけ、CGの質の高さを思い知らされる。
それに、ヒロインのミカエラが車オタクだったり、傷ついたオートボッツをトラックで救出するという意外性を発揮したりもする。あまりの活躍ぶりには少々違和感すら覚えたくらいである。また、大挙して自宅の庭に集合したトランスフォーマー達を両親の目から必死で隠す主人公のドタバタぶりは笑えるし、「日本ネタ」もいくつかあって、トランスフォーマー化したノキアの携帯電話を指さして「まったく日本人はこういう小さいものを作るのがうまい」とつぶやく政府のエージェントに脇から「ノキアはフィンランドよ」とツッコミが入ったりする。
 コンセプトは「ロボットと人類の対立と共存」という普遍的なテーマだが、それなりに楽しめる程度であまり深みというものは感じられない。つまり、SF作品として名を残すほどのレベルにはないということだろう。だが、終わり方からして続編が出そうな雰囲気がアリアリで、アメリカでの興行成績も3億ドルを超えたとかで、それも頷ける話ではある。

 Vol.4             ミス・ポター (2006年/アメリカ/93分)
■鑑賞日 2007.09.17(月) ■劇場名 シネマ太陽帯広
■作品データ
■監督 クリス・ヌーナン
■キャスト ポター/レニー・ゼルウィガー、ノーマン/ ユアン・マクレガー、ミリー/エミリ・ワトソン、ウィリアム/ビル・パターソン
■ジャンル ラブストーリー
■あらすじ  ヴィクトリア王朝の封建的な風潮が残る20世紀初めのイギリスでは、身分の高い女性が仕事を持つことなど考えられなかった。そんな中、アーティストとして生きることを夢見る女性がいた。彼女の名はビアトリクス・ポター。幼少期に湖水地方で出会った大好きな動物たちをモデルに、ピーターラビットとその仲間たちの物語を次々と世に出すことに。この物語は驚異的なベストセラーとなるとともに、彼女は編集者ノーマンと恋におちるという幸せを手に入れる。家族の反対を押し切り、生涯を固く誓い合う二人。が、身分違いの許されない恋の行方に思わぬ運命が待っていた…。
■コメント  誰もが知っている絵本「ピーターラビット」。青い上着を羽織った愛しいウサギの生みの親がベアトリクス・ポターである。映画のパンフレットには「ピーターラビット誕生に秘められた感動の物語」とあったが、ストーリーは、ポターとピーターラビットの編集者ノーマンとの恋に主軸が置かれている。舞台はイギリスの湖水地方で、19世紀の美しく豊かな自然がそのまま保存されているのは驚くばかりである。
 上流社会の女性が仕事を持つことなどありえない時代に、アーティストとして絵本を世に送り出そうなどという夢や目標をどうしてもてるのか。映画は、その答えが、彼女が幼少期に湖水地方で出逢った大好きな動物達にあり、その動物達を育んだ豊かな自然にあったことを物語る。その出逢いを通じて彼女の感受性や表現力が大きく培われたことは想像に難くない。勿論、彼女に先天的な能力があったこともあるのだろうが、それを開花させた物が環境ということになるのだろう。やはり、殺伐とした環境の中で夢や希望など持てるはずがない事を実感する。
 面白いのは、ノーマンにとってピーターラビットは初仕事。長兄達が「売れるはずの無い絵本」を彼に押し付けたというのが真相だ。しかし、成功は意外なところに隠れている。既成概念を打ち破った二人だからこそ為しえた偉業に他ならない。恋に落ちるのも自然のなりゆきというべきだ。残念なことに、この恋は成就しないのだが、その美しい思いでは彼女のその後の人生に決定的に作用する。つまり、彼女を悲しみから救ってくれた豊かな自然を守るという、壮大な夢と出逢うのである。彼女は売りに出された湖水地方の農地を次々と買収し農場を守っていく。それは正に何かにとりつかれているという表現がピッタリするほど確信に満ちたものだった。
ポターを演じるのがレニー・ゼルウィガー。「ブリジット・ジョーンズ‥」「シカゴ」「コールドマウンテン」などの出演作があるが、色々な役どころこなせる女優だと思う。少しふっくらした身体つき(特に顔)と秘めたる強い意志、私のイメージするポター像にピッタリである。ただ、イギリスが舞台でイギリスの絵本作家の物語をアメリカの女優がアメリカ映画として製作することに違和感が無いわけではない。また、史実とは異なる表現や設定などもあるらしいが、これは重箱の隅をつくようなものだろう。
 目立たないが、ノーマンの姉ミリーと、後にポターの夫となるウィリアムの存在がある。ポターを愛し、支え続けた人物として忘れてはならないと思う。
 作品全体としては肯定的な印象だが、「何かが足りない」という想いを払拭できないのも事実だ。それはやはり、ピーターラビットが誕生するまでのストーリーが余りに簡略化されいるからではないだろうか。ポターの恋と湖水地方の保護に力点が置かれすぎている印象だ。ただ、この部分を補強するとなれば映画は長くなり山場の無い作品に仕上がる可能性もある。何処をどう切り取りどう描くのか、監督や脚本家の資質を想起させる作品でもあった。